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はち
透けて見える仮面の下の強面は
篭絡された恐怖を植え付ける
一度芽吹けば手入れは容易で
茎が折れれば水を撒けば良い
吸水しても戻らぬ花は間引かれる
人工的な不自然に淘汰される
懐柔された操作不能の心身は
反逆の兆しが確かに見えたとて
右手に掴む握力のみならず
初動の意欲さえも惹起させない
鎖に繋がれたサーカスの象のように
繰り返し深淵に刻まれた苦悶は
敢えて裸の自己を遮って隠すことで
己を自壊から守ろうとする
事実、必要な潜在能力だが
希望や挑戦に打ちひしがれ
古傷を塩で炙ることになろうとも
根を抜き歩き、強面を殴れれば
あの世への手土産になるかもしれない




