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エピローグ
絵本は、リンゴとツバサの部屋から消えてなくなっていた。
二人はなくなったことには気づいていない。
『幸せの森』とタイトルのついた絵本は、図書館の絵本コーナーに並んでいる。
男は新しく並んだ、森の緑が綺麗な装丁の絵本を見て、微笑んでいる。
「館長! カウンターの対応、お願いします!」
恰幅のいい女性の声がして、館長、と呼ばれた男は振り返る。
この図書館は、本屋には決して並ばない本が置いてあると噂のある図書館。
「次は、どんな物語を作ろうか」
そう微笑みながら、館長と呼ばれた男はカウンターへ向かって歩き出した。




