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詩折り  作者: 上の森シハ
8/26

140字まとめ(5作)

松柏の香料を纏う棗に口付け

芳醇な乾菓子とあずま

帰依した油カスの道標

座標を探すは麗句を研ぐ女人

文月、卯月、師走に夜鷹


--


世界の切り抜きをフィルムに写し

俯瞰して静寂の海へ潜り

白い貝殻を掴んで耳を寄せ

聞きたい声を望む


水面を仰ぎ見てから瞼閉じ

背中沈ませ

夜が来て満月に祈りを込める


--


並木に華やぐ可憐な薄桃が喜ぶ

霜月の葉を伝う雨雫の滑り遊び

極海へ漕ぎ出す小舟は手製

納涼は遠く、皇もまた遠く

常盤には近く


--


石膏のカモメに一輪の白樺

掌握に似た唐草の手紙

細く垂れ下がる猫髭に装い

通り雨は過去になって晴れ間が差す

裁量に弓引くウサギ

桃色あられで賑わう宴よ


--


シュトーレンの椅子に座って読む、子守唄の絵本

秋桜を足下に咲かせて優美な微笑み

想いのギフトボックスは

砂糖の香りを漂わせ

向日葵の別れに

翌年の希望を包み込む


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