前へ目次 次へ PR 16/100 じゅうろく 高速道路を疲れた脳で走り抜ける 明かりは何かに追われる精霊のように、 慌てて線を描きながら走り去る 私の輪郭は自覚できないほど微かに溶けて 冷たいはずの金属の装甲と重なり始める 運転開始からどれくらいの時間が経っただろう 私は次第に意識だけの茫然とした存在となり、 ただただ続く闇夜を滔々と駆け抜ける 燃料がそろそろ無くなりそうだ 針がEの文字を示し始める 私の心にもメーターがあったら、 誰かに目にも止まったのかもしれない