15.二度目のそうじき間違えた正直
手記を読み終えた私は師匠の荷物を整理してから上層へ向けて移動することにした。とりあえず持っていくものはランタンとかの道具関係は持っていこう。あとどうするかな…消耗品とかって私に使えるかって話なんだよね。だって私…リビングアーマー、アンデッドだよね。HPを回復するようなポーションとかってさ…まだ試してないけど多分飲んだらやばいよね?あーでもさ…回復ポーションってさ要は薬な訳じゃん?薬草とかで作ったやつなら効くんじゃないのか?
今後のいざという時のためにちょっと実験してみることにした。探求心が宿ったオタクを止められるハズもなく、小さなナイフを手に取って傷がつくように腕を斬ってみた。
「…今更だけど鎧にナイフで傷を入れるって結構難しいような…」
とか言いつつも何とか傷を入れることに成功した。修復は使うって意識しないと発動しないから誤認も無し、いざ…鎌倉?
傷を入れた腕に恐る恐る緑色のポーションを振りかけてみた。
「うわっ!!やっぱりダメージかっ!?…ってあれ。苦しい感じは…しないな」
あー…傷は直りませんでした。やっぱりこれって生物限定か。まぁこれで回復ポーション誤爆とかもないからいっか。…それはそうともしかしたら効くんじゃないかって期待してたのに…
「まぁでも回復ポーション効いちゃったらアンデッドとは?ってなるもんね。仕方ない」
修復を発動して傷を直しつつ、今度は魔力ポーション的なものを取り出す。多分こっちは効くと思う。魔力補給してるだけだからね。魔力がないとダメな私になら効くだろう。
「こっちは掛けるよりも飲むって感じだろうし…」
私はポーションの栓を抜いたあと腰に手を当てながらグイっと一気に飲み干した
「くぅーっ!!こういうのってやっぱりやりたくなるよなぁ!!」
うん。身体の中に経験値とは別の感覚で満たされる感じがした。修復に使った分はこれで補充できたようだ。…それにしても…
「これく不味いってレベルじゃねぇぞ…なんか渋いんだかすっぱいんだか辛いんだかよくわからない味だ。こういうのってちゃんと不味いってオチかいな」
…できるならこれに頼りっきりになるのは避けたいな。こんなん何回も飲んだら頭おかしくなるよ。ドMでもないとこれ飲みたくないぞ…あの青と黒と紫の中間みたいな色は伊達じゃないってわけですね。…うん?ていうか…
「味…感じてる?」
アンデッドってこういう感覚は無いと思ったけど…私が特別なのか?まぁでも味感じるアンデッドって別にどうでもいいんだけどねぇー!!!ざんねーん!!悔しさをエアギターで発散してそろそろ話し戻さないと。
そうなると魔力ポーション(仮)はちゃんと持っておいたほうがいいな。逆に回復の方は…まぁ死にかけの人に会った時用に2本ぐらいで、食料も保存が効きそうなやつだけ持っていく。あとは…そうそうこれも持って行かないとね。せっかく師匠から託されたから。
「願い鉄願い鉄…あった」
荷物の中から少し変わった小袋を見つけた。中には鉄らしい鈍い銀色に青だのなんだの色々な色(極寒)が薄く混ざっている小さなインゴット状の金属が入っていた。
「なんとも言えない色なんだけど…それがこう。不思議な金属というかオーパーツっぽさを感じるっていうかね」
最終チェッーーークッ!!!荷物良し!!剣良し!!手記良し!!最後に…師匠の亡骸が入ったこの箱を…願い鉄と同じ袋に入れて封をして首に吊り下げれば…ヨシっと。なんか怨念吸いそうとか思うかもだけどあの人未練無くくたばったから大丈夫でしょ。さっさと上に向かいましょうか
「まぁ6階にはすぐたどり着くから楽勝でしょ。ちゃんと階段の場所も覚えているし
「というわけでいざ行こう!!立ち止まることなく!!」
7階から6階へつ繋ぐ階段に向けて私は歩き始めた。




