16.初狩り無双
6階に上がるとまず出迎えてくれたのはカルシウム間違えたスケルトンの集団だった。カタカタ歩いて来たよ。すんごい数で。足音がちょっとしたライブみたいだ。都会にある小さいライブハウスぐらいのね?
「おーおー。随分と多いようで…牛乳の特売セールでもやってたんですか?」
しかしスケルトンか…同じアンデッドだしな。あんな頭ン中すっかすかーみたいなやつらでも話してみれば意外と伝わるかも?
そうおもった私はこちらへと進むスケルトンたちに剣を引き抜いて(できるだけ)カッコよく見えるように構えてから名乗り口上を述べた。
「そこのスケルトン達よ!音にも聞け!目にも見よ!我こそは(多分)7階層にて生まれ落ちたリビングアーマーのアルバ・ローダンテである!同じアンデッドのよしみだ。キミ達とは争うつもりはない!どうか剣を…間違えた骨を納めてはくれないだろうか!!」
…っふ。決まったな。これなら私が結構凄そうなモンスターに見えただろう。なんせ初対面の相手にこの盛大な名乗りをしたからね。知性の格が違うんですよ格がぁ!
「「「「カタカタカタカタカタ」」」
「…あれ…?」
スケルトンの集団は怯むことや頭を下げるどころか反応一つすらしなかった。名乗る前と変わらずに口をカタカタならしながらこちらへと歩いてくるだけだった。
「あ、あのー?すいませーん。もしかして知性ないタイプの人たちでしょうかー?」
「「「「カタカタカタカタカタ」」」
…
…
「…」
「…ふっざけんなバカヤロー!!!!」
こいつらよりによって知性すらないタイプの魔物かよ!!!くっそマジでさあ!!!!!おま…私が密かに考えて次あった人にこれをやって反応を楽しもうと思ってたのに…こいつらは…こいつらは…!!!
「てめぇらなんか全員犬のおやつと骨粉に変えてやらぁぁぁぁぁぁ!!!!」
怒りに任せて剣と拳を構えた怒りの二刀流で私はスケルトンの群れに突撃した。
「恥かかせやがって絶対に許さーん!!!」
(20分後)
「はぁッ…!はぁッ…!はぁッ…!…ッシャア…!」
私の目の前には骨の山が出来上がった。怒りに任せてどいつこいつもちぎっては投げたり顔面粉砕右ストレートしたり、パンチと剣の怒りのスターバーストラッシュしてやった。
聞いてくださいよ!!アンデッドの私がこんなにおしゃべりなんだから人型の魔物が来た時に期待してしまうのも仕方ないじゃないですか!!…私はなぁ…!スケルトンに話しかけたときに気さくなジョークを言ってくるとか、どこからともなくトロンボーンを取り出して演奏してくるとか、パズルをけしかけてくるとか、スパゲッティをごちそうしてくれること期待してたんだぞ!!!それなのに実際に出されたのは…パネマジとかのレベルじゃねぇぞこの野郎!!こんだけ期待してた私がバカみたいじゃないか!
この世界なら会う魔物にも知性がある。そう考えていた時期が私にもありました。(ついさっきなくなったけど)
5階に上がりました。あれから見つけたスケルトンを片っ端から屠ってやりました。特に6階と変わらない感じ。コピペかな?
4階です。敵が居ます。なんか翼の音(羽音でいいのかな)がすると思って身構えたら…バカでかい影が襲い掛かってきました。なんとでっかいコウモリでしょう。あれがジャイアントバットってやつですか。キーキー喚きながら飛び回られてシンプルに腹が立つ。のでせっかくの新技のクレセントエアを使ってみることに。使い勝手は…格ゲーにありそうな感じの技っすね。多分コマンドは→↓↘とかで出そう。
「クレセントエア!!!」
「キキッ~!」
鬱陶しく飛び回るコウモリに対しては使いやすかった。やっぱり対空は昇竜拳よ!見てからワンポチ昇竜であんな飛び回るやつなんか一網打尽よ!!あと使ったあとに残る剣の残像が説明文通りに月みたくなっててきれいだとおもいましたまる。
3ッツ!階に来ました。ダイジェスト形式に話していかないと困るのよね。私が。だって今の私レベルが1~7ぐらいのところに25で行ってるわけだからね。もう初狩りみたいなものよ。ふはは!レベルの差にものを言わせて一方的に殴られる痛さと怖さを教えてやろうか!
とか言ってたら目の前に蜘蛛と鼠が争ってました。案の定というかちゃんとデカい
「辞めたまえ二人とも!争いは何も生まない!」
「チュガァァァ!!」 「キシャー!」
ああなんてかわいそうなやつらだ…互いのことをまるで知らないからと攻撃をし合うなんて…
「私が君たちを助けてあげよう。二人がもう争うことがないように…」
「フローランス!」
はい。これで二匹は仲良死になりました!いやー見ず知らずの問題を解決するなんてワタシってえらいネェーーー。そのお礼に少ないけどと言って経験値をくれるなんて…世界って良いことをすると良いことが返ってくるようにできてるんだね。
1階に到着。2階はどうしたかって?ネズミとスライムぐらいだからノンストップで走り抜けてきた。あんまちんたらしてたら尺稼ぎとかって言われるからね。で、1階に到着したはいいんですけど…
「化け物だー!!!!」
「きゃああああーーー!!」
「なんでこんな浅いところにいるんだよー!!」
「えっちょ…まだ挨拶もしてないのに…」
こんな感じで初めて冒険者にあったんですけど…逃げられちゃいました。直前まで談笑してる声が聞こえてくるなぁ…もしかして人がいるのかなぁと近づいていったら、出会った瞬間に全員が悲鳴を上げて一目散に逃げだしました。…おっかしぃな…私ってそんなに怖かったのかなぁ…結構フレンドリーに手を振ったんだけどな…てか冒険者ならちょっとくらい向かい合う気持ちぐらいもってろよ…
悲しみを背負いながらも、私はあの冒険者たちが逃げていった方向へ足を運び地上を目指した。
あとこれは後から聞いた話なのだが、この時の私はやたらトゲついた見た目に返り血がついていてやばかったらしい。そりゃビビるわ




