下−96 タカシ式訓練法
さて、魔国に引っ越した学園。
名前はまだ決まっていない。A学園(仮)としておこう。
学園の生徒は全くなんとも、、
もともと田舎から出てきた者達。どっちの王都でも「栄えているなぁ!!」で同じく見えるから。
少し町中に人間形態ではない魔人本来の形態でのモノや獣人が目立つかな?くらいで、それも
「異人さんが多いなー」ですませている。
便利だね!
そんな素直な子達を放置する魔人達ではない。
彼らの多くはガッツを知っている。町中にいくつもある魔導ビジョンで月一回の闘技大会は放映しているし、たまに再放映もしているのだ。なのでファンが多く居る。
獣人娘には翔太のイケメンにきゃー!とか言ってるモノもいるが。比ではない。
なので、人間は「鍛えればあそこまでいくんじゃね?」とか密かに期待されてる場合もある。主に戦闘狂達に。
迷惑な話である。
なので、
街を、冒険者の格好で歩いている生徒たちなんぞ、、
「おい、にーちゃん、鍛えてやるよ、、」
絡まれる。
一応言っとくと、これは善意だから。本気でガッツみたいになってほしいんで、鍛えてやるから強くなっていい勝負を俺しようぜ?!って感じだ。
善意だけど、己の戦闘欲望満載の善意!
その手本になったのが、A子、B子、C子達の辻稽古。
みるみるいい感じになってきているのだから、ABC達もそのうちガッツほどとは言わないが、もしかしたら自分を負かすことができるくらいまでになるんじゃないかなー?とか勝手に期待している皆さん。
なので、学園ができた最近は、下校時、土日になると、そここで捕まって強制辻稽古させられている少年少女おっさん達がよく見られるのが魔都の風物詩?
タカシ軍団。
「まずいでおじゃる、、、」
「っ囲まれたかっつ!!!」
「言ってみたかったの?」
「おう!」
「か弱い儂らを、どうしようというのじゃ!」
「似合わんな、」
「悪かったなー」
「ふん、こーいうんんだよ、、待ってたぜ!」
「「「「「おうよ!!」」」」」
ばっか!!!×5人
んが一個多かったからだ!馬鹿者!!と突っ込む一人。
だがそれに突っ込む隙きを与えるほど魔人はちょろくなかった。
で、めでたく一人あたり10人以上待ちの大盛況♪
だがしかし、、
「きみたちぃ、、身体強化してよー」
してますがなにか?
・・・・・
こーゆーのが一月ほど続き、
めでたくタカシ軍団の5人は有名になった。「かわいそーだから手を出すな」。
この社会現象に、生徒たちは防衛軍に「どーにかしてくれ」と泣き言しに行くが、「もっと強くなろーね?」と子供をあやすように言われて帰ってくる。
まぁ、魔王と対等にボコり合うタカシが教官している学校だと皆知り始めているので、妙な期待も大きいのかも知れない。
が、タカシはへんなことばかりしかおしえていないけど。
主にボコり合いと剣の上級を教えているのは魔人の教官達だから!
「と、いうことで、今日から全学地獄の特訓週間が始まりましたーー!!はくしゅぅうーー!!」
ぱち・・ぱち・・・・ぱち、、、
「どうしたどうした?みんな元気ないぞー?」
いや、、どーみたって元気でるもんじゃ、、
どっこーん!!!
前に立つイサムと整列している生徒達の間に、大きくはないが、とてもとても深そうで、なんか中から硫黄臭というかマグマ臭がしてくる穴があきました!
汗すら出ないってことあるんだなー、と全員感動している中
「さて、元気出た、かなっ?♪」イサム
「うっし!!」×全員
「よし、昨晩ガンバッて障害走路も作ったし、、同盟の中で最も難攻不落にしておきましたっ!!」イサム
難攻はまだしも、、不落じゃダメじゃん、、、×全員+一緒に居る教官達
「んじゃ、あとは、タカシ、頼むね?」
「うっし!]
まずは穴を埋めるタカシ。
その何千メートルあるのか知らんが、一瞬で埋める魔法の力量、、、唖然とすることすらさせないで、
皆、あーこれは、彼にとっては普通なんだ、、ふーん、とかにしかならなかった。
鳥が空飛んでて不思議に思わないよね?
その程度w
「走って。外周を、、全力で。ビリには大サービスしてあげるからね?」タカシ
「いっけぇええ!!」タカシ
だだだだだだだだだだだだーーーーー!!!!!
