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(四)-2
さらに驚いたことに、今和泉警部からは「入野の後を引き継いでお前が組を仕切れ」と言われた。
警部に川居駅南口に呼び出されて行ってみると、挨拶も抜きにそう言われたのだった。
「美優の治療費をどうする」
確か、入野にはもう両親は他界していた。兄の入野優治が亡くなった今、美優の入院費を払う人がいない。兄・入野優治は、妹の入院費を稼ぐために組の力を使っていたということなのか。
そんなことが許されるのだろうか。だから白沢は警部に「俺は警察官ですよ」と遠回しに断りを入れた。
「優治も警察官だったな。それに安心しろ、俺が補佐をする」
(続く)




