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住人志望のアルバ  作者: 星を見る猫
騎士団に入れた私
41/65

41.新米騎士はつら…くないんだなこれが

 一か月が経ちました。時が経つというのは本当に早いですね。まるで令嬢モノで急に3年後とかぶっこんでくる…おっとこれ以上はいけない。私の場合は夏休みが一瞬で過ぎてしまった的な方だからね。決して何してたか覚えてないなんてことは無いぞ絶対。


 とりあえずなんとなくはタイダルナイツの仕事を覚えてきました。…あくまでなんとなくね?だいたいこれぐらいで~のレベルね?さすがに私そこまで有能じゃないから。まぁ簡単にまとめますと、


 「レギルス様の治めるこの地を守護すること」


 大きくまとめるとこんな感じ。まぁそこから治安維持だの領民の保護だの災害時の救助だのなんだのがあるんですよ。そもそもレギルス様。王都のお偉いさん、つまり王様から任命されてここら一帯を治めているらしいからね。私の主スゲー!


 まぁものすっごく簡単に説明したら…某風の騎士団とか天界より人界を守護する為に呼ばれたあの人達とかと同じ組織。マジで実在するんだねこういう組織って。


 あとは…私がここに入ってびっくりしたのは…めちゃくちゃある。一つずつ語っていこう。


 まずね。うちの騎士団、私みたいな一般の騎士団員もレベルが高いんよ。もうかなり強い。どれくらい強いかって?反則みたいな方法で強くなった私(魔物)よりちょっと弱いくらい…がデフォです。あのね?私ね?自分のことチートキャラとまではいかないけどそれなりに強いと思ったの。でも他の人たち私よりちょっと弱いぐらいの強さなの。人間がそこまで簡単に強くなるなインフレかよ。

 

 次に騎士道とか規律とかそういったもの。やっぱこういう組織だからあるらしいんだよ。いわゆる…十戒?まぁ私たち実質王都の騎士みたいなものなんで…ね?何処へ行っても恥ずかしくない組織でいようねってことで定められてます。一応説明すると…忠誠、公正、勇気、武勇、慈愛、寛容、礼節、奉仕が有名なやつですね。う~んこの詠唱のような感じが厨二心を擽りますな。あともう一個タイダルナイツとしての規律があるんですがぁ…ちょっと話すと日が暮れるのでまた後日。


 次にびっくりしたのは…


 「やぁアルバくん。キミにとっては訓練は暇に感じるだろう?」


 素振りをする私の背後から芯のある女性の声が聞こえてくる。振り返るとタイダルナイツの名にふさわしい青色の美しい髪を持った女性が居た。


 「お疲れ様です。カイ団長」

 

 剣を振る手を止め、一礼するとニコッと微笑む女性。そう、びっくりしたというのは…このお方、タイダルナイツ現団長のカイ・ルーシュ様だ。相変わらずお美しい方だよ。


 「確かに私は肉体的な成長はしませんが、技術は身につきますので」


 「真面目だねぇ。そうだ!また今度手合わせをしようか!あれからキミがどれだけ強くなったか気になるしね!」


 「お、お手柔らかに…」


 あんのアグレッシブイケメンガールめ…私まだ入団していきなりぼこぼこにされたこと忘れてないからな!?…まぁでもあれ経験したから他の団員と仲良くなれたんだけどね…タイダルナイツ(カイ団長被害者の会)。


 さて、今日のノルマの素振りも終わったことですし、今日は見回り当番じゃなかったしどうするかな。


 予定を確認すると、今日は訓練以外に割り当てられた仕事が無い。うちは多分少数精鋭だからね。人数は王国の騎士団とかと比べたら少ない50人ぐらいだけど仕事が回るのよね。…こういうときってどうするんだったかな。


 あれこれ考えていると他の団員が話しかけてきた。なんでもリーシャ嬢…失礼、お嬢様が外出するので護衛が欲しいと声を掛けられたそうだ。だけど自分はこの後町の見回りに参加しなければいけないので代わりを探しているとのこと。探しているうちに私の姿が目に留まり、お嬢様と交流経験のある私ならお嬢様も気が楽なんじゃないかと考えたらしい。キミ優しいね。了解した。その仕事引き受けておこうじゃないか。


 団員に護衛に就くことを伝えて自分の部屋へ荷物を取りにいく。訓練用じゃなくて実剣ね?訓練用のはマジでただの剣の形をした鉄の棒だから。




 「お待たせしました。お嬢様」


 「いいのよアルバ!わたしが急に言い出したことなんだから」


 「アルバ様、本日はよろしくお願いいたします」


 「こちらこそお嬢様の世話をお願いします。エリナさん」


 こちら、ティアマト家に仕える侍女の一人のエリナさんです。お嬢様と一番仲のいい侍女さんで…私の一番の推しです。えぇ。推しです。まず茶髪のショートがいいんですけどスタイルがねすんばらしいの。モデル体型よあんなの。そんでもってねお顔も素晴らしい。キリっとしてるんだけど…そこに可愛げもあるって感じがほんと良くて良くて…で声もいいんだよなぁ…かわいい系というより美人さんっていうのが声にも出てる。良い。あぁほんと……良い。しかもこの人19歳だよ!?えぇ!?若すぎる!19歳でこれはもう完成されているでしょう!!!???

 

 「アルバ様…?」


 「申し訳ございません。少し考え事をしていました。さぁ出発いたしましょう」


 失礼しました。オタク特有の早口が出ました。


 興奮する自分を抑え、お屋敷の近くの平原へと馬車をすすめました。御者はなんと私!!お嬢様はできるなら大人数に囲まれたくないとのことなので必死こいて勉強しました。いつも御者やっている方ほどではないけど私にもそれなりの才能があったのかなかなかの腕前だ。


 「でね!もうだめかって時にね、勇者様が目の前に立ち塞がって、お姫様を救いだすの!」


 「ふふ。お嬢様は本を読むのが本当に大好きなんですね。私に感想を伝えるときにいつも楽しそうに話してくれますから」


 「エリナも本が大好きだからだよ。同じ読書仲間だからね!」


 あぁ馬車の中から尊い会話が聞こえてくる…耳が幸せ…できるなら目を瞑って聴覚に完全に意識を向けてこの会話を聞きたいところだけど、今の私は御者兼護衛なんだ。己の役割を履き違えることなかし。


 私は空気私は空気私は空気私は空気私は空気私は空気


 



 

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