GENE5-5.ゴミ掃除の時間
空中を漂う丸い海月は暗澹たる海底に落ちる照明のようである。
豆電球のように部屋を照らし、歪なほどの面妖な生命力が体外へ漏れる。
矮小な生物が持つエネルギー量ではなかった。この世界に存在する魔物の一種かと、リサは訝しんでしまう。しかし、この系統がどの種類に当たるのか見当もつかない。
誰も見たことがない奇妙な生命体だった。
「変なのが忍び込んだね。離れてて」
リサの横にいるスー達も警戒度を引き上げる。吞気な海月は上下運動を繰り返していた。
指を差し簡易神子術式でリサが重力を強めると、ゼンマイが切れたように海月の傘の動作が止まり、シャボン玉のように地面へ落下していく。
床に触れると、強烈な衝撃波が発生する。部屋にある本棚の本や、ヴァンの机の書類や文房具が飛び上がり、窓ガラスに亀裂が入る。人間一人ならはじけ飛ぶほどの威力だが、リサ達は例外だ。全員、傷一つ負っていない。
メアは子供だましだと言いたげに鼻で笑う。緊急事態を察知して、表層心理に出てきた大人の方の彼女であった。
落ち着いた声のトーン。外見には変化は一切見られないが、妖艶さが増していた。
「何よ。これなら大したことないじゃない。……ビックリしたけど」
強靭な肉体を持つリサ達にとっては、水風船が爆発したようなものだ。肌が少々痺れるほどである。
「あー、こっちのメアは久しぶりね。うん、一匹だけならたいしたことはないんだけどね……」
「何言って――」
ある種の生物兵器と呼べばいいだろうか。その凶悪な数に全員が息を飲む。開きっぱなしの扉から無数の点滅する爆発物の群れが、雪崩のように押し寄せて来たのだ。
赤、黄、青と彩度の強い色合いで、大きさはスーパーボールからサッカーボールまで様々だ。見た目は柔らかそうな海月もある。しかし、暴発しそうな生物だけじゃない。蛸のような触手や、甲虫のような鋭い脚を生やしているものもある。鮮やかではあるが、見ていて不快な姿だった。
リサは悪寒で反射的に動いてしまう。
「ああ、もう。邪魔」
左手で雷撃を走らせ、室内に入ってきた蟲達を落していく。殺虫灯に羽虫がぶつかったときに発生する汚い破裂音が連続する。
そして、右手で反射的に術式を結んで、入口周辺の空間を指定し、透明な物理障壁を展開。室内に入り込もうとする小型生物達が、透明な硝子板に遮られたようにぶつかっては爆発を繰返し、自滅していく。
これでドアから侵入してきた第一波は抑えることはできた。
しかし、透明な障壁の向こう側では、海月や水蚤を彷彿とさせる多様な怪奇生物達がこっちを見つめていた。仕切りがあることに気付いたのか、もう無理に侵入しようとはしなくなっていた。彼等に学習能力は備わっているようだ。
「うわー。気持ち悪っ」
「メア、待って。気持ち悪いのは同意なんだけど」
今にも砲撃を打ち込もうとするメアを止めて、リサは窓の外を確認した。塔の外に騒動の様子はない。時計塔にいるのはリサ達だけだ。この怪物の群れを絶対に外に出してはいけない。
リサは一呼吸置いて、首をひねった。髪が淡い栗色になる。白い外套が黄金色に彩られる。ランの力をここまで大きな範囲で使用するのは久しぶりだ。
柏手を打つと、時計塔を透明な薄い膜が張られていく。これで鼠一匹出入することはできなくなる。それだけではない。
きっと、今回の騒動の原因も閉じ込めた。後は中の掃除をするだけだ。
「あー、もう。結構面倒くさそうだよ。これ」
「見ればわかるわよ。リサ、どうするの?」
「全て駆除するのは決定だけど、その前に観察させて」
障壁の向こう側の彼等は、牙や顎やらをギチギチと鳴らし、敵意しか感じられない。中には体表が透けて、血色の良いピンク色の消化管を見せつけるように浮かぶものもいて、リサは顔をしかめてしまう。
