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住人志望のアルバ  作者: 星を見る猫
はじまりのものがたり
23/65

23.動く鎧と行く異世界観光

 朝だよー!新しい朝だよー!希望の朝ー!。そろそろ町も起きてきたと思うしなぁ。どうしようかな。

ここは一つ、マサトくんに聞いてみようかな?

 

 朝の陽光が町を照らし始め、鳥のさえずりが聞こえてくる。町の人々が少しずつ起き出して、活気が戻ってきた。私はマサトくんに声をかける。


 「マサトくん、キミはこれからどうしますか?その調子だとここら周囲のこととかが分からないようですし」


 私がマサトくんに問いかけると、マサトくんの顔が少し暗くなった。


 「おれ…この先どうしたらいいんだ。元居た場所に帰れるか分からないし…」


 あー…あれかな?こういうヤツは好きだけど本当に起きるとは思っていなかった感じかな?ってなると…今は異世界に来たことには大興奮だけどよくよく考えると…ってなってそうだし…まぁ助け舟をだしてあげようかな


 「マサトくん、あなたが元居た場所とかは分かりませんが、良ければこの町を案内しましょうか?現状だと帰る手段とかも私にはわからないですけど、この町のことを教えるくらいならできますので」


 マサトくんは少し驚いた様子で私を見つめた後、ゆっくりとうなずいた。


 「ありがとう、アルバさん。それなら…お願いしようかな。」


 「お任せください!それでは、まず町の中心に行ってみましょうか。朝は市場が開きだすのできっと色々なものが見られると思いますよ」


 後輩が出来ましたからねぇ、かっこつけさせてもらいますよ。


 私はマサトくんを連れて詰め所を出た。朝の光が町を照らし、人々が活気に満ちた市場へと集まっていた。新鮮な野菜や果物が並び、さまざまな香りが漂っている。


 「ここが市場です。食べ物から道具まで様々なものが手に入るんですよ。貴方に何か必要なものがあればここに来てみてください」


 マサトくんは市場の賑わいに少し驚いた様子で、周りを見回していた。


 「すごい…まるで昔の市場みたいだ」


 わかる。わかるよその気持ち。なんなら私もまるっきり同じ反応をしたからね。

 

 「お気に召しましたか?次は…そうですね。何か行ってみたいところはありますか?方角で決めても構いませんよ」

 

 「あの…ギルドみたいな建物ってありますか?」


 お、いい勘してるねぇキミ。もちのろんよ


 「おや、よくご存知ですね。えぇありますよ。それでは冒険者ギルドに行ってみましょうか」


 マサトくんをギルドの方向へ案内した。ギルドの建物は大きく、素朴な装飾が施されているのでいかにもという雰囲気満点だ。今日も中にはさまざまな装備を身につけた冒険者たちが集まり、情報交換をしていた。何名かマサトくんの奇妙な恰好に驚いて視線を向けてくる冒険者もいたが、私が隣にいることに気づいて視線を戻してくれました。

 

 「さぁ、ここが冒険者ギルドですよ。もし冒険者を目指しているのでしたらここで登録ができますからね」


 「その…登録するのって難しい…ですか!」


 「大丈夫ですよ。割とすぐに終わりますから。それではせっかくなのでこのまま登録までしてしまいましょうか」


 私が受付の方へ向かおうとするとマサトくんは立ち止まって浮かない顔をしていた。


 「どうかしましたか?」


 「いえ…その…どうしてそんなに俺なんかに優しくしてくれるんですか?俺なんか…どこから来たのか分からないようなやつなのに」


 お、これはチャンスなんじゃない?いかにもなセリフを言うチャンスなんじゃない?


 「そうですね…私もこの町に来たばかりの頃に色々と親切にしていただいたから…ですかね」


 「そうなんd…ですか?」


 「はい。私も似たような者でしたよ。どこから来たのか分からないし何を考えているのか分からないやつだったんですけどね。皆さんとっても優しい方ばかりですよ」


 「へぇ~…」


 おやおや、マサトくんの目がもとのキラキラした感じに戻ったね。あとはもうひと押しあったら確実に不安が晴れるんだけど…


 「おーいアルバー!今日はガキのお守りかぁ~?」


 何名かでテーブルを囲んでこんな時間から酒を飲んでいる冒険者たちが声を掛けてきた。


 「この町の案内ですよ。彼、冒険者に興味があるそうなので」


 「ちょ!アルバさん!」

 

 マサトくんが急に顔を赤くしている。別にいいじゃん男の子なら恥ずかしがるなよなー。


 「よぉ坊主!お前も冒険者になったらたっぷりと可愛がってやるよ!」


 「お前に任せてたら酒しか飲めないダメ人間になるだろー!」


 「なんだと?この野郎よくも言いやがったなぁ!?」


 急に喧嘩し始める冒険者たち。うん異世界らしい光景だ。こういうのを見せてやりたかったんだよね。


 「あ、あれ止めなくていいんですか!?」


 マサトくんがとても驚きながら私に聞いてくる。だよね。やっぱりそうなるよね。でもね…


 「いいんですよ。いつものことですから。お酒が入った冒険者なんかあんな感じですよ。ほっとけばまた勝手に仲良くなっていますので。それに…ほら」

 

 マサトくんに向けていた視線を絶賛喧嘩中の冒険者たちに移す。そこには言葉では仲が悪そうに聞こえていたが、実際には笑いながら殴り合いをしているというマサトくんみたいな一般人には物騒に見えるが、この世界ではとても見慣れた光景が広がっていた。


 「大丈夫ですよ。冒険者ってのはみんなタフな連中ですからね。あの程度の喧嘩じゃ怪我もしませんよ。それに、これも彼らなりのコミュニケーションなんです。だってあんなに楽しそうにしてるんですから。邪魔しちゃ悪いですよ」


 その時、冒険者の一人が大きな笑い声を上げ、喧嘩はいつの間にか笑い合いに変わっていた。マサトくんはその光景に安心したように微笑んだ。


 「これが…異世界の冒険者…!」


 はい堕ちたー!私の勝ちッ!!!これで冒険者堕ち確定!!人手ゲットォォォォォ!!


親切心と先輩風をふかせたいのと人手が欲しい理由で親切にする系主人公

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