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ありふれた恋物語。  作者: 春川 優
1/1

10年

プロローグ   冬。


 小さい頃から普通に憧れていた。

 普通に友達を作って、恋をして。

 よく少女漫画で言う、普通の女の子というのに私はなってみたかったのだ。

「清水さん、まだ残っていくの?」

「あ、はい。仕事が残っていて……」

 オフィス全体が暗くなっていて、先輩の人が気にかけてくれて。

「あんま無理しないでね」

「はい。ありがとうございます」

「じゃあ、お疲れ~」

「お疲れ様です」

 一般企業に入社して。

 それなりに仕事もこなしていて。

 次のプロジェクトリーダーを任されていて。

 きっと今の生活を人は普通というのかもしれない。

 そして今、一人。残って仕事をしているのは、何もしないで一人で家にいると、考えてしまいそうだから。

 明日ある高校の同窓会のことを。

 後悔ばかりが残った高校生活。

 本当は行く気がなかったのだが、あの人に何が何でも連れて行くと言われたら、従うしかない。

 私は辛い役回りを頼んでしまったのだから。


 それでも、私が彼らに会っていいとは思えない。

 卒業と同時に姿を消した私をどう思っているのだろうか。

 あの日、せっかく話をしてくれていたというのに。

 


 彼も彼女も、そして幼馴染の大切な人も。



 私と会いたいと思ってくれているんだろうか。



 


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