39/100
さんじゅうきゅう
どれだけ着飾っても僕の心象風景は
黄色い砂漠が広がっているだけだった
生き物は何もいない、ただただ無数の砂のみ
自分の心の中なのに、僕は彷徨い続けていた
何かを期待していたのだろうか
そんな僕の心にある日オアシスが出来ていた
彼女は砂漠の中でも水を生み出し植物を育てた
僕は何とも言えない心地よさを感じていた
何人たりとも入れないつもりだった聖域に
自然に入って、彼女は自然を増やした
しかし、ある日、気付いてしまった
彼女はそのオアシスの水を汲んでは外に運んでいた
僕は恐る恐る聞いた
何処に行っているの、それは僕たちの水でしょう
しかし、彼女は毅然と答える
あなたの砂漠は水を作るのに適していた
ただその水を使うのは私次第でしょ
そうか、勝手に願いを妄信に変えてしまっていた
なんと、お目出たい脳内だったのだろう
丁寧に彼女を埋葬した
そうして、僕はまた砂漠を広げた
もう誰も入れたりしない
この孤独と苦痛こそ
僕にとっての生なのだから




