新たな友達
入学式の次の日から授業は始まる予定だった
ネオは朝自分の席を見るとそこには落書きをされた机があった
「誰だよこれ」
ネオは渋々自分の席の机を拭いていると担任が教室に来た
昨日自己紹介があったが担任の名前はアツシと、いうらしい
アツシは机を拭いているネオに対して
「お前朝から何してんだよ早く机綺麗にして授業受けれる様にしろよ」
「いや、先生これは僕がやったわけではなくて、、、」
「言い訳はいいんだよ!早く綺麗にしろ!公共の物だぞ!お前1人が汚していいもんじゃないんだ!
まぁお前が使う時点で汚れているからどうしようもないけどな」
アツシは教師とは思えない言葉をネオに投げかけた
しかし周りにはそれを不審に思ったり最低な行為だ!と非難する者もいない
ネオが責められることが正しいと思う人ばかりだ
また、周りからのいじめられなきゃいけないのか
そう思っていると、濡れた雑巾を手にしたシゲムラがネオの机まで来た
「酷いことする奴もいるんだな」
「シゲムラいいって、俺1人でやるからお前もみんなから嫌われるぞ?」
「シゲって呼んでくれって言っただろ?それに俺は昨日お前と友達になったんだからこれぐらい良いって」
「あ、ありがとう」
「おう!どういたしまして!」
ネオはシゲムラにものすごく感謝した、そして初めて友達とはいい者だなと実感した
恐らく油性ペンで書かれた落書きは、なかなか消えなかった
一時限目が始まろうとしていた
担任のアツシからも声がかかる
「一時限目はソウル使用の実習訓練だぞ、シゲムラお前そんな奴に構ってないで早く訓練場に行けよー」
「分かってます、でも友達は放っておけないので」
ネオはシゲムラに惚れそうになった
「シゲムラは優しいんだな、だがなそんなクズと友達になって何になる?とりあえずシゲムラお前は時間内にこいよ
ネオ、お前は来なくてもいいぞ、ずっと掃除でもしてろ」
「先生!その言い方はないでしょう
ネオ君が不正入学をした証拠もないのにこんなに周りから酷いことを言われている状況を、教員なら止めるべきだと思うのですが?」
「僕はネオ君のことを生徒と思ってないからそんな事しないよ、まぁ、いいや
シゲムラ早く来いよ」
「ちよっと、まてよ!先生」
アツシはそれだけ言うと訓練場に向かった
「本当にあいつが教師なのかよ最低だな」
「シゲ俺のためにありがとね、でもシゲの評価まで下げてしまったら申し訳ないから今度は反論したらダメだよ」
「反論したらダメってお前悔しくないのかよ?俺は悔しいぞ!友達があんなに言われて!」
「ありがとう、でも俺のことはいいよ、あんなのもう慣れてるし」
シゲは言葉が出なかった
暗い雰囲気になった教室に1人の女の子が来た
「私も手伝うよ!」
「君は誰?」
ネオが尋ねると
「私はこのBクラスの学級委員になったサキよ!
よろしくね」
サキと言う彼女はショートカットで少し茶色がかった髪にくりくりとした目
身長は160ほどでいかにも美少女と言った感じの女の子だった
ネオは一瞬動揺したがすぐさま
「よろしく」
と返した
「君ネオ君?だっけ、朝はごめんね周りのみんな止められなくて」
「全然いいよ、仕方ないよ、あの場面では普通誰でも言い出したりできないよ」
「私はネオ君のこと信じてるよ学級委員としてもクラスメイトとしても」
「ありがとう、でも本当に受かったのは実力だから」
「うん!分かってるよところでネオ君のソウル系統ってどんなの?」
「たしかに、ネオのソウルまだ見てないな、教えてくれよ!」
サキとシゲムラに言い寄られたネオだったが、
前にペインという男に自分のソウル系統を教えてからネオは人体実験を行うための道具として捕まって体に多くの傷跡をつけられた
だから他人に自分のソウル系統を教えるということが、どうしても怖くなってしまった
「実習とかで、機会があれば見せるよ、、
それまでのお楽しみというか、その、、、」
どうしても言葉を紡げなかった
するとサキが
「言いたくないならいいよ、言わなくて
人によって辛いこととかもあるだろうし
ね?シゲムラ君」
「そうだな!そんなもの知ってても知らなくても俺ら友達だし全然大丈夫だわ」
「2人とも、ありがとう」
そんな会話をしていると机の落書きは消えていた
「ネオ君、シゲムラ君、急いで!訓練に向かうよー!」
サキがそういうと3人は一斉に訓練室へと走った
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