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詩折り  作者: 上の森シハ
7/26

140字まとめ(9作)

Twitterに投稿したことのある、過去作のまとめです。

1作品につき140字以下の詩たち。

濃縮した葉脈の湖に笹で作った小舟

月の子守唄に雲の絵本

不規則な旋律は風のささやき

無形のアスファルトが土に還る


--


青色スモークに入り混じった灰白色

エンドロールを読む羊飼いの娘


--


無音の海を潜って

隙間の泡に宿る

脳髄が囁く

忘却に消した蛹の言葉を

端切れは易しく抱擁し

ワカサギが雲を引き連れ

悠久の籠に歴史を造る


--


スイカズラに花菖蒲

折り畳んだ日傘を受取り都忘れ

雨季を越えて雨樋に視線

沿うは斜陽の滴

鯉の水墨に不織布のヨット

桜貝が唄う


--


湯水の歌が霜に走るは易し

響き合う言葉の夢に瞼を閉じる

繋いだ夜光のあやとり

夜を袖に通して下弦は浮かぶ


--


カセットコンロで炊いた雪割草の想い

香りは夕暮れ

味は朝焼け

見栄えは昼の太陽


--


雄弁な楓の釈に彩を見て

飄々はまやかしか疑いなれど

早春散りたあと

腐らず手折れず咲き揺れる


--


すやすや降る万華鏡の雪

伸びるふたつの影にスピカの喜び揺れて

かんざし手に舞う桜のうさぎ

羊はのんびり読書

浅葱トナカイ積み木に夢中

とくとく唄う私の鼓動


--


掌握の推敲に不肖する花鏡の断り

なぞらえた白線の後ろ姿を見遣る


雅な薄氷に夜露は零れ

沈黙の葉は回廊を紡ぐ


紺碧が有終

閃光と焔



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