第8話~お花見に行こう~
8話投稿します
茜と本気で喧嘩をした、翌日僕は朝食を食べ終わってから、一人で商店街にある本屋へと向かう。
欲しいラノベが数冊あるので、急いで買いにいくことにした。
本屋についた僕は、売り切れになる前にラノベを手に入れることができたので一安心した。
その後は、ゲームセンターで少し遊んでから商店街を散策した。
ケーキ屋さんの近くまで来ると見覚えのある人影が見えた、窓から店内を覗くと夏美がケーキを買っていた。
少したってから、夏美がケーキ屋さんから出てくるのを見計らって、僕は夏美に声をかける。
『おはよう、夏美』
『おはよう、奏君』
『夏美、この後どこかに行くの?』
『家に帰るんだけど、奏君も家にくる?』
『うん、お邪魔します』
僕は夏美の家にお邪魔することにした、夏美と二人だけで遊ぶのは始めてかな?
『奏君も何か買い物してたの?』
『うん、ラノベようやく買えたんだ』
『これって、最近アニメ化するやつだよね』
『アニメ化が決まったとたんに在庫がなくなって買えなかったんだ』
『買えてよかったね、奏君』
僕は夏美の部屋で寛いでいた、夏美は僕の読んでいるラノベが気になるようで、僕のことを見つめてくる。
『ねぇ、夏美一冊読んでみる?』
『奏君いいの?』
『うん、一緒に読もう』
僕が夏美と一緒にラノベを読み始めてから、一時間が過ぎた頃、僕のスマホが鳴り出した。
翔吾からの電話のようだ、一体何の用だろう?
とりあえず、電話に出てみよう。
『もしもし、翔吾どうしたの?』
『奏、四人で花見に行かないか?』
『うん、行こう』
『待ち合わせ場所はどうするんだ?』
『僕の家に来て』
『あぁ、わかった』
翔吾から花見に行かないかと誘われた、断る理由はどこにも見当たらない。
『奏君、今の電話って高瀬君からだよね?』
『うん、翔吾が花見に行かないかって誘ってくれたんだ』
『奏君、私達も準備をしよう』
夏美は身支度を整えてから、僕の家にやってきた、一方僕はコーディネートに頭を悩ませていた。
僕の様子を見ていた夏美はクスクス笑いながら、コーディネートを手伝ってくれた。
『奏君、前よりも女の子らしくなってきてるよ?』
『えっ、そうかな?』
『そうだよ、前よりもそういう仕草が増えてきてるよ』
最近、茜にも同じことを言われたな……
『奏君、髪結んであげるね』
『うん、ありがとう夏美』
僕は女の子になってから、一度も髪を結んだことがなかったので、夏美に任せることにした。
『奏君、できたよ』
『夏美、ありがとう』
『鏡で自分の姿ちゃん見たほうがいいよ?』
夏美に促されて、鏡で自分の姿を見つめる。
(今度、自分でポニーテールにしてみよう)
『すごく、可愛いまるで自分じゃないみたいだ』
『ちゃんとお洒落をすればこれくらい普通だよ』
今度、ファッション雑誌でも買ってみようかな?
『夏美、スカートがスースーして恥ずかしい』
『今から馴れないと、制服着れないよ?』
『スカート脱いでだめ?』
『だめだよ?』
僕は夏美に手伝ってもらいながら身支度を終えた、少したってから茜が起きてきた。
『おはよう、お兄ちゃん』
『茜、早く支度して?』
『何で?』
『翔吾達と花見に行くからだよ』
『ちょっと、待ってて』
そう言うと、茜はシャワーを浴びて着替える、急いで朝食を食べて僕達のいるリビングにきた。
『お兄ちゃん、今気づいたんだけど可愛いね』
『なっ、何言ってるの恥ずかしいからやめて』
恥ずかしさのあまり真っ赤になる僕
『奏ちゃん、すごく可愛いよ』
追い打ちをかけるように夏美も同じことを言ってくる
三十分後、翔吾が家にきた。
『ねぇ、翔吾どこで花見するの?』
『今だと河川敷がちょうど見頃じゃないか?』
『河川敷だと桜祭りの会場だよね?』
『あぁ、そうだな』
僕達は早速河川敷へと向かう。
流石に県内でも有数の桜の名所だけあって、多くの人だかりができていた、 四月になったとはいえ少し肌寒いかな?
僕達は場所取りをしてから、出店で色々買ってきた、肌寒いので甘酒を買って飲むことにした。
しかし、この甘酒が原因で大変なことになるとは誰も予想はしていなかった。
(翔吾視点)
俺達は少し寒かったので甘酒を飲むことにした、しかし、奏の様子がおかしい
『おい、奏お前大丈夫か?』
『大丈夫なのれす』
『お前、酔っ払ってないか?』
『酔ってないのれす』
甘酒で酔うやつがいるとは正直予想外だった、そして、酔っ払った奏が茜ちゃんに執拗に絡んでいた。
『ねぇ、お兄ちゃん大丈夫?』
『全然大丈夫なのれす~』
『お兄ちゃん、何で私の胸ばかり見るの?』
『茜、お姉ちゃんは悔しいのれすよ?』
『ひゃあ、や、やめっ』
流石にこれ以上はまずいので奏を取り抑えることにした。
『おい、奏落ち着け』
『ねぇ、翔吾は胸の大きい子が好きなの?』
思わずドキっとなってしまい、奏を放してしまう、さらに最悪の事態に発展してしまう
東雲さんまで甘酒で酔っていたようだ、もちろん絡まれるのは茜ちゃんだった、(どうすんだよこれ?)
『茜ちゃん、中学生なのにこれはいけないわ』
『な、夏美ちゃん―ひゃあ』
『茜、中学生のくせにデカイとは許さん』
酔っ払った野獣たちに蹂躙される茜ちゃん、御愁傷様です
甘酒が引き起こした惨劇から一時間後
(元の視点に戻ります)
『うぅ、頭が痛い』
『奏ちゃんもそうなの?』
『うん、もしかして夏美も?』
周りを見渡すと、ぐったりしている翔吾と上半身裸の茜がいた。
どうしよう何も覚えていないんだけど。
『奏、お前甘酒禁止な』
『えっ、何で?』
『お前、こんなことしてたんだぞ』
翔吾はスマホを取りだして、僕と夏美が茜にしたことの一部始終収めた動画を見せてきた。
『なんか、ゴメン』
『その台詞、茜ちゃんに言えよ』
かなりエキサイティングなお花見が終わった。
この後、僕と夏美は茜にちゃんと謝罪をした。
投稿が遅くなってすみません
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