表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ウツロに願いを 旧版  作者: 天空 浮世
Case.4 癒えぬ愛に触れたなら

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

28/48

28

「なぁ、挨拶でも何でも構わんが、入らないか? 外は暑ぃ」


 八凪田は制服を着崩し、シャツをパタパタと仰いでいた。


「そうね、詩乃さんもそんな服じゃ暑いだろうし続きは中でね」


 僕達は連れられるがままに天下の後に続いた。


「戻ったよ。お茶用意して貰えるかな?」


 通されたのは警察署の奥の奥。物置なんかの置かれた部屋がある廊下の更に奥の一角。プレートの中に小さく特異犯罪課と書かれた部屋に連れて行かれた。


「どうぞ!」


 僕達が応接用のソファに座ると、茶髪を短く揃えた女警官が笑顔でお茶を渡してきた。


「ありがとうございます」


「あの方も前回来た時は見なかった方ですね」


「あぁ、初回は八凪田くんとしか会ってないんだったね。彼女は今年入った新人さ」


 部屋の奥へと行ってしまった茶髪の警官に優しい目を向ける天下。


「なるほど。そうだったんですね」


「似顔絵捜査官が来るまでに読み終われよ」


八凪田が一冊のバインダーを机に放った。『栄光の手(ハンドオブグローリー)事件』と表紙にテープで貼られている。今回の事件の内容が載っているようだ。


「ありがとうございます」


 詩乃はそのバインダーを手に取ると1ページ1ページじっくりと読み進めていく。


「ありがとうございました。充分です」


 数分読み込んで詩乃はバインダーを返した。


「よし。次はこっちの要件だな」


 バインダーを返すタイミングで部屋にノックをして新しく警察官が1人入って来た。手にはスケッチブックと鉛筆。先ほど言っていた似顔絵捜査官とやらだろう。


「初めましてぇ〜早速容疑者の年齢や性別、髪型に顔に何か特徴があれば教えて頂けますかぁ?」


 のんびりと間延びした声に、眠たそうな羊の様な目をした女性の警察官だ。


「女性で、年齢は二十代後半。髪型は黒髪で肩くらいまであるストレートでした」


「こんな感じですか?」


 見せられたスケッチブックには本当に居そうだが、僕達が見た人とは似ても似つかない誰かが描かれていた。


「いや、確かもっと眼はハッキリとして、目元には隈がありました。鼻も整っててすらっとした印象の顔立ちです」


「こんなんですかぁ?」


「さっきよりは近いですあと——」


 詩乃はあの出会った一瞬で詳しく見てたらしく似顔絵がどんどんとあの時の女性に近づいていく。


「うん。こんな感じだったと思います」


 最終的には僕達が見た女性とほとんど変わらない似顔絵になっていた。詩乃の記憶力も凄いが、口頭だけでここまで似せられるのも凄い才能だ。


「それじゃあこの似顔絵を元に犯人探しと行こうか。八凪田は2人を送ってあげて」


 僕達は用済みと言わんばかりにさっさと外に押し出されてしまった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