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中−34 強制慰安休暇もろもろ


魔物の森の宿のほうは、この一ヶ月、一般客には閉鎖状態だが、ダンジョンB1の宿のほうは一般向けに営業している。得物運搬は、もーめんどーくさいんで、転送で送っちゃっている。皆もうけっこうわかってきちゃってるんで、今更取り繕うほうがなんか恥かしいんじゃね?みたいな感じになったんで。

なので、大体馬車一台分を宿側で決めて、それでやっている。


ダンジョン宿は地下なので、やっぱ開放感は森の宿に比べりゃ一段下がる、、

なので、魔物の森の宿が一般向け停止中は、仕事を休む冒険者も多かった。

日頃からここで稼いでりゃ、皆結構貯金とか持っていたりして、この休み期間を利用して、どっかに家買っちゃう?とか、結構多くのパーティーがそうやって楽しんでいる。

だからギルドもあまり仕事がない。

前倒しで休暇に入る者も多くなっている程。



そのギルドで、明日から休暇に入る若めの男性2名が、、


「なぁ、、どうせなら、休暇期間に防衛隊に入ってみたくないか?」

「あ?何いってんの?阿呆なの?」

「いやいや、よく考えろよ?、冒険者達と防衛隊員って今かなり仲いーよな?」

「ああ、結構仕事でも一緒にやってるし、防衛隊員がかなりしごかれているのを冒険者達が毎日みてて気の毒過ぎってんで労ったのが切っ掛けだろ?」

「ああそうだ。で、イサムさん達によって、宿やら風呂やら外国での仕事からで冒険者や防衛隊がかり出されて一緒にしごとやって」

「ああ、だから冒険者達も大勢での連携、作戦レベルでの仕事ができるようになってよかったじゃん?」


「だからあ、、俺達がのこされちまってんだよ!!取り残されてんの!!!わかる?」


「・・・・・・・・・やべぇ、、

あれ?、、でも俺ら、結局基本事務仕事だろ?無理じゃん?」


「でも、だ。いざとなったら冒険者達を束ねて先頭に立つのが俺らだぞ?!」

「ああ、そーいうときはもう永遠にないだろーけどなー、、イサムさん達が居る限り、、」

「ああ、、そうだったな、、、」


「素直に、魔物の森の宿に行こうぜ?さあ、花火を楽しもうぜっつ!!!」

「ああ、そうだな、、」


ーー


魔王城

魔王の第一側近こと、人呼んで”魔王のおかん”。

小うるさいことこの上なく、しかし、それだけあって有能この上なし。仕事では皆に頼られっぱなし。


でも、余計なところで小姑なところがある。

夜明かしで飲みまくる、なんてのは月に数度しか許されなくなり、

重要書類放置など絶対に許されなくなった。

また、報告連絡相談の必須。これを重要時に怠った者は、昼飯抜き。


あれ?ゆるいじゃん?ごく普通のことだろ?

と諸氏は思うだろう。

が、ココは魔国。

いーかげんがそのまま国になったようなところだったのだ。

なので、

そーゆー事で叱る者など存在しなかった。

ある意味すげーんだが、そだったのだから仕方がない。


なので

「俺が、3日と言えども、ここを空けたらどーなろうか?」

などと、おかんは憂いていた。

もともと顔はいいんで、その横顔にぽーっとする魔人なども多かった。


おかん資質。彼のキーワードは、そこなのかもしれない。


だが、そんな彼の憂いなどと裏腹に、彼の仲間たちは楽しみにしている。

人間の国など始めてな者も多い。

なにより、最近魔国は食事革命が勃発してる。

その起爆が、「人間の国の食事」なのだ。

だから、そのとうの人間の国の食事を味わえるどころか

魔王様いわく「あの宿の食事は人間の国でも最もうまいんじゃね?」と。


その食事を何度が食べるために行く、ということだけでも超価値がある、というわけだ。

しかも!!

「酒がうめぇ!」by魔王

だと!!


更にっ!!

現在建設中、もうすぐ完成の、「銭湯」。その原点が、あの魔物の森の宿の銭湯だというではないかっつ!!


もーなんでもいーや、とっとと行こうぜ?

という感じなのだ。


ただ

「宿、銭湯などは皆人型を対象に作られているので、全員人型でいるように!」

とのお達しが出ている。

原型だと際限なく食えるのにぃいい!!とぶつくさく魔人が多かったが、これだけは仕方がない「仕様です」なのだから。

でも、よくあるように構造欠陥を仕様だと言い張るどこぞのPCや携帯ゲーム機メーカーではないので、欠陥は無い。安心して良いのだ。


なので、

ごった返す宿や温泉は、ひとも魔人もいっしょくたになって楽しんでいる。

まぁ、タカシの演技のとき、試合がある場合のみ、ひとの反応と魔人の反応がもろ別れるだけだ。


「なんか、賭けとかしてるんじゃない?」

と、人側がうたぐっちゃうくらい超熱くなっている。

思わず原型になっちゃう者は、誰かがすぐに後ろから近づいてぶん殴って引き取っていく。

あまりの速さに誰が引き取っていったのか全く見えない。

宿の連中と、元冒険者今人外の者達で、手が空いている者達が見回っているのだった。

昼の後片付けも終わった頃なんで、ちょうど手隙きの者が多いのだ。


その見回りも、アベックでやっている者達も増えている。爆ぜろ?



そんなこんなで、日時は流れ、、、


もう一月がおわろうとしていた。


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