必死である。
どんなサービスなのか見当すら付かないから。宇宙人と一緒だからあいつら!!
で、
先頭がぜーはーいいながら倒れ込もうとすると、、手を出して倒れないようにし、
「そのまま全力で走れ、、」と、タカシ
目が怖い、、、
ので、また走り出す。
前のが走り出してるんで、止まれない全員。
そのうち外周ゲロ見れ、、
そのうち、それもほどよく鮮やかな赤に染まり、、、
「んじゃ、最後の一周はゆるーく走ってかえってコーイ!」タカシ
帰ってきた者から、飲み物を渡す。
何時もどおりのレモン砂糖塩ジュース、スポーツ飲料だな。勿論冷えていない。冷たいのは胃によくない。
で、少々休憩させ、
「はーい!今度は障害走路デイース!」
一回皆を走らせる。
いろいろつっかえている。
で
タカシが、「見てろ」と走ってみる。
タタタタタ、だん、だんだんだっ、ぐいぐいぐいぐい、タン、タタタタタ、タンタンタンタン、タタタン、タッタッ、タッタッ、タッタッ、タンスッツ、タンスッ、タンスッ、タンスッ、タンスッ、タタタタ、脱ぎ脱ぎずりずり、ペッペッシャカシャカシャカシャカシャカシャカむんず、ひょーーーい、ズーン、、ズボッズボッ、履き履き、タタタタタ、じゃぶじゃぶじゃぶ、がしゃがしゃがしゃがしゃ、、タタタタッターーーーン
「ゴーーーール!!」
おーーー!!!ぱちぱちぱちぱちぱちぱちぱちぱち!!(皆)
「ほれ、、おまえら、やってみなさいやりなさいいますぐすぐにやりましょう」タカシ
でっけー壁の上から落ちても、旗棒のてっぺん近くから落ちても、タカシはすぐに回復させ、すぐに再チャレンジさせた。
で、一度どうにかなったら次はなぜか結構できやすくなる。
ので、
それから半日、夕方ころには皆それなりに回れるようになった。
途中昼休憩挟んでいだ。タカシは、イサムがやってたように、皆の胃腸を密かに魔法で良くしておいたので、皆昼飯をがっついてくった。
小一時間昼寝させた後、外周5周の後、また障害走路を始めさせていた。
「んじゃ今日はここまでー!風呂入ってきれいにして晩メシよく食ってよく寝ろよー!」タカシ
勿論、
前にイサムがやったみたいに、よく食えるように、よく眠れるようにと、全員にそれらの魔法をかけておいた。
翌朝、
朝食は教員達も一緒にとる。
生徒たちが皆がっついて、倍くらい食べていた。
体が、今日の消耗を予測し、その分を要求しているのだろう。良いことだ♪
飯の後、お茶の時間を取らせ、、
「よし、全員、運動場に集合!!」タカシ
ドッコーン
だらだら歩いてきた後ろの方の連中が吹き飛ぶ!!
(あそこまではやってねーよね?オレ)イサム
タカシのほうがスパルタであった。
というか見境あるのかなぁ
全速で外周5周。その後障害走路を5周、勿論全速で。
でもたまにドッコーン!ドッコーン!って。
多分、タカシが「手を抜いているな?」と思ったやつを吹き飛ばしているのだろう。
(オレ、後ろの地面を吹き飛ばしたけど、本人には直接当ててなかったよなー)イサム
スパルタタカシ。勿論銀翼の翔太や銀猿のゴッツもこんなことしない。防衛軍の教官達もしない。
真に恐ろしいのはタカシだったのか!!
多分、旅人マサシ(下−85話)やその同期達はそこらへんよく知っているだろう。
その後受け身から始めさせたタカシ。
皆受け身はすぐにできるようになった。
「ちょっとこっち、」とガタイの良く、受け身が上手い者を呼び、
受け身してね?っと言うなり、ひょーいっと、遠くに放り投げた!!
どっすんごろごろごろ、、、ばたり、、
「・・・受け身しないと、あーなります、、次、、ほらおまえ!」
次々に投げ飛ばすというか放り投げるタカシ、ぽいぽいぽいぽいぽいぽいぽいぽい、、、
流石皆それなりの者達だけあった!!剣技体術さっぱりの魔法使いもいたが!!!
昼前には、皆落ちたと同時に受け身をとり、気絶しないどころか、すぐにすっくと立ち上がる迄になった!!!
(すげーな?タカシ、、タカシ式、、、?)




