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異世界のお嬢様、現代へ転移する  作者: シマウ
第1章 現代転移編
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閑話 心の中2(佐藤琴音)

最初は琴音を主人公にしようと考えていたのですが、心の声があまりにも騒がしかったのでやめました。

ミアが就寝の為に部屋に戻った事を確認する。よし、私もお風呂に入るか。


(いや〜、めっちゃ濃い一日だったな……)


私は湯船に入りながら、今日の大まかな出来事を回想していた。


まず最初は、空を飛んだ事だ。ミアに抱かれながら、一瞬で高層ビルの屋上くらいまで到達した。何を言っているのか分からないかもしれないが、私も何を言っているのか分からない。


あれが、逆バンジーっていうんだなぁ。


その後、しばらく汗が止まらず興奮状態だったので、ミアが魔法を使って、冷風で涼ませてくれた。その風はとても気持ち良く、なんかいい匂いがした。


ぐへへ。……おっといかん。私は変態か。


その後色々あり、アミーリアさん、と呼んでいたのだが、ミアと呼んでくれと言われた。


いいんですかい!?出会ってまだ一晩しか経ってないですぜい!?


しかも、私達が”ミア”と呼んだ時の彼女の笑顔ときたら……!くぅ〜!


たまんねぇなあ!たまんねぇなあオイ!こんなにピュアな笑顔見たことないや。将来きっと病気に効く特効薬になるぞ。


そして晩御飯の後、ミアは私達に事情を話してくれた。


思っていたより、壮絶だった。まさか、死を考えていたほどとは。

そして、やはり千尋が反応してしまった。これも、近いうちに何とかしなれば。しかし、私達は二人だったからまだ良かった。ミアは五年間ずっと一人ぼっちだったのだ。


でも、ミアのお母さんがこの世界で生きている可能性がある事を知った。


これはーー


一緒に探すしかないでしょう。いくらでも協力するぜ、お嬢。ていうか、協力させてくれ。


そんなニュアンスの言葉を伝えて、話を続けているうちにミアが涙を流し始めた。本人は泣くつもりは無かったそうだが、逆に、良く今まで我慢できたと思う。


言えたじゃねぇか。そりゃ辛ぇでしょ。


有名なゲームの一場面が脳裏をよぎってしまったが、泣きじゃくるミアがあまりにも綺麗だったので、私は思った。


守護(まも)らねばーー


最初は手を握るだけにしておこうと思ったのだが、つい頭に手が伸び、撫でてしまった。今、ミアを甘やかしてあげたい欲がすごい。


そしてミアが泣き止んだ後、お風呂の入り方を教えてあげた。お姉ちゃんモードに入っていた私は、一緒に入りながら教えるものだと思い込んでおり、またやらかしてしまった。


えー、少し掛かり気味のようですね。息を入れるタイミングがあればよかったのですが……


まあそんなこんなで、現在に至る。


それにしてもさっきの風呂上がりのミア、良かったな〜。髪サラッサラよ。私達と同じシャンプーとリンスなのに。


……ふつくしい……おっと、また思考がそっちに行ってしまった。


ミアったら、自分じゃ気付いてないみたいだけど、一緒にいてかなり面白い。

千尋にとっても、きっと良い影響になるだろう。人前で、それも会ったばかりのミアに、あんなに感情を見せたのは少し驚いたんだ。

私も、オタ活以外でこんなにワクワクするのは久しぶりだ。


よーし。明日も力になれるといいな〜!


そう思って、私も眠りのついた。


こうして、姉弟の止まっていた時間も、少しずつ動き始めたのであった。

私の作品を読んでいただき、誠にありがとうございます。


もしよろしければ、星、ブックマーク、感想等いただけましたらモチベーションがとても上がります。


これからも、何卒よろしくお願い申し上げます。

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