「しかし、お姉様。この生き物一体何でしょう」
「しーらーなーい! 知りたくもない! もうなんでこんな種類がいるの? ウンザリする」
「何か怪しいものでも拾いましたかね?」
「任務で回収したものかも、スー。それか誰か外のものを招き入れた可能性もある。うーん、未知な生物に手を出すのは危険なんだけど、長引くとそれだけ被害が大きくなる類いだよ。これは」
周到に、そして事前に練られていた罠じゃないか。リサは推理を巡らせる。いくらいい加減なランでも、自分の家に危険物の侵入を許すわけがない。もしそこに侵入できるのなら、決して油断してはいけない敵。水族館ではないのだから、こうのんびり眺めていてはいけない。
「ヴァンさんはゆっくりしててね。あんまり快適な場所じゃないかも知れないけど」
リサは、まだ意識の覚めないヴァンを自分の影に収容する。彼はやつれていて、ときたま苦しそうな声で唸っていた。このまま動かさない方が良さそうだ。それに目が覚めても、頭痛で即刻寝込んでしまうだろう。
小型生物たち群れが増してきた。丸ごとカラーボールのプールに飛び込んだような景色。障壁の向こう側は謎の生物達で覆い尽くされ、何も見えなくなっていた。どこかで増殖している。手に着けられないほどの数に膨れあがってしまいそうだ。
「あーもう。考えるのはやめた! さっさと片付けるよ」
すぐに発生源を破壊しなければならない。
リサは宙にいくつかの術式を刻んでいく。師匠の蝴蝶之夢なら、構造が簡易な物質であれば容易に生み出すことができる。それは個体に限らない。気体でも可能なのだ。今いる階の空気の構成を少しだけ変える。規模の大きい科学実験の下ごしらえである。一フロアの空間に水素と酸素を充填しただけだ。
障壁を拡大させて、今いる部屋もしっかりと保護を行った。
「別に師匠はいないんだからいいよね? 少しくらい壊しても」
「はい、やっちゃって下さい」
「スーが良いなら気にせずやれる。ふふ」
リサは指を振り下ろす。細かな火花を発生させただけだった。しかし、それだけでカラフルな生物たちが紅蓮の炎に包まれた。爆発の光と轟音と振動が一度にリサ達を襲う。
先ほどの衝撃はとは比べものもならない威力である。巨大な時計塔が跳ねたかと思うほど震え、リサ達のいる階の窓ガラスは全て弾けとんで、飛散する。
怪物達の群れは、灰色の煙に上書きされてしまった。
「……やり過ぎじゃない? リサ。しばらく見ない間に、貴方、また頭のネジが外れたでしょ」
「私の家が……」
焼け焦げた廊下にあった装飾は黒ずんで、窓はほとんど割れ、メアとアルルはその惨状に思わず遠い目になっていた。壁は辛うじて残っている状態だ。
この塔は移動用空間神子術式を編み込んだポータル以外では、階段しか移動手段はない。下から溢れるようにエネルギー体が噴出している。気配の流れがリサの所まで昇ってくるのがわかる。
「まずは一階まで制圧。一匹も残さないで。私は塔から奴等を出さないので手一杯。後は任せる」
「はいはい。手一杯なのは信じられないけど。ほら、レイ。行くわよ。何!? 面倒くさい? 私だって面倒だわよ! いいから早くしなさい。そんなにこの子の傍にいたいの? この少女趣味」
アルルの足下にいるレイがうなり声をあげる。メアの喉元に今にも食らい付きそうな勢いだ。しかし、メアがレイの表情を読み取れることにリサは素直に感心してしまう。
「二人とも相変わらず仲悪いね。ほら、行った行った」
「ちっ」
不測の事態には手慣れているのか、戸惑う者はいない。
リサの命令が出た瞬間に、周囲の影が軒並み消える。残ったのは青い顔したアルルと仏頂面のフィンだけだ。
