第七話
まったく恋愛とはきっかけが全てなもんだ。結論から言うと俺たちはあの後まんまとヤクザ一味から逃げ遠し結婚してしまっていた。元々俺の家族はいないので問題はない。さてさてこれからは新婚生活物語となるわけなのだが特に一波乱もないため日常の様子が描かれることになるが故ご承知を願う依存である。
「宝くじのお金は封印!いつ親父達が襲ってくるかわからないんだから!」
新婚生活初日に新妻が宣言した言葉がそれだった。マイハニーは続けて
「アルバイトでも何でもいいから仕事について。自堕落な生活は禁止よ!家事は交代交代でやりましょう。私も好きな仕事に就くわ」
なるほど、まぁ確かにぐうたらと糖分を摂取した後超回復ならぬただの惰眠をの摂取などということを繰り返すと生活習慣病が俺の健康を凌辱してくるだろう。それに確かに最近太った気がする、二人ともな。
スレンダーな妻の体が怠けにより見るにいられない体裁になったら勃つものも勃たなくなってしまう。
無論、新婚生活で一番楽しみにしているのがそれなのに………腐った果物は周りの果物にも影響するというしな、よし就職活動やってみるか。
受ける会社は三桁に上り、いずれも書類落ち。一応高認は取っていたため高卒なのだが、高卒実績経験のないニートなどどこも取ってくれない。そんな悲しい現実がまっていた。
「涼子の言う通りまずアルバイトから始めようかな。」
そう思い始めていた。コンビニ辺りがいいだろう。おっと、コンビニと言えば近所のフランチャイズのコンビニのオーナーが女性でしかもめっぽう美人さんとかのうわさがあったな。涼子は
「コンビニ弁当は体に悪いからだめ!私たちは万年連れ添って天寿を全うしなければならないの、いい?
私より先に逝くなんて許さないんだから!」
というジャンクフードが好きな俺にとっては愛があってうれしいんだか不幸なお知らせなんだかわからない言葉を俺にお見舞いしたので、行くに行けないのであった。当然カップラーメンも禁止である。
嬉しいことに涼子も今は就活中で家におらず誰も見とがめるものはいない。くぅ~!あのペラペラ肉の
カルビ弁当が食べたくなってきた!バカ舌にはバカ舌なりにこれという食べ物があるのだ。
よし、早速アルバイトの応募はかけられているかの確認と本当にべっぴんさんなのかと言う確認、それと
久々のカルビ弁当を食いに行くため………行きますか!コンビニに!
カップ麺はカップヌードルのシーフード味が好きです。具材を麵とからめずに食べる時の罪悪感と言ったらないです、まじで。