4*処分通知書
処分通知書
逆枝八千代
2022年3月3日付で貴殿が敢行した独断専行に関し、逆枝神宮として厳重に処分を下す。
貴殿が行った管理下の式神の無断破壊、および自身の霊素の大部分、ならびに所有する式神「涅槃」の全霊素を浪費しての一般人の蘇生術は、我らが戦力の簒奪であり、除霊に係る一族総員に対する極めて背信的な行為である。加えて、蘇生の結果として生み出した式神が、実戦において当家が要求する最低水準の戦力にすら達していない現状は、貴殿の術者としての未熟さと管理能力の欠如を如実に示している。
かかる不始末により本家の秩序と威信を著しく毀損した貴殿に対し、以下の通り処分を言い渡す。本日以降、直ちにこれを遵守せよ。
一、本家からの即時退去
現在、貴殿が居住している逆枝神宮の敷地内から直ちに退去すること。期限は本通知受領から24時間以内とする。
二、行動規範の制限
今後は本家が指名する除霊現場への出動のみを業務とする。当家の許可なき術の使用、ならびに独自の判断による霊的活動は一切禁止する。貴殿の今後の活動は、本家の統制下においてのみ認められるものと理解せよ。
三、報酬の減額
上記の不始末を鑑み、貴殿に対する給与の支払額を本日付けで大幅に減額する。改定後の金額については別途通達するが、これは貴殿の現状の成果および家系に対する寄与度に照らせば、過分な配慮であると自覚されたい。
付記
本件処分に対する異議申し立ては受理しない。
万が一、本家の統制に背く行為、あるいは今後も戦力として期待に沿わぬ醜態を晒すようなことがあれば、事態は今回以上に深刻なものとなることを覚悟せよ。術の剥奪、ひいては本家との関係断絶を含む、より断固たる措置を執ることとなる。
以上、家系の一員として己の身の程を弁え、粛々と業務に邁進せよ。
2022年3月5日
逆枝神宮 本家管掌




