表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/3

part.2ありがちな朝

 「うぅ…う〜ん」


今日も快晴!な一日の始まり


なわけ無かった。


朝から違和感が物凄くあるわけである。例えば


(カラダが妙に軽いよ。それに胸が重い…ってなにこの大きな砂丘。いままでこんなの無かったのになんでこんなものがあるんだろう。お父さんはなんか『なんでお前は胸が無いんだ』とか言ってたけどなして?今までも自分の性別が分からなかったのにどうして今になってこんなことになってしまったんだろう。


とりあえず)


「え〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!???」


ダッダッダ


「どうしたの爾…那…

どうしてそんな女性の姿をしているの?」


「わからないよお母さん。朝起きたらこんなことになってたの」


「そう。どうしてかしらね」


「どうすれば良いのお母さん!僕、多分男の子だったのにいきなりこんなのになるなんてあんまりだよ。せっかく閉じ込められた生活から抜け出せたのに」


そこには今にも泣き出しそうな爾那がいた。

もともと容姿がまんま女の子なので、今の姿はさらに女らしくなっていた。


しかも上目づかい+涙目というスキルを使っているため母である沙奈さんも困惑である。


(か、可愛いわ。でも今はこの子を勇気づけることが先決よ)


「爾那なら大丈夫よ今まで通り接していればね。気にすることは全く無いわ。もしものことがあったときは私が守ってあげるわ。今のあなたはか弱い女の子、守ってくれる人が出来るまでね」


「うん!ありがとうお母さん」


最強のミサイル発射。せっかく爾那を糞親父から守ったのに自分が襲いそうになってしまったのでここを後にすることにした。


ある意味なんか最悪な現状。


「じゃあ私買い物に行って来るから家にいなさいね」


「は〜い」


(フッフフフッ。爾那ちゃんの制服やら可愛い私服やら下着やら買いに行くとしますか)


あの、何のためにお父さんを裁判にかけたんでしょうか。それより社長の仕事は忙しいんじゃないんですか?


「あら心配ないわよ。今日は土曜だもの。明後日から爾那には学校に通ってもらうつもりだしね。通わせるところは制服が可愛くてそれでいて難関私立高校に行かせるのよ。しばらく可愛がれないんだから今のうちにやらせてよ」


さいですか。可愛いって単語多いですね。それよりこっちの話に入り込んでこないでください。話がごちゃごちゃになります。


「だって私可愛いって言葉好きだし爾那も入り込んでくると思うわ。私の遺伝子を受け継いでるんだし。話に入り込んだって別に良いでしょ?減るもんじゃないんだから」


か、金持ちがいうセリフちゃうーーーーーーーーっ。




「はぁ、暇だなぁ」


ここって解放されたときには凄いお家だって思ってたけど、慣れると暇なもんだね。

だからこの家について教えておくね。


5階建ての豪邸。エレベーターつきで東京ドーム2個分の敷地がある。

一部屋一部屋がかなり大きくこれまたお風呂とトイレ、キッチンがそれぞれに搭載されているんだって。何故は分からないんだけど、今まで見てきた中で自分の部屋が一番大きいのはどうしてだろう。


他の部屋に比べて馬鹿にならないほど大きい。


だって5階全部僕の部屋なんだよ。いくらなんでもおかしいと思う…


抜け出そうなんて考えは全く無かったけどこれなら脱走できたかもしれないね。




次は女になってしまった僕の容姿は

地面についてしまうほど長い金髪のストレートの髪に翠の瞳。服装は女っぽくてかろうじて男も着て良いって感じのものが多かった。


身長は170cmはある。体重は今は一応女の子だから言わない。体型もノーコメントでよろしくお願いします。




それよりなんでお父さんは僕にあんな薬を渡したんだろう。何のため?僕を女の子にするためにわざわざあんなことをしたの?コレをお母さんに言ったら余計罪が重くなるのかもしれないのに。


何が目的なんだろう。


そんなことは今の自分にはコワくて何も言う勇気が無かった。




お母さんが帰ってきたのは夕方で沢山の荷物を抱えてきてこちらに向かってきた。


そのときのお母さんの顔がとても怖かった。だって目がギラギラと輝いていたんだよ?


そして衝撃の一言を言い放った。


「爾那、月曜日から瑚海藤(ごかいどう)学園に通ってもらうからそれまでに女性に必要な作法やら何から何まで覚えてもらうわよ」


「なんですって???」


そのとき僕はなんでそんな言葉を言ったのかわけが分からなかった。


そして日曜日は最悪な一日であったのは言うまでも無い。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