下−97 全校訓練2
さて、タカシ式特訓の授業を受ける全校生徒達。300人もいるのに、タカシと補助教員数名のみでよくこなすもんである。
今日は外周無しで、最初から障害走路5周で体をほぐし、体術を始めるというタカシ。
「おーし、みな見てろー」
学園長とC子が基本の捌きを緩やかにやってみせる。
パンパンパンパンパンパパンパパンパパパパパパドッコーン!
「緩やかにお願いします」タカシ
「言う前に爆破しなでくれ、頼むから!!」A子
ドリフの爆発後ヘアーとガングロになったA子を回復かけようとしたタカシを
「いい、自分でやる。なんかおまえにやってもらうと、あとで体が痒くなるんだよなー、、なぜだろ?」A子
魔法にもアレルギーとか、合う合わないとかあるのだろうか?
再開
パンパンパンパンパンパパンパンパンパンパンパンパパンパンパンパンパンパンパパン
「と、まーこんなもんだ。見えたろ?わかったよな?」A子
フーム、とか、なかなか、とか、そんな感じのつぶやきしか聞こえない。
「わかってないんじゃねーの?この子達」C子
なんかめんどくさがっている感じが見えますC子
「んじゃ、そこの2人、こっちゃ来い、」
とA子が前の2人を呼び、A子と生徒、C子と生徒、と対峙する。
「んじゃ、かかってきてみ」A子、右掌を上に向けクイクイッっと煽る
ザッツ!パン、「もいっちょ!」、ぶん!パン、ぶんぶん!(両手回転w)パシン!ぐるぐるずりっずてん、、
両腕で変な回転やったからずらされバランス崩して自ら転ぶ
・・・・・
「えーと、、この中で冒険者やってた人、いる?」
シーン、、、、
「んじゃ防衛軍兵士は?」
シーン・・・
おずおずと、、
「私は、いなかの領主様んとこで騎士やってましたが、、、」
「・・・ごめんねー、唯の騎士じゃレベル全然違うから、、、」C子
へ?
冒険者のほうが上なの?
うーん、騎士は剣しか使えないからじゃん?
ああ、冒険者だと、魔獣相手だから、なんでもするもんな。
そうか、、なんでもできるのが冒険者で、剣しかできないのが騎士か、、。
んじゃ防衛軍兵士は?
そりゃナンでもできるんじゃね?
ああ、風呂屋でも働いているし、、
宿屋にもいたぜ?
食堂にも!
・・なんでもできる、の意味が変わってる件
騎士上がりの人、、ぼっきぼっき、、OTL、になって、そのまま寝転んだ。あ、目から水分出てる、、w
「かつて無いほどの低いレベルから始めることになったんだなー、、、難しいなぁ、、」A子
「どうやっていいのかしらね?」C子
てくてくてく タカシ
くいっつ、、延びている騎士上がりの襟を掴んで立たせる。
すっと目の前から顔めがけ手刀を真っ直ぐにだす、素人でもよく見える速度。
ひょいと逃げようとするのを、逃げるな、と言霊を使って逃げないようにする。
もいちどすっと、ぐいっ、、元騎士、腕ではねのける。
タカシ逆の手の手刀、ぐいっ、、
両手の手刀、騎士、ぐいん!ぐいん!、こぶしてはねのける、
「掌ではねのけろ」
タカシ右手刀、ぐいーって腕を引いて勢いをつけようとしている間に、ふがっつ!、タカシの手刀の指が騎士の鼻の穴に入った。
「おまえ、勢い付けてどーすんの?、ずらせばいいだけだろー?」タカシ
ぽん!ああそうか!ってな顔の騎士
鼻血拭けよ
タカシ回復かけてやる。
タカシ、指に着いた鼻汁をズボンになすりつけ、、もとい、騎士のズボンになすりつけ、、再開
今度は、ぐいっ、ぐいっ、って感じでどうにかずらす騎士。
・・・
「おまえ、かかってきて、」タカシ
騎士は手刀で突きを、しゅばっつ!
