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1話 喋る馬と、金髪姫と、ちょっと露出高めの巫女さん
第一話 喋る馬と、金髪姫と、ちょっと露出高めの巫女さん
気がつくと、俺は空を飛んでいた。
――じゃなくて、誰かに蹴られて地面に転がっていた。
「な、何よこの男! 馬の背に乗った瞬間に“聖獣グリュンバルト”を従えたですって!? ふ、ふざけないでよねっ!」
目の前には金髪縦ロールの美少女。しかも、超ミニスカ甲冑。
「姫様、お怒りはもっともですが……この者、ただの素人とは思えませぬ」
そう言ったのは、巫女装束の美女。露出がギリギリで目のやり場に困る。いや、困ってないけど。
「……私の背に再び乗ってください。貴方は、この世界を駆ける“騎王”となる方です」
聖獣グリュンバルトがそう告げると、周囲がざわついた。
「……はあ? ちょっと待て、俺、ただの競馬オタクなんだけど……?」
でも、気づいてしまった。
――この背中、俺の“居場所”だってことに。
そしてその日、俺は異世界最強ジョッキーとして、三人の美少女に囲まれる人生をスタートさせた。