部屋の外からは、重火器や切り裂く音がコダマして混ざり合った破壊音がどんどん降りて行く。リサに負けず劣らずの派手な戦闘をしている。アルルがさらに青い顔になっていた。
「リサ? ランって人は?」
「どこにいるんだろうね-。会ったらグーで殴る。もうこんな緊急事態にどこに行ってるの! あの馬鹿」
「いないから思う存分暴れているのは気のせい?」
「気のせいじゃないよ、フィン君」
拳の握る力がさらに増していく。しかし、自分が怒っていても仕方がない、リサは自分なだめるように胸を撫でおろし、溜め込んだ息を吐き出した。
「ごめんね。アルル、お願いしてもいい?」
「はっはい。私ですか?」
「そう。貴方にしかできないこと。能力使っていいよ。ぶちかましちゃえ」
「いいんですか? 私の能力って……その全部……」
「もちろん全部は困るよ。範囲は時計塔だけ。操り切れなくなったら、私がまた止めるから。スー達も避難させておく。安心して使いなさい。私たちの家を襲撃した者は中にいる。ここをそいつ等の墓場にしてやれ。だいぶ豪華な棺だけどね」
「わかりました! みんなに壊される前に私が終わらせます!」
「よし、その粋だ!」
アルルが可愛らしげに鼻を膨らませる。やってやるぞと両腕で小さくガッツポーズをした。
リサとフィンは煙の落ち着いた廊下に出ると、焦げた跡が天井までベットリと染みとなって、一面に張り付いていた。見るも無残な黒炭の残骸が、リサ達の道筋に散らばっていた。
アルルは部屋に残り、自分の能力の形である面を具現化した。形状となって現れるその力は、リサ達プレイヤーにもない特殊な能力だ。いや、力と言うよりも「現象」に近い。
彼女の能力名は少女地獄。釜の底で夢を見続けた彼女の力だった。
ここまでの空間規模であれば、掌握するのに十分も掛らないだろう。
「もうこれでいいや。四人に任せて、私は後片付けをしようっと」
「その影の中、どうなってるの?」
「お! フィン君も中に入ってみる? メアとレイちゃんの能力の合わせ技なんだけど、自分じゃ中に入れないから居心地はわからないんだ。スーは最高って言ってたけど、あの子のことだから本当かどうかはわからない」
「僕はいいや。遠慮しておく」
「何でよー。釣れないなー」
リサは道中の骸を食べるために、自らの影の面積を広げる。食べ歩きは行儀が悪いが、小まめに補給しておかなければならない。食い溜めができるメアの能力は本当に便利だ。
「フィン君、ヴァンさんは食べてないからね。一応別の所に仕分けてるから」
「仕分けるってどこに? わかってる。わざわざ言わなくていいよ」
リサは安心して、貪るように影を拡張する。ワンフロア丸ごとが真っ黒に染まった。
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メアは宙に浮かぶターゲットを打ち落としていく。正確に狙いを付けるのは面倒なのか、両の手の平から散弾が射出される。弾は腐るほどあるのだ。残弾なんて気にしない。木っ端微塵になった血肉が床にぶちまけられていく。
魔物の血が半分流れる彼女は身体の全てが口である。その能力魔法の胃袋で体表から武器に限らずどんなものでも、出し入れすることができた。
「はっ。また増えてきたわね」
楽しいゴミ掃除の時間だ。メアは陽気な歌を口ずさむ。
「自分の家で暴れられるっていうのは、そう悪くないものね」
メアはレイの声に首を傾ける。棒状生物がメアの背後から襲い掛かり、突起状の口器を突き出すが、メアのうなじから銃口が飛び出し火が噴き出した。
一瞬で小型の怪物が塵に変わる。
「見えてるに決まってるでしょう! だれが節穴だって!? この馬鹿!」
