【プレゼント】 小林汐希さま
今日はよつ葉ちゃんのお誕生日ということで、さて、どの形にしようか悩んだのですが、ここは自然体にお手紙を書いてみることにしました。
いつも「なろう」では、父娘という設定を使っていますが、今回は「素」で書かせてくださいね。
よつ葉ちゃん、お誕生日おめでとう。
そう、本当なら昔からのと同じく「いつも元気なよつ葉ちゃん」と書きたいところ。
でもね、本当はそれだけじゃないということを私は教えてもらいました。
あなたの強さも、優しさも、そして誰にも言えなかった悩みや心の叫びも…。
想像を絶する己の恐怖と戦っていたことも。
今年の誕生日は、去年とは違いますよね。
あれだけ不安だった試験にも合格して、病棟で患者さんを見守る白衣の天使になれましたよね?
もちろん、まだ道半ばだと思います。でも、一歩一歩進んでいくあなたを見ていると、
私も頑張らなくてはと思います。
正直恥ずかしいくらい、年の離れているあなたに、大人げないたくさんの愚痴も、不安も聞いてもらいました。相談を持ちかけてしまいました。
それでも、元気づけてくれたり、一緒に答えを考えてくれたりもしてくれていますよね。
看護師としての技術としてはベテランさんから見れば、まだ「新人さん」なのかもしれません。
でも、看護師の腕というのはそれだけじゃありません。患者さんご本人やご家族の気持ちにどれだけ寄り添えるかということ。これも立派な素質であり技量だと思うのです。
本来なら、私はいくらよつ葉ちゃんに医療費をお支払いしなければならないのでしょう。
それだけ私はすでにその技量によって心のケア・看護をしてもらっているのですから…。
正直なところ、まだまだ手のかかる患者かもしれません。でもね…、
担当看護師が菜須よつ葉と書かれてある限り、少しずつでも心と体の回復を約束したいと思います。
本当にいつも見守ってくださって、ありがとうございます。
今日からまた1年、お互い頑張っていきましょうね。
大切なよつ葉ちゃんへ
小林汐希より




