7.この部屋では時間の流れが通常の1倍
異世界サバイバー(私)!前回までの三つの出来事!!
一つ!!welcome to 異世界 in私!!
二つ!!スライム狩ろうぜ!!
三つ!!なんかやべーお方に会った!!
皆さんどうもー!え~私は今!!どこにいるでしょうか!!正解は~?こっこでーす!ここここ!!わたくしは今!!ゴブリンだったものの死屍累々の中におりまーす!!!狂いそう。
「しっかし…あんたすごいな。自分にはいつ動いたのかまるで見えなかったぞ」
「まぁな。伊達に長い間冒険者をやっていないからな。お前こそ自分で素人とは言っていたが筋は良かったぞ?」
お。まじか、私も捨てたもんじゃないな。こんな強そうな人に褒めてもらえるなんて。
「あんたに比べれば大したことじゃないよ。それより…あんた、いや、あなたはどうしてそんなに強いんですか?良ければ教えていただきたい」
ヴィルガルムは少し考えるように目を細めたが、すぐに笑みを浮かべた。
「教えるのもいいが…お前、俺の弟子にならないか?それなら俺の強さを教えてやれるんだが」
ほうほう…弟子…弟子?…えまって弟子ぃ!?うっそでしょ!?こんな出会ってすぐの分けの分からないやつ普通弟子にするぅ!?
「ま、待ってください。あなた私のことおかしいなヤツとか変とか思わないんですか?こんなところを一人で歩いてるんですよ?」
「それを言ったら俺もその”おかしなヤツ”に当てはまるぞ?」
ヴィルガルムさんは少し意地悪そうに笑みを浮かべながら聞き返してきた。
「そ、そういうわけじゃ…」
普通なるでしょ!?なに!?おかしいの私!?あぁぁぁもう…でもあんなに強い人に弟子にしてもらえるなら強くなれそうなんだよね。負けイベキャラみたいな強さだよ?もしあの人から剣技を教えてもらえれば…
「…なる。なります。いや、やらせてください。ここであなたとあえたのもきっと何かの運命だと思います。教えてください。師匠!」
ヴィルガルムは私の真剣な…表情?やる気?雰囲気?を見て、再び笑みを浮かべた。
「よし、その意気だ。では、まずは基礎から始めるぞ。まずは俺の強さたるものを見せてやる」
そう言うと、ヴィルガルムは自分の剣を取り出し、私に見せた。
おぉほっそいな。鞘に収まってたときからなんか妙に細いなって思ってたけどこれ細剣か!
「これが俺の武器だ、細剣だ。レイピアって呼ぶ奴もいるけどな。見た目こそ普通の剣よりも華奢に見えるかもしれないが、うまく扱えば非常に強力な武器だ。」
「こんな細い剣であんなことを…私にもあれが…」
私がヴィルガルムさんの剣を眺める様子をみて満足したのか私にとんでもない指示をしてきた。
「よし、その意気だ。では、まずは基礎から始めるぞ。お前、剣を構えて立ってみろ。」
「はいっ!…はい?」
私は剣を構えて立った。正直ちゃんと理解してなかったと思うけどね。次の瞬間、ヴィルガルムさんは細剣を素早く振るい、私の剣の刃を一瞬で斬り落とした。
「はぁっ!?え…ちょ…剣を斬ったぁぁぁぁ!?」
驚きとともに、私は斬られた剣の柄を見つめた。ヴィルガルムの動きは速すぎて、私には何が起こったのか理解できなかった。恐ろしく速い斬撃、私だから見逃しちゃったね。
「これが細剣の力だ。見た目は騙されて油断するやつらもいるが、その速さと鋭さで普通の剣を凌駕する。」
「お前にはこの細剣の使い方を教えてやる。ただし、覚悟しておけ。訓練は厳しいぞ。」
「わ、わかりました師匠…」
どうやら私はとんでもない化け物を師匠に選んでしまったのかもしれない。異世界チート(私がじゃなくてほかのキャラが)