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じゅうく
働かない母親の怒りはどこから
10年前のゲーム機に乗った恩着せがましさ
私の不全感は父の誹謗から
それとも床に散った酒の臭いから
煙草の染みた皮膚が早く生え替わりますように
嘆く時は銅像のように便所でと決めている
ありがとう、音姫、それでも漏れる木漏れ日
聞こえぬふりをするお隣のレトリバー
半額シールを知らない赤ん坊の肌は桃皮
暖炉の日の揺らぎはマイナスイオンという矛盾
彼らの勉強が出来ない、は一義的ではない
能力、機会、それとも両者
声に出すのは自由だが、
責任が生じるのは必然でも残酷
サイコロに押し込まれた小さな心臓
拍動が大きくなれば賽の目は変わる?
わずかな希望、モガイテミルカ