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に
築いた自我は儚く崩れ
明日の朝陽も拒めずに
迫る光に射抜かれる
お守り破いた不届き者が
溢れんばかりの賜物を掲げ
虚構の崇拝に鼻伸ばす
不平等と不公平
意味の違いは明白にして
両立不可能だと思い知る
いづれも世界のためと
抜いた刀を振り回し
凶悪な自己暗示から
抜け出せない
零れた嗚咽を
掬う力も喪失し
滔々と流れる感情を
傍目に追った
視界を紙のように畳むと映える
暗闇に浮かんだ重なる管を
解く努力もしないままに
鈍いナイフでじわじわ潰した