メアは回転しながら、腕だけじゃなく全身から四方八方へ弾をばらまいていく。物理攻撃はほとんど影響がないレイにも何発も当たる。細かい微調整などしない。狙いもほとんど付けずに廊下の曲がり角まで、生物体の波を押し返していく。レイは撃ち漏らした敵をかみ砕き、メアのサポートに達していた。
「もう一押し! レイ! アンカー!」
黒い狼がメアの背中に回り込んで、煙状のクッションに変化する。メアの右の掌から口径が十センチはあろう対戦車砲の砲身が生える。
「消し飛べ! バーカ!!」
爆音。その威力はすさまじく、反動でメアの身体は黒煙に沈み込む。砲弾は玄関口まで貫通した。エントランスは一階から十階まで吹き抜けの構造になっており、ぽっかりと空いた穴はそのまま通り道になりそうだ。
「後はよろしく」
メアは散らばった残敵をレイに頼み、一気に一階まで飛び降りる。
着地すると同時に、一階でドアが吹き飛んだ。飛んできた方向を見ると、暗がりの廊下の先からひょっこり現れたのは兎耳である。
「味方ですよ、メア。レイとやけに仲良いですね。いつの間にそこまで。しかし、やり方が雑です」
微笑する彼女が通ってきた廊下には、汚れている様子は一切無い。床には沈黙した綺麗な死骸が積み重なっている。損傷はほとんど無い。その残骸から彼女の精密な攻撃方法が読み取れた。
「魔物と一緒ですね。中心の核を貫けば一撃で死にますよ?」
「みんな消し飛ばせば一緒よ」
メアに頼まれた分の敵を食散らかしたレイも合流し、一階までの浮遊生物の群れの殲滅は終わる。
「それでこいつ等どこから湧いてるのかわかる?」
「たぶんラボですね。あそこに巣を作っています。この子達は可愛らしい外見をしていますが、命令です。早急に駆除しなければなりません」
「どこが可愛いのよ、このゲテモノ」
「ええ? メアはわかってくれると思ったのに!?」
「わかるか! 全く、ほら行くわよ。私はさっさと追い出したいの」
そこはランが良く出入りするラボである。作業場として頻繁に使用している。
室内の灯りは消えている。闇の中で多数の物体が蠢いていて、スーは視界から言いようのない危険性を読み取った。その動きからは個体単位ではなく、群れ全体として意志を持って渦巻いている。
闇の中から微細な摩擦音が断続的に聞える。
「メア、何か強力な一撃をかまして貰っても良いですか?」
「いいわよ。任せなさい」
スーの残念そうな顔とは対照的に、メアは嬉々として右腕を振りかぶる。
キャッチボールの要領で腕が空を切ると、ドラム缶が掌から飛び出した。本来のサイズを取り戻すように大きくなり、手から離れると弧を描いて飛んでいく。
「リサもそうだけど、こっちの方が手っ取り早いのよ、スーは暗器しか使わないじゃない」
「弾切れもありませんし、軽い方が動きやすいんです」
数回鈍い金属音が鳴って、燃料一杯の入れ物は研究室に吸い込まれるように入る。メアは左手から生やした銃口で狙い撃ちにした。
爆発は瞬間的なもので、高温の熱風が出入口から噴き出して、河のように流れだす。灰や煙が粉雪のように落ち始めた。散乱する瓦礫と灰を踏むスー達を、点々と燃えさかる炎が照らす。室内は明るさを取り戻した。
焼け焦げた殻や触手は、脚で踏むとクラッカーのように簡単に割れる。機械類は火花を散らし、煙を吐き出し続けていた。
「お姉様も荒っぽいやり方がすきなんですよね」
「あら愚痴?」
「聞いてくれます?」
「嫌よ。貴方の話、八割くらいノロケじゃない」
「そんなあ」
「気が向いたら良いわよ。それで発生源はあった?」
「いや、気配が急になくなっ――メア!」
ガチョウの首をひねったような音。メアの口から出た声だ。スーが襟首を掴んでメアを引っ張り上げるように跳ね上がった。
