若松ユウ様 お祝い小説
~ユウ様より~
菜須よつ葉様の大学卒業をお祝いする「寄せ書き」企画へのショートショートです。
ゲストとして、山之上舞花様が登場します。
【アデリーと舞花のお祝い漫才】
――それでは、レセプションは演芸のほうに移りたいと思います。トップバッターは、この二人です。どうぞ!
「アデリーです」
「舞花です」
「「よろしくお願いします」」
「昨夜、インターネットの『五摂家になろう』というサイトで」
「小説家、でしょ? 一条家になってどうするのよ」
「さすが、舞花ママね。博覧強記だわ」
「ウフフ、トリビアは豊富なの。詳しくは『誰得な舞花さんの無駄(に覚えている)知識 』を読んでちょうだい」
「ちゃっかり自分の作品を宣伝しないの。――それで、いろいろ調べてたら、面白い作家さんを一人、見つけてしまったの」
「というと?」
「菜須よつ葉さんってご存知かしら?」
「もちろんよ。アデリーちゃん、いまさらよつ葉ちゃんのことを知ったの?」
「そんなに有名なの? 私は、昨夜はじめて知ったわ」
「今日の卒業記念レセプションの主役を、昨夜はじめて知ったの?」
「そんなに驚かなくても良いじゃない」
「だって、この前のパーティーで一緒に漫才してたから※」
「そうだったかしら? 私は、過去を振り返らない主義だから。――今日は、菜須よつ葉さんについて調べてきたことをお話しします」
「大丈夫かしら……」
「よつ葉さんは、この春から看護婦さんになる女の子で」
「看護師、ね。まだまだ少数派だけど、男性看護師さんもいるから注意してね」
「すでに百作品以上も投稿されてまして、看護学生としてのキャンパスライフを題材にした作品だけでも『ナースの看護日誌』というエッセイや」
「『よつ葉の看護日誌』、ね。たしかにナースの卵だけど」
「一問一答形式のクイズ集になっている『悪魔教授から押し付けられた難題』という作品に」
「『天野教授から出題された問題』でしょ? 悪魔みたいに意地悪かもしれないけど、それを言っちゃダメよ。――ほら、睨まれた」
「軽いジョークなのに。――よつ葉さんのお気に入りユーザさんが患者さんとして登場する『よつ葉大学附属病院』という作品などがあります」
「『なろう大学附属病院』よ。よつ葉ちゃんは院長さんじゃないわ」
「んもぅ、細かいことは気にしないの。よつ葉さんは、コラボ作品も面白いのよ。香月よう子さんとのリレー小説の『未来へ繋がる手綱』や」
「『未来へ繋がる絆』でしょ。手綱を持ってどうするの」
「武頼庵さんが原案の『tired』というローファンタジーがオススメね」
「勝手に略さないの。『liar ~嘘が真実~』です。疲れてきたの、アデリーちゃん?」
「そうなの。徹夜でセリフを覚えたから、貧血で倒れそうだわ」
「お集まりのみなさんの中に、注射の上手なかたはいらっしゃいませんか? ――あっ、小野くんが手を挙げてるわ」
「待って、舞花ママ。彼にだけは任せたくない!」
「どういう意味よ。いい加減にしてちょうだい」
「「どうも、ありがとうございました」」
――いかがでしたでしょうか。女性コンビによる絶妙な掛け合い漫才でしたね。続きまして……
(了)
~ユウ様より~
※参考作品
『アデリーとよつ葉のお祝い漫才』
https://ncode.syosetu.com/n4142ey/
ユウ様
素敵なプレゼントをありがとうございます。
よつ葉の宝物になりました。