第3話『明かされたもの』
たとえ両親が死んでいても、悲しんでいるばかりじゃ両親だって嬉しくないはず。だから、悲しさを隠すの。
「そんでさっ、お前魔法使える?」
セシルが出し抜けに聞いたもんでアリアはちょっとびっくりした。
「あ、あああ!使えるよっ!攻撃魔法がちょこっとと治癒魔法全般なら!」
そう言ってアリアは持っていたロッドを右手から左手へと持ち替えた。
「へぇ〜え、すごいじゃん。」
「そ・・そりゃどうも・・。」
この時アリアは思った。
完全にセシルに流されている・・と。
するとセシルはいきなりアリアの手をとった。
「ぅわっっ!!な、何?」
「話は終わったんだからさっさと行こうぜ。いつまでもココにいたって魔王を倒せるわけでもないし。な。」
「わっ、ちょっ!まっ・・・!!」
アリアの言葉など気にもせずセシルは引っ張った。そして立ち止まった。急だったため、アリアはセシルの背中に頭突きをくらわせてしまった。
「あたっ!あ・・ごめん。」
アリアが謝るとセシルは『いいよ』というよな顔で微笑んだ。
なんとなくこの笑顔を見るとなぜかアリアは赤面してしまう。
「そういえば、名前。何?」
思い出したようにセシルは言った。
「アリア。アリア・ファリスだよっ!」
彼女はちょっと慌てたように答えた。するとセシルは驚いたような顔で、
「もしかして・・ファリス国の王女だったり・・?」
「・・・・・・・まぁ、その・・。」
曖昧な答えをする彼女に彼はあきれたような喜んでいるような顔をした。
「マジかよー――ッ!?」
「・・ははっ・・・そう。」
「すっげーーーっ!!・・・・」
そういうと、ふと彼は真顔になった。
アリアの両親の事を噂で知っていたのだ。
「どうしたの?」
そんな彼を彼女は純粋に心配した。
なんかすごく自分でも意外な展開になってますw
そうそう、前書きは見て分かる通り、アリアの心の中の声です。切ないです。
あ!そうだ!!誤字脱字とかあったりすると思うのでどうか温かく見守るだけにしてください!!なんだよこれーとか思わないでください!!




