下−252 デート初日 ムッシュチームの場合 2
ナーチャ、ミナコ、ニョーリカ、ガジエーナ
ムッシュ、マジオ、ムリオ、シロー
ナーチャは人。得意なのは弓と一部魔法。剣も使う。後ろで指揮をとりながら、弓と魔法でバックアップしていくと。
ミナコも人。得意なのは剣。魔法も使う。
ニョーリカはねこ人。得意なのは両手でナイフ。魔法は体力強化や防備系がメインだと。
ガジエーナは魔人。魔法全般かなり威力高そうだ。でも先頭に立って突っ込んで行くのが堪らないそうな。全体を守りながらもまっさきに突っ込んでいくそうな。かなり能力高い系。経験が半端なくあるのかもしれない、魔人は長生きなので・・(年令は聞いていない。あまし意味ないしね?)。
ムッシュ。罠が得意。でも剣も魔法もそれなりに中央王国冒険者内ではベテランクラス。
マジオ。同上。
ムリオ。同上。
シロー。罠が得意。イサムの研修を受けていないので、剣は少し。魔法は仲間たちから少し教わり始めている。もともと魔法に大いに興味あるので、少しづつ応用し始めている。その方向性は、一般的では無い方向のうようだ。
「えと、皆さん、その服装でいいのですか?」ムッシュが女性陣に訊く。
「ええ、汚れないようになってますので。」ナーチャ
すげーなー、
女性陣はいつの間にかどこからか得物を取り出していた。
女性陣に拳士がいないだけでも俺ら幸いだな、と男子達は誰もが思った。
いつその拳を自分に向けられるかわからないからだ。男子達は己を知っているのだろう!!
「マジオ、おまえ半数な。いけるよな?」ムッシュ
「おう、余裕だぜ!」
嘘である。転位に4人は魔力の半分近く使う。でもイサムに貰ったポーションあるから回復は容易だろう。
シローは研修受けていないので転位は無理。ムリオに4人は無理。女性たちはどうせ突っ込んでいくんだろうから、魔力消費させないほうがいい、と考えたのだ、ムッシュは。
流石である!!
「んでは行きますね?」
とムッシュは返事もまたずにマジオと2人で全員をダンジョン一階層入り口に跳ばした。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・あれ?」
「おい、なんでここにぷち宿があるんだよ」マジオ
マジオはムッシュの行き先を目印に跳んできただけだ。
「みなさーん!ダンジョンはダンジョンですがー、俺が間違えて魔物の森のダンジョンに来てしまいましたー!ごめーん!!」ムッシュ
ざわつくが、(そらそーだ、北桜から中央王都端だからね?)
「私はみみずなんかより手応えのありそうなこっちのダンジョンの方がいいわね!」
「そうね、そう言われればそうよねー。面白そうねこっち」
「マジ冒険者って感じになれるにゃっ!」
「マソはこっちのほうがダントツ多いので、ヤりやすいわ」
その”ヤ”にどの漢字が当てはまるのか?
「「「まぁ女子がいいのであれば・・・」」」
そんなもんだろう。嫌でもそう言うべきだろ?
「じゃ、とりあえずぷち宿の食堂にはいりましょう!」
「え?なぜ?」
「いーからいーから」
と、女子たちを宿の食堂に入れる。
昼間なので冒険者達は出払っていて誰もいない。
「茶と茶菓子くださーい!8人前!」ムッシュ
と注文した後、厨房に入っていくムッシュ。だんなさんいるー?といいながら。
その宿の主人を呼んでくるムッシュ。主人と言ってもメフィの配下で優秀な魔人だ。
「皆をみて、どの階層くらいがいいと思いますか?」と、ムッシュは見立てを頼む。
女性陣びっくり?
「そうですねぇ、、5階層ですかね。あの男性が少し力不足なので周囲は気をつけててくださいね?」
と、主人はシローを気遣うように言った。
この一つをとっても、現役の実際の冒険者って想像とは違うんだな、と思い直す女性陣4人。
茶をすすりながら、
「どうします?各階層見ながら行きます?それとも一気に行きます?」ムッシュ
ムッシュ、ホームグラウンドに来たので結構気が楽そう。
女性たちは喧々諤々言い合う。
いいね、まじで言い合える仲。
その間にムッシュとマジオはポーションを飲んで魔力復活させた。
「結論出ました。今日からココに泊まって、鍛錬に励みます!」ナーチャ
あるぅぇえええ????何言ってんのこの人?
