46.第三進化 それといつもの任務
襲撃事件から二日経ちました。私の状態はというと…
直ってないんだな~これが。ギャグよろしくケロッとしているオチならよかったんだけどな~。はいもうボコボコです。まぁ私は所詮ちょっと派手なモブポジションなんでね。これくらいの苦労していくもんなんですよ。
「頼むからアルバそろそろ何とかしてくれその鎧。俺たちから見ると不安で不安で仕方ない」
なんて怒られましたんでどうにかしないといけません。さて問題です。自己修復だけで直せないような損傷を受けた場合、フィクションではどうやって直すでしょうか。1回復魔法を掛けてもらう。2進化する。3鍛冶師に頼んで直してもらう。チックタックチックタック。時間だ。答えを聞こうか。
正解は…ダラララララララララララ…バンッ!2番の進化する。でしたー。ちなみに1番だと私が苦しむだけ、3番だと匙を投げられるっていうのが答えね。えぇ、そうなんです。私、回復魔法でダメージ受ける体質なので。そして鍛冶師に見せたら諦めろって言われました。ヒン。
例の如くレベルが50になったので進化できます。8レベルは一瞬やったね。前回はあまりにも急展開のある進化だったけど今回はどうなるのかしら。レッサーリングの血を吸いすぎてそれっぽくなるとかはキモいからやめてくれよ。
というわけで~進化だ!
ステータス画面の進化のポップアップを押すとまた眠気に襲われた。
「あ、もうこれ恒例行事なんすね。おやすみなさい」
三度目もダメそうなので諦めて眠気に身を任せるとスっと意識を墜とした。
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。あ、寝てたんだった私。頭に残る二度寝欲がとてもつらいけど頑張って起きよう。
体を起こして自分の外見を調べると特段大きな変化はないが一点気づいた箇所があった。
「…模様の植物が成長している…?こ、これは…!花だ!」
ちょっとびっくりしてどこぞの男爵みたいな感じになっちゃった。しかしこれはまぁ…綺麗…だけど何か違和感を感じる。これ…花みたいな…こう、うまく表現できないんだけど、バラとかチューリップとかを見ても「これは花の一種だな」ってなるじゃん?でも私の鎧はこう…花という概念が模様になったというか…?「花…?」って感じる模様なんだよね。meme汚染みたいな…
まぁ美しくなったと考えれば良いじゃないか。女性ウケする外見なんてなんぼあってもいいですからね。次はステータスも見てみよっか。
ステータス
名前:アルバ・ローダンテ
種族:ブロッサムクリーガー
レベル:58/70
称号:タイダルナイツ所属の騎士
スキル
細剣術(達人)LV21/40:細剣の扱いが更に上達し、次の段階に進化した。
修復(強化) LV16/30:より効率的に自身を修復する能力 修復には魔力が必要。紛失した部位を生み出すことも可能。
再生(植物) LV7/20:魔力を使わない植物の生命力を使った再生。ただし効果は小さく持続的
暗視LV- :完全な暗闇でも視覚を失わない。
光合成 LV8/10:日の光を浴びることで能力を強化する。水を吸収するとより強化される。また、日の光から僅かに経験値を得る
反射速度強化 LV10/10:敵の攻撃を見切り、瞬時に反応する能力。
鋭蜂化 LV5/5:自身の魔力を刃に通して鋭くし、攻撃力を高める自己強化スキル。
思考加速 LV9/15:思考を加速させ、実際に経過する時間よりも早く思考できる。
ドレインシード LV6/10:付着した者から生命力を吸い取る種を手から生成する。
生命変換 LV-:取り込んだ栄養。生命力を魔力に変換する。変換される量は取り込んだモノによって変わる
蔓の鎧 LV3/10:鎧に蔓を這わせ防御力を強化する。
疑似感覚 LV-:人の五感に当たる機能を再現する。ただし機能は劣化する。
アーツ:
シャープエッジ:ライトスラッシュの派生。鋭く、素早い斬撃。
リニアショット:ピアススティングの派生 速度と鋭さが増した。
クイックスラスト:短距離を素早く突進して刺す技。
ダブルパスート:細剣を使った連続攻撃。追撃が発生することから名付けられた。
ブロックカウンター:敵の攻撃を受け止め、その反動を利用して隙を生み出す技。
アキュラシーストライク:精密な突きで敵の弱点を狙う技。
フローランス:流れるように突きや斬撃を混ぜた攻撃。
クレセントエア:下から上へ半月を描くように斬り上げ、その勢いを使って空中へ跳ぶ。
耐性
物理耐性:物理攻撃に対する耐性がある。
刺突耐性:刺突攻撃に対する耐性が強化されている。
痛覚無効:痛みを感じない。
精神耐性:精神への干渉に対する耐性がある
光属性脆弱(中):光属性攻撃に対しては依然として弱いが、以前よりは耐性が向上している。
状態異常無効:状態異常にならない
火属性脆弱(大):火属性攻撃に対して非常に弱くなる。
水属性耐性:水属性攻撃に対する耐性がある。
ほうほうほうほうほうほう。ご新規さんは無しだけど全体的にスキルが成長した感じですね。良かったぁ急にチート生えてきたりなんてしたら萎えるとこだった。私好みの地味っぽい感じだ。そして種族名よ!!!ブロッサムクリーガー!!中二病御用達のドイツ語きたぁぁぁぁ!!!異世界だと映えるねぇぇぇぇぇぇ!!!!!…こほん、一回落ち着こう?え~と…次の上限は70かまぁそろそろ経験値にマイナス補正というか格下補正が掛かり続ける時期だし…しばらく進化は起きないかな。それで、スキルは前と比べると特に回復系の成長がすごいね。やっぱりこの前のボロクソにされたのが活きてきたか…そして祝!細剣術スキルの達人到達!おめでとう私!!!いやはや達人でございますかぁ…達人…!んっん~実に良い響きだァ~。歌でも一つ歌いたくなるような清々しい気分だァ~。
ふっふっふ…そして進化したということは…みんなに自慢じゃあ~い!!!
