『冒険者』
p2、冒険者
■概要
冒険者とは、主にダンジョン領域といったモンスターが生息する地域、また世界を自由に旅する者のことである。
冒険者には必須なスキルは以下の通りである。
・戦闘技術
・コミュニケーション能力
・状況判断能力
・体力、知力
などである。
現代異世界において、冒険者の多くは第一都市〈ギルド都市〉に隣接するダンジョン領域を冒険する。
ダンジョン領域とは第一区画から第百区画まで、超広範囲に展開されるモンスターによる領土である。円形の領土であり、外側から第一区画、中心にいくにつれてモンスターの強さや環境の厳しさは増している。
現代まで多くの冒険者が挑んできたが、第百区あでたどり着いた者はおらず、ミロ率いる勇者パーティーが第六十六区画までたどり着いている。
ダンジョン領域はあまりにも広大なため、一区画進むだけでも一時間かかる。モンスターとの戦闘も行いながらとなれば、当然その限りではない。
そのため、深域へ向かうためにはダンジョン内での寝泊まりを行わなければならない。
現地で見つけたモンスターを調理する技術、安全地帯を見つけるマッピング技術、その他様々な技術が冒険者には必要である。
600年前、当時最強と呼ばれた冒険者パーティーを率いていたステラは、著書『冒険者理論』において、適切な冒険者パーティーの構成を以下のように記述している。
最適人数は十人。
【リーダー】
パーティーメンバー全員を指揮し、いかに効率よくモンスターと戦闘を行い、生存するかの指揮能力、判断能力が求められる。
時に非常な決断を行う覚悟も持ち合わせなければいけない。
前衛も後衛も務められる役職が好ましい。
【サブリーダー】
リーダー負傷時、臨時でリーダー的役割をこなすことが求められる。リーダーが健在な時でも、リーダーの第二の脳みそ的な役割をする必要がある。
【ヒーラー】
負傷の多い冒険において、必須の役割。仲間の傷を治癒し、時に解毒や魔法の解除も行う。
【シールダー】
ヒーラーといった非戦闘員を守る役割として機能する。また、超高度な防御魔法により、モンスターの放つ高火力攻撃から仲間の身を守る能力もあると良い。
【アーチャー】
遠距離から近接戦闘中の味方をフォローする。矢の不足事態を防ぐため、魔法で矢を生成する能力があると、戦場で気にせず援護できる。
【ブラックスミス】
ダンジョン内で武器が欠損しても修繕できる利点は大きい。
以上の役職が揃っていれば、残りの役職は何でも良いが、剣士やアサシンがいると望ましい。
五十年前の適切なパーティー構成ではあるが、現代でも幾分か通用する部分がある。
■冒険者制度について
冒険者の8割以上が冒険者統括組織ギルドに所属している。
ギルドの会員になるために必要な月額は、一日の食費分程度である。冒険者にしてみれば、それだけで倍以上の得をする。
・ダンジョン領域に関する情報の提供
・防具や武器などのお得情報
・ギルド系列店での割引
・ダンジョン領域への飛行船乗船権
など、様々なサービスが受けられる。
また、会員の冒険者は以下の行為を行わなければいけない。
・新モンスターや新ダンジョンの情報提供
・ダンジョン領域での異常報告
・ダンジョン領域での死者・行方不明者報告
などであるため、冒険者にも過度な負担とはならないため、ギルドは長年冒険者に好かれている。
冒険者の中には、ギルド契約冒険者に選ばれる者もいる。
契約冒険者はギルドの基本的にギルドの指示に従い、特別な調査や戦闘を任される。
選ばれる者の多くが、一芸に特化していたり、ギルドの指示に忠実であったり、特殊な魔法を持っていることが多い。
契約には三種類ある。
【通常契約】単年契約。最初の契約から複数年契約を行うことは少ない。多くの契約冒険者は、通常契約で信頼や実績を積み上げてから、優遇契約へ移行する。
【優遇契約】複数年契約。ギルドからの信頼が厚く、優秀な者が選ばれる。また任務の回数も増える。基本的に通常契約よりも契約金が高い。
【特待契約】無期限契約。ギルドから特別優秀とされた者が勝ち取れる契約。契約金は活躍に応じて変動し、最低額は平均的な通常契約を遥かに上回る。
単年、複数年契約の冒険者は、契約期間終了後にFA (フリーエージェント)となり、再契約するか、打ち切りかを迫られる。
実績を積んだ者は交渉材料として使え、複数年契約の獲得、契約金の増額が行われる。
史上最高額での契約は、10年1000億円契約の神崎リリス。
■冒険者の歴史
〈999年前〉文献に初めてダンジョン領域の記載が行われる。
〈900年前〉マギア原子の発見により、魔法技術が誕生する。
〈800年前〉アルス家が魔法技術の基礎を確立した。魔法技術の発展により、都市が発展し、冒険を行う者も増加した。
当時の魔法技術は、特定の家系にのみ継承される技術であり、それ以外の者は魔法を使えなかった。
〈700年前〉次第に独自に魔法技術を生み出す者が増加する。そのため、魔法の誇りを守るべく、"魔法十家"が創設される。
当初の魔法十家から現在の魔法十家に至るまで、アルス家が魔法十家から外れたことはない。
〈600年前〉一部血統のみに許された魔法技術を大衆化するため、新たに"ギルド"が創設される。誰でも使える"ギルド魔法"が生み出され、冒険者が急速に増加する。
ギルドに所属するだけでギルド魔法やダンジョン領域についての情報が伝えられるため、ギルド所属冒険者が増加し、冒険技術を高めた。
ギルドが設立されたギルド都市は、世界で最も発展した都市となり、第一都市認定された。
〈500年前〉千里眼の魔法を持つものがダンジョン領域を百の区画に分けたが、その後失踪する。ギルドの貢献により、ダンジョン領域が第十五区画まで開拓される。
〈300年前〉勇者が誕生し、これ以降30年周期で勇者の力が継承される。
勇者誕生により、ダンジョン領域開拓が大幅に進んだ。初代勇者は第三十区画まで到達した。
〈100年前〉魔法家の複数台頭により、魔法十家の第二名家群として、魔法百家という枠組みが規定される。
〈現在〉勇者ミロは、第六十六区画まで到達した。
■冒険者の主な役職一覧
【前衛】
・剣士/ソードホルダー/ソードユース
──剣聖、短剣使い、湾曲剣使い、大剣使い、七剣舞芸士、対剣士など
・槍使い/ランサー
──重槍使い、槍剣使い、投擲槍使い、など
・盾使い/シールダー
──守護者など
・騎士/ナイト
──竜騎士、天馬騎士、姫騎士、暗黒騎士、火炎騎士など
・拳闘士/ファイター
──火拳闘士など
【中衛】
・魔法戦士/マジカルナイト
──魔法短剣士など
・鞭使い/ウィッパー
──蛇鞭使いなど
・暗殺者/アサシン
──雪山暗殺者、狙撃暗殺者、対人暗殺者など
・狩人/ハンター
──巨獣狩人、対強敵狩人、竜討伐者など
【後衛】
・弓使い/アーチャー
──双弓使い、天弓使いなど
・銃使い/ガンナー
──狙撃銃使い、自動小銃使い、変形銃使いなど
・召喚士/サモナー
──魔物召喚士、精霊召喚士など
・生物使い/テイマー
──魔物使い、人間使い、蟲使いなど
その他にも、踊り子や商人、運び屋や錬金術師、教師や変態など、様々な職業を担う者が冒険者となっている。
〉p3、死神