タカシ、人差し指で、ちょい、とずらす。
シュバッ!ちょい、シュッツ!ちょい、、・・・・・
なんか、ずりい、とか思う騎士上がり
「皆、わかったか?相手の動きをずらすだけなら、それほど大変じゃない。攻撃するやつの数分の一の労力ですむ。
時代はエコだぜ?」タカシ
よくわからんが、そういう時代になってるんだ!とか信じ込む純な生徒たち。
「んじゃ、学園長、C子せんせー、おねがーします!」タカシ
「んじゃ、ゆっくりやってやるから、、考えないで感じでやってみろ!」A子
多分、感覚で、こいつらにはこっち式より魔人と同じ感じでやるほうがいいんだろう、と感じたらしいA子。
「そうね、、どっちかというと、こっち(魔国)に近いわねこの子達」
はっきり言うC子。
でも生徒たちはわかってないし、どっちがどーってわけでもないし、、、
お昼直前には、どうにか全員動けるようになっていた。
お昼には、食堂でもあーでもないこーでもないとやっている生徒たち。いいことである。
午前中はさほど疲れなかったからか、昼寝する者も少なく、昼休みには自主的に2人で稽古してるのが多かった。
午後、A子とC子のおかげでどーにか。
そして、仕舞い間際には、捌きからの投げ、の触りまで行けた。
新校舎の運動場は、当然ナイター設備完備である。
投げを触りでも知ってしまった厨二な者達は、当然やってくるだろう、と思ったとおり、やってきた。
A子、C子の読みとおりである。
A子C子にタカシも引きづられて運動場に来ていた。
ぶつぶつ言うタカシを尻目に
「おまえら!いい気合張っているな!偉いぞ!でもやり過ぎは危ないんで、2時間だけな!ちゃんとおしえてやるから、各自組んではじめろ!」A子。流石魔都防衛軍臨時教官をやってただけあるのだ。
生徒がくんずほぐれつやっている間を通りながら、A子とC子とタカシはいろいろ直したり、教えたりして、あっという間に2時間。
「はーい!諸君終わりっつ!!かえって風呂入って寝ろー!!」A子
翌朝
全員整列している。きれいに。
やる気が全く違っているのがわかる。
なにか少しでも自分に判る結果が出始めると、面白くなってくるもんだ。
A子、C子が生徒たちの体をほぐすために障害走路を5周走らせるが、それにぶつくさる者はいない。とっとと終わらせるぜ、みたいな感じで走っていく。
すぐに投げの稽古にはいる。
「手本、というか、最終的にはここまでなれるぞ?というのを見せる。そこの5人出てこい」A子
その5人に
「なんでもいいからおもいっきりかかってこい、イッパツでも俺に当てられたら訓練期間中、蕎麦屋で飲み放題させてやる。」とご褒美をちらつかせ。
ぽいぽいぽぽぽいぽいぽぽぽぴぽーいいい!!!
なんか、途中で鼻水が出た音もしたが、何度投げられても掛かっていく気概は良かった。
が、いかんせんまだど素人。
「こーんな感じだ!どうだ、おまえら、ここまでになりたいか?!!!」
「「「おーう!!!」」」全員、特に厨二心に激しく刺激だ!
「俺らが教えることを真面目にやりゃーなれる!いくぞ!」
「おー!」
と掛け声とともに皆組みになって稽古を始める。
A子、C子、タカシがそれぞれ直したり教えたりして、昼。
昼食後、小一時間昼寝させ、また午後も同様に。
夕方。
「よし!今日はここまで!この訓練場はまた2時間だけ使って良い。風呂入って飯くって、少し休んでからな!休まないと体に悪い。訓練も意味なくなるぞ!」
「はーい!」
生徒にはおっさんもいるが、若い空気に引きづられてか、夜の自主練にも出ていていた。
無理するなよー
おっさんと言えば、あの元騎士もおっさんだが、かなり気合が入っている。
元騎士という汚名wをどーにかしたいんだろうか?w
そんなこんなで、
一週間、二週間が過ぎていった。
剣技の時は、元騎士だけあって、かなりいいとこだったが、、、
「うん、かないりいな。」A子
でもA子にはかすりもしなかった元騎士、、また寝転んで泣いている、、、
「まぁ、、魔法もあるし、、おまえ、そっちでも頑張れ!おまえは頑張り屋だから、伸びるぞ!」A子
立ち直る元騎士♪!
道は半分過ぎた!皆がんば!!♪
イサムは魔法の時に見に行こうと思っている。




