焼肉パーティー
4日目
ここは、どこだ?現在砂漠っぽいところをうろついてる。水はないからお互いの尿を飲みあって喉の渇きを防いでいたが、そろそろキツいな。絵面がヤバイって?まぁそうだろうな。いまだに食料は見つかってない。これ以上何もなかったら全員で自害するつもりだ。
「えっ?にっしーわからないの?あんなに自信満々に進んでたのに?」
いやさ、誰かが目印かなんか残してるかなーって思ってた。それにカーテンさんよ、アンタがなんか色々やってくれてると思ってたから俺はガンガンいってたんだよ。なんもやってなかった何てことは言わせないからな?
「えっ、私?ってゆうかそんなの理不尽ですよ!ニシキゴイさんがあっちに絶対なんかあるから行こうぜって言ったんじゃないですか!今になってなんですか!言うに事欠いて私のせい?ふざけないでください」
あ?やんのかオラッ?
「あなた自分が女の子だってこと忘れてませんか?別に怖くありませんよ」
なんだと?っうかなんかはあったろ。砂漠だけど。それより本気の俺を見たことがないからそんなことがほざけるんだろ。
「なんですか、本気のニシキゴイさんって、パラサイトさんならまだわかりますよ。あの人絶対に強くなってますもの」
あ?俺だってあんぐらい出来るわ、ただ今はちょっと出来ないだけでよ。
「やっぱりできないんじゃないですか。見栄っ張りですね」
見栄っ張り?なに言ってんだよ?俺には俺のやり方があるんだよ、ノーマルヂャパニーズ流の戦い方がよ。見せてやる。来い!何らかの脅威!
ズンズン
地面から触手が生えてきた。
「何ですかこれっ。なんでホントに召喚できるんですか!」
「なんだよにっしー。スライムなんて発見すらされてないだろ。こいつはなんなんだ?」
コイツはな、愛さ。俺はクソだんごに腹を貫かれて死んだ。
「にっしー」
「ニシキゴイさーん」
目が覚めると死体の山の上にいた。あんの、クソだんごっ。なんたってあんなに強いんだよ。俺が悪態をついていると残りの二人も帰ってきた。が、カーテンが仕事帰りのオッサンの如くその場に倒れ込んじまった。
おい、大丈夫か?なにしてんだよ。もう日も暮れるから家に帰ろうぜ?って、コイツ気絶してやがる。なんだ、飢餓感に耐えられなくなったのか?
「そうみたいだな。お前のせいだぞにっしー。責任取って面倒でも見てあげろよ」
嫌だね。面倒なのはマドガラスだけで十分だ。それにしてもなんでオマエだけそんなにピンピンしてんだよ、それにめちゃくちゃ強くなってるしよ。
「知らねえよ、だいたいにっしーもにっしーだろ。なんで腹減った腹減った言ってる割に元気なんだよ。信じられねえよ」
そりゃ空元気に決まってるだろ?今だってヘロヘロで死にそうだよ。誰か食料の生産に成功したやつはいないのか?
『できたっ!みんなーっ!できたよ、食用肉ができたよーっ!』
噂をすればなんとやらって所か?それに肉?良いじゃねぇか。よし行くぞパラサイト!俺を運べ、目指すは肉だ。誰にも取られるなよ!
「わかってるよ。俺も肉って奴がどんなもんか気になるしな」
俺が辿り着いた時には餓えて半分ゾンビ化した奴らで肉屋は溢れかえっていた。大繁盛だな。それにこいつは確かにモノホンの肉だ。やべぇ唾液が溢れ出るのが押さえられないぞ?
おい、俺にもソレを寄越せ。
「だめに決まってるじゃないですか。コレは僕が作った肉なんですよ?それなりの対価を払って頂かないと」
あ、対価だ?何をすればいい?何をしたらソイツが貰えるんだよっ!早く教えろや。俺が言うと、半ゾンビ共がそうだそうだと追従してきた。
「なんだよ。何すりやいいんだ」等々
「そうですね、ではコレが欲しい人はあそこから綺麗な死体を持って来てください。死体一つにつき、肉一塊と交換しましょう」
俺は盲目的に従った。まぁ少し考えれば分かるだろう肉の生産方法に目を背けて従った。人肉はアウトだ。カニバリズムは頭のイカれたヂャパニーズでも少数派だからな。それでもいい。俺達は腹が減ったんだ。空腹感を満たせればいい。その一心で行動した俺らによって、死体マウンテンの上から1メートル位が削られた。但しそれでも死体を回収出来たのは少数、だいたい6人位だ。回収された死体の中には俺もいた。
そこで死体を回収出来なかった俺達は、自殺して自分の死体を持っていくという手段を産み出した。恐るべきは誰も死に対して恐怖心を持っていないこと。俺達のメンタル強度が凄まじい勢いで上昇していく。
無事?に死体を確保した俺たちはホクホク顔で肉を受け取っていた。中には火を起こし始めている奴もいる。もう山火事なんて起こすなよ。山も森もないけどな。
そんなこと言ってる俺も我慢できずに火を起こし始めてるんだけど。間違えた、火を起こしてるのはパラサイトくんだった。
がんばれ、パラサイトくん。がんばれ、パラサイトくん。俺は火起こしの応援をしているだけだったな。
「頑張ってるよ。もうちょっと待ってくれないか、ニシキゴイちゃん」
あっ、ついた。おらぁっ!火を寄越せやパラサイト。俺は腹が減って死にそうなんだよ!
「なんだと、にっしー。俺だって腹は空いてるんだよ。優先権は火を起こした俺にあるだろ」
は?オマエさっきまで大丈夫だって言ってただろ。先に死にそうな俺に譲るのは当たり前のこと。
「さっきと今は違うだろ。今は腹が減ってる、それだけで十分だ」
でも俺は死にそうなんだぞ?オマエは鬼か!ああっ、火種が消えちまったじゃねえかよ。オマエが大人しく渡せば良かったのによ。
「ハイハイ俺がわるうござんした」
あんだと?それじゃあ俺が悪いみたいだろ?撤回しろよ。
「どこがだよ。俺が非を認めた。それでいいだろ」
俺が嫌なんだよ………
俺らが小学生見たいな言い争いをしている間に他所では既に火が上がっていた。てことは、俺らが取る行動はただひとつ。俺らは火起こしに成功した奴の前まで歩いていき、土下座した。
やったー。火だー。
リアルハイスクール
あなた達は本当にそれでいいのですか?