第2話~変わっていく日常~
第2話投稿致します。
出かける準備を終えた僕は、母さんと一緒に車に乗る、僕と茜は後部座席に母さんは助手席にそれぞれ乗った。
いつも出かける時は、母さんが運転するので、父さんの運転で家族全員が出かけるのは久しぶりだ。
これから向かう、病院はこの地方でも最大規模の大学病院で設備が充実しているので、僕が女の子になってしまった原因がわかるかも知れない。
そういえば、今僕が着ている服って誰のだろう?サイズが合ってないし、スカートのウエストが緩いんだけど。
『母さん、今僕が着ている服って誰の服なの?』
『茜が小学生の頃に着ていた物よ』
『これ以外に服ってないの?』
『あるわよ、でも奏が小さいから着れないわ』
『もしかして、今僕が着ている服が一番小さいサイズなの?』
『そうよ』
今の僕って、小学生の頃の茜より小さいってなんか凹むな……
『奏に言わなきゃいけないことがあったわ』
『何?母さん』
『奏の部屋の箪笥に入ってる服全部処分したわ』
『何で!?』
『何でって、男物の服なんて着れないでしょ』
『じゃあ、僕がこれから着る服はどうするの?』
『病院で検査が終わったら買いにいくわよ』
服を処分するなら僕に一言断ってからにしてよ、高いジーンズとかTシャツいっぱいあったのに……(っていうか、殆ど新品なのに)
『ねぇ、お兄ちゃん気になることにがあるんだけど、いいかな?』茜が僕に疑問を投げかける
『何?』
『お兄ちゃんってさ、女の子になっちゃったんだよね?』
『よくわからないけど、朝起きたらこうなっていたけど……』
『戸籍とか学校のことどうするの?』
『どうしよう……困ったな』
すっかり忘れてた、高校受験の時は男だったのに、今は女の子になっちゃった訳だし、この場合って、入学出来るのかな?
『大丈夫だ、可愛い娘の為だ、私がなんとかしようじゃないか』
そういえば、父さんは色んな所に顔が利くんだった、こういう時って、父さんがすごく頼もしいな
『父さん、ありがとう』
『なぁに、これくらい可愛い娘の為だ、どうということはない』
その後、僕達は大学病院に到着した。
僕は様々な検査を受けた、詳細な検査結果は後日、自宅へと郵送される。医師達は現代医学では説明がつかない症状を目の当たりにして困惑気味だった、僕が男に戻ることは事実上不可能と医師に告げられた。
僕は医師から告げられた、言葉を反芻した。
(僕は二度と男に戻れない)そう思うと、突如として涙が溢れてくる、僕は人目を憚らず泣き続けた。
泣き続ける僕を母さん達はそっと優しく抱きしめる。
『奏が息子でも娘でも私達の子供に変わりはないでしょ?』
母さんが僕の頭を優しく撫でる。
『父さんは、娘が増えて嬉しいんだぞ』
父さんはなんとか、僕を笑わせようと冗談を言う。
『これから、お兄ちゃんじゃなくて『お姉ちゃん』って、呼んだほうがいいかな?』僕のことを兄として扱うか姉として扱うか迷う茜
『茜が呼びたいほうで呼んで』
『今はまだ『お兄ちゃん』って、呼ぶね』
大学病院を後にして、ショッピングモールへと向かう。
買い物の前に昼食を食べることにした、なんとなく、蕎麦が食べたかったので、ショッピングモール内にある蕎麦屋に向かう。
食べ終えた後、下着売場に向かった。
僕は茜と一緒にブラジャーを探していた。
僕と茜の所に店員さんがやって来た。
『何かお探しですか?』
『この子のサイズに合うブラを探していたんです』
(茜のやつ僕のことを妹扱いしていないか?)
『妹さんって、ブラ初めてですか?』
『はい、そうなんです』
『お嬢ちゃん、サイズを測るからこっちにおいで』
店員さんが僕のサイズを測り終えた
茜が僕に渡してきたのは、スポブラだった。
茜曰く僕のサイズはバストが66でAAカップとのこと
ブラを買った後、僕は茜と母さんの着せ替え人形状態になった。
買い物を終えた僕達は帰路についた。
購入した服を一通り試着をしてから、自分の部屋の箪笥へとしまう、しばらく自分の部屋で寛いでから、夕食を食べる。
夕食を食べ終えた、僕は自分の部屋でテレビを見てると、スマホが鳴り出した 確認すると翔吾からメール来ていた。
「明日買い物に4人で行かないか」翔吾が僕にメールを送ってきた
「行くけど、待ち合わせ場所どこ?」僕は翔吾に返信する
「駅前に10時集合でどうだ?」翔吾は僕に待ち合わせ場所を提案してきた。
「OK僕はいいけど、遅刻するなよ」僕は翔吾に時間通り来るように念を押す、アイツ本当に時間通り来るのかな?
「なるべく遅刻しないようにする」翔吾からの返信だった、
翔吾とのメールを終えた、僕は茜の部屋向かう。
「茜僕だけど、部屋に入るよ?」僕は部屋に入っていいか確認をする。「いいよ、何かあったの?」茜は僕を部屋に招き入れた。
「明日4人で買い物行かないか?って、メールがきた」僕は茜に翔吾からのメールの内容を伝えた。
「もしかして、翔吾君から誘われたの?」
「うん」
「お兄ちゃん、用事はそれだけ?」
「夏美と翔吾に僕のことなんて説明したらいいかな?」
僕は茜に助けを求める。
「とりあえず、今夏美ちゃんにだけ説明しよう」茜からの提案だった、「僕だけじゃ不安だから、一緒にきて」僕は茜にお願いする。「うん、一緒に行こう」僕と茜は夏美の家に向かう。
茜が夏美の家のインターホンを押す、
「どなたですか?」ちょうど夏美がインターホンに出てくれた。
「夏美ちゃん、私だけどお邪魔してもいいかな?」茜が夏美に確認してくれている。
「茜ちゃん、どうかしたの?」疑問符を浮かべる、夏美
「お兄ちゃんのこと、なんだけど」口ごもる茜
「奏君がどうかしたの?」心配そうな夏美
「朝、起きたらお兄ちゃんが女の子になってた」
「えっと、茜ちゃん冗談だよね?」
「やっぱり、お兄ちゃんが説明した方がいいよ」
茜は僕を夏美につき出す。
「茜ちゃん、この子誰?」
「お兄ちゃんだよ」
「この小さい子が、奏君?」
小さいと言われてムッとした僕は、夏美の耳元である事を囁いた
顔を真っ赤にする夏美、
「本当に奏君?」まだ半信半疑の夏美
「本当に僕だよ?」だめだ押し問答になるぞこれは……
しばらくたってから、状況を理解した夏美は
「奏君すごく可愛い♪」
「や、やめっ、離して」
「ごっ、ごめんね、奏君」
なんとか、夏美に説明できた…… かなり疲れた……
明日買い物に行くこと言わなきゃ
「夏美、明日予定あいてる?」
「あいてるけど、どうしたの?」
「4人で買い物に行こう?」
「いいよ、一緒に行こう」
夏美に説明を終えた、僕はフラフラになりながらベッドに向かう
怒涛の一日だったな今日は…… 僕は眠りについた。
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