「誰か、彼女が何を言っているか、わかるか?」ムッシュ
「本館の研修受けるほうがいんじゃね?」ムリオ
「いや、実地を少しわかってからやるほうが効果倍増だろ?」マジオ
「そーかも?んじゃ今日は5階層に行ってみるべき?」
「だな。今日は5階層でやってみて、必要最小限のことを判ってもらって、それからイサムさんに預けるのがいいよな」
(ぼくも研修する)
「ああ、シローは受けてないからやっとくほうがいいね」
「でもいいのですか?お家のほうは?」ムッシュ、ナーチャに訊く。
「ええ、皆あまり気にされてませんので」
・・・・・そうですか。
前の、他の班の「恥ずかしい」発言といい、彼女たちの家での立場が少しつづ解明されつつある?
「そういうことか・・・。恥ずかしくない冒険者になりたい、と。」マジオゲスパー?
「「「「なんかすっごくっつ!!!」」」」女性陣
(ダイジョブ、ボクはカッコイイと思ふ)シロー
「士郎様!」ガジエーナ
がっしりと手を握り合う2人。
「おっほん、オレも美しいと思うぞ!」マジオ
白々しすぎてスルーする全員。
んじゃ、と、ムッシュとマジオで全員を5階層に運ぶ。
「ここが5階層でーす。今度は間違いないでーす!いつも来てますからー」ムッシュ
すごいですね?5階層で罠狩猟していたのですか。とメフィ(分裂-1)。
わざわざ5階層に来る意味がわからないのだ。罠なら獲物が多い上層のほうが楽に多く狩れる。どうせ罠師は皆魔石取るんだからどっちでも似たようなもの。ならば安全で楽な方が・・と思う。(基本、罠師は魔法もあまりできないんでストレージ無い人多い)
が、そんなこと知らない女性陣。ふつーにばっさばっさと狩っているのだと思っている。
「じゃ、どうします?ボクらがやるとしたら時間かかりますけど(罠の準備の)?」
「そうね、私達が最初にやってみていいかしら?」
「ではどうぞ。ボクらは後衛地蔵に徹します」
口は出さないしあまり手も出さない後衛ということ。
「お願いね!」
で、
女性陣攻撃開始!
(ほら!右前方の後ろに居るやつを魔法で弾いて!)
(前に出ている右から3番目の、潰して!)
(ナーチャの上、隠れている魔獣を!)
などなど、メフィから指示があり、男子達が対応して女性陣のフォローをしている。
女性陣はハイになって暴れまくっている。後衛が4人いなけりゃ結構やばかった。
小一時間後。
全滅した5階層魔獣達。
あーっはっはっはっはっは!!と遠くから女性たちの高笑いが聞こえる。
戻ってくる女性陣。
「はぁはぁはぁ!あーおもしろかった!」
「もうーだいまんぞくっ!!」
「にゃー、、発散しすぎたにゃー」
「疲れたわ、マソが多いけど、これほど一度にやったことなかったわ」
男子は警戒にムッシュを残し、3名が魔石取りに行っている。
ムッシュ、ストレージからテーブルとイスを出してやった。
座る女性達。
それから茶のセットを出して淹れてやる。
「あら、どうもありがとう!」
他の冒険者たちが通りかかる。
「あ、すみません、この階層の魔獣今さっき全部狩っちゃったんで・・・」ムッシュ、冒険者達に言う
「えー・・・、しかたないか、んじゃ下にいくよ」
「ごめんなさーい!」
「でも、すごいね?こんなとこでお茶できるって・・」冒険者
「まぁ、、イサムさん仕込みなので」
「あ、いいなー、俺も直々にやってもらいたいなー」
その冒険者と仲間の4人は奥に飛んでいった。
「「「「皆、飛べるんだ?」」」」」
「まぁ、ここの冒険者は飛べますね。転位は人によってそれぞれですけどね」
女性陣は先程の自信が少しだけ揺らいだ様に見えた。
マジオ達が魔石と食用になる肉を回収し終え、全員で魔物の森の宿に転移し、部屋をとり、夕食時にイサムに訓練をお願いした。
イサムは興味があったのか、快く引き受けてくれた。
(ここで主様が引き受けてくれ無いと、ムッシュ達の明日の予定がこなせんませんからね!)メフィ
(わかってるって。俺、明日入ってなくってよかったと・・・あれ?でも最終日入っているぜ?)
(最終日は訓練の方を銀翼と銀猿の女子たちにお願いしてみます)
(おう・・・・よろしくな?・・・)
少し、あの4人、ということに引っかかるイサム。あいつらも少しおかしいのだ。