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「へぇ~、花が咲いたのか。きれいだな」
「あら、綺麗なお花ね。種類は何かしら」
「そうか。アルバくんが成長したのはめでたいな」
「え?花が咲いたの?…あ、ほんとだ」
出会った人達に出会い頭に進化したので見てくださいと聞いたらこんな反応でした。なんだろう、思っていた以上に反応が小さい。もっとこう…ワァァァァァァァァ!!!的なの期待してたんだけどな。いや、模様の花が咲いたくらいならこんなもんか。次回の進化に期待。
巡回警備でお屋敷の中をトボトボ歩いて(実際にはビシッとして警備してるけど)いると奥からお嬢様とエリナさんが歩いてくるのが見えた。
「あ!アルバー!」
お嬢様が私に気づくと駆け足で近寄ってくるお嬢様。かわいいね…。
「お嬢様、本日もお元気そうで何よりでございます」
「アルバもね。あら?もしかしてアルバ…」
ごくり…
「とうとう鎧にお花が咲いたのね!とっても素敵だわ」
ぐっっっっっっっはぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁl!!!!!!!!!!!!
お嬢様の笑顔に思わず胸を押さえながら倒れこむ私。あれはあかん。あの笑顔の尊さは素早くDNAに届いたあとに私の体という体をぼろぼろにしかねない。危険物質だ。
「ちょ、ちょっと!?アルバ!?大丈夫!?」
お嬢様が驚いた表情で駆け寄り、私の肩を揺さぶる。
「ご心配なく…職業病でございますから…」
「…アルバ様、お嬢様の教育に悪いので起きてくださいませ」
は!?そうだ私は何を!?
すぐに立ち上がり、身なりを整え、敬礼する。
「お嬢様、本日はどちらへ?」
「屋敷内を歩いて回るだけよ。勉強の休憩に少し歩きたいなって思って」
「さようでございますか。では道中で転ばぬようお気を付けください」
「あ、アルバ。ちょっと待って」
「はい。なんなりと」
「良かったらエリナと一緒についてきてくれない?アルバもいるときっと楽しいと思うの」
「かしこまりました。それではご一緒に巡回とまいりましょうか」
「巡回!そうね!私たち三人で見回りをしましょう!」
お嬢様に求められちゃあ仕方ないよなぁ?これだってサボっているわけじゃないし、それどころかお嬢様とその侍女の警護も同時にこなせるというひっっじょーに合理的な選択だぞ。
「アルバ様、よろしいのですか?」エリナさんが心配そうに聞く。
「屋敷内とは言え油断はできません。普段からお嬢様を警護できればいいのですがお嬢様自身はそれを窮屈に感じてしまいます。ですが今回のようにお嬢様に苦を感じさせずに守ることが出来るのであれば本望というものです」
「ありがとうございます。後日、騎士団には私たちの方から御礼を送らせていただきますので」
「それは…いえ、楽しみにさせていただきますよ。きっとカイ団長もそれに釣られて戻ってくると思いますので」
「なるほど…ではとびきり匂いの良い物をご用意いたしますね」
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中庭にやってきました。庭師さんたちの努力が今日も光っているね。鮮やかな緑とカラフルが広がっています。
「それでね。今日は計算ができるようになったの。できることが増えていくのはとってもいいわね」
私に顔があればどれだけニマニマしていたか、そして見たら速攻で逮捕されていたか。そんなことわどうでも良くてとても微笑ましいものです。誰か私の兜にカメラ機能を付けてくれ、録画したい。
「お嬢様は勉学にとても意欲的でございますね。レギルス様もきっとお喜びになります」
「えへへ。もっと褒めてくれてもいいのよ?」
かわいい!!!でもお嬢様、こっちの方を見ながら歩くのはやめてほしい。ちゃんと前見て歩かないと心配になる。
「お嬢様。前を見て歩いてください。転んでしまいますよ」
「大丈夫大丈夫!きゃっ」
お嬢様が転びそうになった瞬間私の行動は早かった。思考加速と反射速度強化の二つのおかげもあってお嬢様が転ぶ前に支えることが出来た。
「お嬢様。お怪我はございませんか?」
「…あ、ありがとうアルバ…」
すっごいびっくりした顔になってる。
「お嬢様!ですから前を見てくださいと言ったではありませんか!」
「ごめんなさい。エレナ」
エレナさんの方はお嬢様以上に驚いていた。いやほんと…間に合ってよかった。
「お嬢様のお顔に何かがあれば…レギルス様もきっと悲しまれます。お気をつけください」
「うん。次から気を付けるね…。それよりアルバ!今のどうやって私を助けてくれたの?」
「日々の訓練や任務の賜物…とだけ言っておきましょうか」
「えぇ~?何よそれ。ずるいわ。エリナもそう思わない?」
「お嬢様。申し訳ございませんが私たち侍女にも当てはまりますので」
「二人とも~!?はぁ、わたしもみんなに内緒で何か覚えようかしら」
「「期待してお待ちしております」」
その後、三人で巡回警護という名のお散歩を楽しみ、歩き疲れて眠ってしまったお嬢様を部屋まで運んで今日の仕事を終えた。感想としてはお嬢様が可愛かったのとそんなお嬢様を温かく見守るエリナさんに見とれてました。推しを間近で見ていられるの役得役得ゥ!




