生き残りをかけたデスゲーム
「あなた達の戸籍はありません。」
そんな衝撃的な言葉を受け全員が動揺している中、ただ一人ニヤリと笑うものがいた。
時は遡り1時間前、
我皇 司は高校から帰宅後おもむろにパソコンを起動していた。
ブゥゥゥン
古いモニターに
「Super Legends Real」
と表記される。
今巷で人気のFPSゲームだ。
ただ従来のFPSゲームと違う点が数点ある。
・週に一度しかプレイすることができない。
・痛覚を実際に感じる。
・最後まで生き残った者には賞金が山分けされる。
・キルポイントに応じて賞金の配分が増減する。
賞金は1ゲームにつきなんと1億円。
そのため、痛くてもそれ以上の報酬が得ることができるということで、チームを密かに作るグループも出てきている。
以上が「Super Legends Real」(略してSLR)について我皇司が分かっていることだ。
今日はそのゲームをするための予約をしていた。
参加するには専用の機体が必要になるがその機体自体が大きくそしてとにかく値が張る。
そのため、一部の富裕層以外は基本的にレンタルしているのだ。
そんな「SLR」を今日も予約完了した我皇司は安堵のため息を漏らした後、自分が間違えたことにも気づかずぐっすりと深い眠りへと誘われていった。
我皇司が予約を完了した約10分後…
キッ
家の前に車が止まった。そして鍵がしまったドアを開け司のベッドの前まで行くと、その人影は止まった。
?「丁重にお連れしろ!」
そう一言発せられると側にいた人影が動き司をお姫様抱っこし、車まで運んでいった。
司が目覚めるのは完全に連れられていった後だった。
そして現在。
目覚めた司が聞いた第1声は
「あなた達の戸籍はありません。」
衝撃の言葉以外の何物でもなかった。