突如現れた二つの透明の球体が、緑色光のレーザーで連結した。スー達のいた空間を貫いて、軌道上にあった机や機械が豆腐を糸で切ったように切断されていく。
周囲には、ガラス質の目玉のような物体が、他にいくつも空中を泳いでいた。
スー達は広い研究室を見下ろせるように、壁際の高さ十メートルはある本棚の上へ駆け上る。
迷路のように配置された機材の影にも、ボール体の反射光が見える。数は五十。スーは目視でその位置を把握する。
「まるでボール状の兵器ですね。生き物らしい方がまだ可愛らしかったです」
「スー、だから、私は全く同意できないから」
「おかしいですね。ですが、これで心置きなく殺せます」
スーは部屋の中央に向かって跳躍する。
彼女も複数の対象に対しての攻撃手段がないわけじゃない。火薬の匂いが嫌いなだけだった。
袖に両手を突っ込んで、勢いよく両腕を羽ばたくように広げると、黒のグローブが装着されていた。
指先から鋭利なワイヤーが研究室に拡散、スーが両腕を交差すると、障害物に隠れていたボール達が切断されていく。探るように線の範囲を広げ、機械や研究棚がさらに細切れになっていく。
「見つけた!!」
スーが地面に降りて、その捕らえたものを引き釣り出した。
対岸の本棚に激突し、透明だった表皮が警戒を知らせる極彩色に移り変わる。筒状にカットされたスポンジ構造。長さは三メートル、直径五十センチはあるだろうか。現代美術で創ったような、意図不明の芸術品のような物体だ。
今回の元凶であることは、スポンジの穴という穴から新個体がひねり出されていることで明白だ。メアが生み出された直後のボールを散弾で粉砕する。
「何よ、これ?」
「尋常じゃないコード量ですよ。お姉様-!」
視界に入らずともスーは、リサが到着したことを気付いていた。振り返らずにリサに呼びかける。
任せろとリサは腕まくりをして、飛び上がる。空中で一回転して、固いスポンジ体を殴りつけると本棚にさらにめり込んで、ミシリとヒビが入った。
「こんな物置きやがって。一体誰だ! この野郎!」
リサは仁王立ちして、睨み付ける。
「そうね、スー。こっからは私の領分だ。犯人をあぶり出してやる」
もう本来の用途がわからないほど破壊し尽くされた研究室で、リサは優しくその生物を撫でると、落ち着いているかのように紺碧の光を放ちだした。
長くなりましたので、二話に分割しました。本当は二話で簡単な話を終わらせるつもりだったのですが。
暑さも続くのでゾッとする話しをしたいですね。この本部崩壊話の後に、鬱気満載の桜の話が始めます。陰鬱な話は好きなのですが、書いていると辛いです。でも、ライトな話を書いていると鬱成分が堪ってくる。不思議!
ちょっと物語の全体の雰囲気を変えています。イラストもいくつか位置を変更。おまけもほとんど削りました。惜しかったけど、やっぱりこっちの方がスッキリしますね。SSは別の所にいつか載っけたいですね。やっぱり。
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スー「いぇーい! そっちはどうだったんですか? お酒飲みましょうよ-! 早く早く!」
メア「貴方、エラいキャラ変わったわね」
スー「現場じゃ、私が真面目にならなきゃいけないんです。お姉様も適当ですし。それにメアなら気兼ねなく飲んで放せるんですよ。お姉様に愚痴を言うわけ行かないじゃないですか!」
メア「本人にのろけても意味ないからね」
スー「もう……そっちは大変そうだったじゃないですか? 結構心配したんですよ?」
メア「そっちもじゃない。上が人使い荒いから大変ね、お互い」
スー「いえ、私はお姉様が近くにいれば全然オッケー!」
メア「こっから話は長くなりそう」