37.ようこそ宮田ラボへ
中津興信所の地下には、シェルターが出来、宮田先生は研究施設として利用を始めた。
======== この物語はあくまでもフィクションです =========
============== 主な登場人物 ================
中津敬一警部・・・警視庁テロ対策室所属。副総監直轄。
中津健二・・・中津興信所所長。中津警部の弟。実は、元巡査部長。
中津(西園寺)公子・・・中津健二の妻。愛川静音の国枝大学剣道部後輩。元は所員の1人だった為、調査に参加することもある。
高崎八郎所員・・・中津興信所所員。元世田谷区警邏課巡査。
泊哲夫所員・・・中津興信所所員。元警視庁巡査。元夏目リサーチ社員。
泊(根津)あき所員・・・中津興信所所員。元大田区少年課巡査。同僚の泊と結婚した。
中津(本庄)尚子・・・弁護士。中津警部の妻になった。
宮田孝之・・・元京都大学准教授。感染症学者。奸計に填まり、幽閉されていた。
加計英紀・・・宮田の協力者の教授。
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==EITOとは、Emergency Information Against Terrorism Organizationを指す==
==エマージェンシーガールズとは、女性だけのEITO本部の精鋭部隊である。==
午前10時。中津興信所。
一同は、本庄弁護士の案内で、トイレから通路に出て、進んで行く。
「尚子、玄関、施錠した?」「したわよ。」
「根津。電話は?」「留守電にしておきました。」
「健二くん。それ、確認するの、あなたの仕事じゃない?」「・・・。」
50メートル進むと、左側に『四角い線』が見えた。
「開け、ゴマ!」と、本庄は言った。すると、内側に扉が開いた。
「アラビアンナイト?」と高崎が呆れた。
「声紋センサーよ。貴方たちの声も登録されているわ。」
「ああ、セキュリティーですか。」と、泊が言った。
左奥に進むと、宮田と加計が待っていた。
「もう、ビールスの実験はしないから、『漏れる』心配はありませんよ。EITOの皆さん、池上病院の皆さん、中津興信所の皆さん、南部興信所の皆さんのおかげです。あ、本庄先生のおかげもあります。」
「わあ、可愛い。」色んな所に猫の写真があった。根津は感心した。
「先生が幽閉されていた間、餓死しちゃって。普通は主人がいなくなると、放浪して野良猫になっちゃうんですけどね。犬みたいにじっと先生を待っていたんです。ペット専用の墓地に、私たちが有志で葬りました。」と加計が言った。
「実験しないなら、退屈ですよね。」と公子が尋ねた。
「論文を書くのも、研究者の仕事です。New Tubeに意見を発表することも出来ますしね。」と、宮田は、にっこり笑った。
ラボには、沢山の機械やPCがあった。
「いつか、新しい疫病が流行った時の為の対処ノウハウも研究しているんですよ。我々は、違う場所で先生のバックアップをします。今日は、EITOの秘密基地から極秘裏に帰ります。」
その時、PCの一つが起動し、所長室と同じマルチディスプレイが映った。
「健二。見学会は終ったか?事件だ、会議室に戻ってくれ。」
午前11時。所長室兼会議室。
「アンパイヤーステーキホテルで集団食中毒事件発生。50人が入院予定だ。周辺の聞き込みを頼む。」
「了解!!みんな行くぞ!!戸締まり忘れるな!!」
―完―
このエピソードは、既に他のサイトで公開した作品ですが、よろしければ、お読み下さい。




