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十七話 なんとなく壁を乗り越えろ!その1

「なんとなく壁を乗り越えろ」はついにスタートだ!

 この企画は誰かと対決する企画ではない!ねここが説明してくれる。

「一回壁を乗り越えたら乗り越えられた宇宙怪人一人に十万円ギャラに上乗せします!みんな頑張ってね!?」

「まじっすか!?おいら頑張っちゃうっすよ!」

「俺も十万手に入れるぞ!野球道具買うぞ!」

「十万も、もらえたら高い食材が買えるんじゃやるんじゃ!」

「ゲームがいっぱい買えるッチ!」

「商売道具いっぱい買えるんよ!頑張るけん!」

 ハムスター達は一気にやる気になった!





 まずは宇宙怪人ハムスター達のリーダーのコタローがチャレンジする!

「十万円のためっす!やってやるっす!」

 コタローはやる気だ!おれはコタローに発破をかける!

「コタロー!とにかく氷水に落ちなければ良いだけだからね!頑張って!」

「おうっす!」

 1、2、3という声が入り今回コタローが乗り越える壁が現れた!壁は人間一人が突っ立っているような穴が空いている!壁の横のところには三角飛びが出来そうな垂直な壁もある!コタローはどうする!?

「おいら、こんな穴じゃ通れないっすよ!?」

 確かに宇宙怪人ハムスターは普通の人よりも横幅がデカいが……そんな事を言ってる間にも壁が迫って来ている!

「こっちで行くっす!」

 コタローはそう言うと横の方に動いた!横の壁から三角飛びに挑戦するようだ。

「こういうのは勢いが大事っすよね!?ほいっす!」

コタローは見事に三角飛びを決めて、壁を乗り越えた!

「コタロー!成功!十万円ゲットだわ!」

 ねここが高らかに宣言した!

「やったっすー!無事成功したっす!」

 まずは幸先の良いスタートだ!





 次は宇宙怪人ハムスター達の中でもスポーツマンのハムニブの挑戦だ!

「行くぞ!やるぞ!」

 ハムニブはやる気だ!おれはハムニブにも発破をかける!

「ハムニブ!十万円だよ!頑張って!」

「言われなくても頑張るぞ!」

 1、2、3という声が入り壁が現れた!今回は人が横になって寝ているような穴が開いている!もちろん横には三角飛びが出来そうな垂直の壁もあるが……ハムニブはどうする!

「これはぞ!どうすれば良いんだぞ!」

 ハムニブは混乱しているようだ!

「そうだぞ!穴はさっきのコタローの時より大きいぞ!ここはこう行くぞ!」

 ハムニブは穴に合わせたるように横になった!そこに壁が迫ってくる!

「結構怖いぞ……これはぞ……」

 ハムニブは怖がっていたが、壁はハムニブには当たらず通り過ぎた!

「ハムニブ成功です!ハムニブも十万円ゲットだわ!」

 ねここはまた高らかに宣言した!

「ねここ!ユーキ!みんな!やったぞ!」

 正攻法での成功に会場は盛り上がった!





 次はハムスター達一の働き者!ハムケンの挑戦だ!

「ワシもコタローとハムニブに続くんよー!」

ハムケンもやる気だ!成功した二人から

「ハムケン!ここで稼げるっすよ!ハムケンはやれば出来るっす!」

「ハムケン!意外と行けるぞ!」

 激励されたのでハムケンはさらにやる気を増しているようだ!

「ユーキ!いつでも行けるんよ!」

 ハムケンはおれが発破をかけなくてもいいようだ!1、2、3の声が入り壁が現れた!今回は人が足を伸ばして座っているような穴が開いている!今回も横に垂直の壁はあるが……ハムケンはどうする!?

「三角飛びはワシ無理よ!穴に合わせるけん!」

 ハムケンは運動能力が他のハムスター達よりも低いため穴を通り抜ける事を選んだようだ!ハムケンは穴に合うように足を伸ばして座った!

「落ちたくないんよー!」

 ハムケンはそう言っているが、壁が迫って来て、ハムケンのお腹の辺りに壁が当たり、

「ぐふ!」

 という声を上げてハムケンは氷水に落ちてしまった!

 おれは思わず叫ぶ!

「ハムケーン!!!大丈夫かー!!」

 ねここや他のハムスター達も叫んでいる!

「冷たいんよー!!!」

 ハムケンは必死に氷水から出て来て、あったかい湯舟に入った!

「この企画ワシにはキツすぎるんよー!」

「ハムケン!穴に合わせるのではなく、ただ横になって通り抜けたら良かったんだよ。」

 おれはハムケンが成功する方法を指摘した。しかしハムケンは不満があるようで……

「そんなん、思いつかないんよ!ねここ!落ちても追加でギャラはくれんのよね!」

「貰えません……ごめんね。ハムケン……」

 ねここは申し訳無さそうに言った。ねここにそんな権限ないよ。ハムケン……



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