(軽度に)欲望傷つける休日のひと時
「じゃあ、亀梨玄斗……面白い末路を期待してますよ」
「「答え」でなく「末路」を求めるか?」
「悦びのない毎日に亀梨の悲鳴はいいエロスになるんですよ」
「オマエが番犬でなければ今頃、捨て犬にしてるところだよ」
「亀に天敵はいないと聞きましたが嘘のようですね」
「亀にだって天敵くらいいるよ!」
「ではぜひとも滋養強壮のいい飲み物になってください」
「スッポンかなにかかオレは!?」
「どちらかというとウミガメですね……男なのに「産み亀」とはこれいかに?」
「黙れ……」
頭が逝かれそうだ……なんでオレの周りはこんなやつばっかなんだ?
「もういい……帰る」
「ええ、またいつか……どこかで」
「え……?」
ガンッ!
「あうぅん……」
ドサァ……
「うぅ……(ガバッ)な、なにが……って、暗っ!? ここどこ!?」
暗いし広いしなんか血の臭いがする……しかもよく見ると壁に赤いシミが……
「これって……もしかして?」
監禁された?
「……」
……
「今度はだれがオレを閉じ込めた?」(腕を組む)
今年に入ってもう五回目か……(五人一回カウント)
「センパイ……」
「うっ……(振り返る)ネム……オマエか?」
「よく眠れた?」(こくり?)
「どうやってオレをここに連れてきた?」
「……バカ?」
「誰がバカだ!?」
「センパイなんて後ろからレンチを振り上げれば簡単に運び出せるよ。バカなの? エロイの?」
「さも当然みたいに犯罪行為を明けらかすな!」
「は、はんざい!?」(ガァ~~ン)
「なんでそこで驚く!?」
「だって「センパイは合法」ってwikiに……」
「オレはどこぞのクールアイドルか!?」
「ネミ……アイマス派でなくあんさんぶるスターズ!派」
「いい趣味してるねぇ……」(いや、マジで……)
いかん、話がそれていく……
「とにかくここはどこだ!? オレは今度のライブのセンターを決める大事な仕事があるんだ。帰してくれないか?」
「うん……」(ぬぎ)
「お、おい!?」
なにいきなり脱ぎだしてるんだ!? ていうかもうブラをつけてるのか!? カワイイなオイ! フリフリがたくさんついていて生地も少なくって肌色が多くって……なんというかエロイ。
「センパイ……(にじり寄る)ネミを……センターに……して?」
「お、おまえ……(ドキドキ)ウグゥ!?」
ムチュ~~~~~♪
「ッッッッッッッッ!?」
く、唇に柔らかいものがぁぁぁぁ!?
「うぐぅ!?」
ドンッ!
「ぷはぁ……(馬乗りされる)センパイ……大丈夫……一時間後にはセンパイは身も心もネミの身体以外興味のない惨めで哀れな肉人形になるから……♪」(じゅるぅ)
「……れ、冷静になれ……オ、オレ達、まだ義務教育の」
「かんけいない……」(チュ)
「ひ、ひぃ……」
小さな乳房がオレの胸板に当たる……先が……胸の先がコリコリしてるぅ!?
「ねぇ……せんぱい……べろぉ……」
「ひ、ひぃ……」
「ネミのこと好き? ネミは好きだよぉ……もしセンパイが望むなら永遠におっぱいもお尻もお口も全部センパイとネミのもの……ふふっ♪」
い、いかん……背筋が動かなくなってきた。早く逃げないと取り返しがつかな……
「ふふっ……」(ブラを外す)
「あ……?」
その瞬間、オレの霞がかっていた意識が途絶えた。
「……」
気が付くとオレは「いきつけの街」の繁華街に立っていた。
暗かったはずの空間は明るく雲のないさんさんと太陽が照らし、オレの体を焦がす。
怠い……手首足首首回りがギチギチと痛い……
それでいて心臓がドキドキして深い高揚感が収まらない……
ヤバイ、マジで天国と地獄の境目を失い始めてる……人間がダメになる……
「……」
「あれ……なにしてんのよ、アンタ、こんなところで?」
「え……(振り返る)マオ?」
そこには桃色のジャージを着た巨大な背負い鞄を背負ったオシャレとは縁遠い姿をしたマオが立っていた。
「オマエこそ……なにしてるんだ?」(首が痛い)
「アンタを探してたのよ……昨日の放課後から行方不明になってたと思ったら朝になってこんな繁華街死んだように立っていて?」
「え、朝……?(スマホを取り出す) 一晩中、あの恐ろしい空間に閉じ込められてたのかよ?」
「よくわからないけどまぁいいわ……アンタ、私に付き合いなさいよ!」
「え、嫌だよ」(キッパリ)
「……」(ジャキン)
「イキます! イカせてください!」(土下座)
「ならいいのよ♪」(スチャ)
「ウォ!?」
チョークスリーパーされるように背中を抱きしめられ眼球の前にカッターナイフを突きつけられる。
「ま、まお……さん?」
「少しでも抵抗したら抉って明日の目玉焼きにしてやる……」
「は、はい……」(うぇぇ~~ん)
目を閉じることすら許されずオレはマオに連行されていった。
マオに連行されるとオレはゾッとしない光景に泣き続けている。
「すてきぃ……」(ぶちゅっ……びちゃぁっ)
まな板の上で生きていたマウスを容赦なくナイフ並みの大きさの小刀を振り回すマオの血まみれの姿にオレは涙をこらえることができず泣き続けていた。
「この切れ味……(びちゃ)切り心地……(ずちゃ)それでいて軽すぎず重すぎないこの重量感……(うっとり)それでいて研ぎ澄まされた美しいヒカリ……あぁあっ♪」(ゾクゾク)
マウスの首が飛び跳ね、鼻孔に据えた鉄の臭いが広がる。
「ねぇ……」
「……」
「ねぇ……ねぇ……」
「……」
「ねぇ……マウスの代わりになる?」
「は、はい、なんでしょう!」(ビシッ!)
「この刀剣……素敵じゃない?」
「い、いえ……アナタには刀剣よりも花が……ヒィ!?」
飾られていた菊の花の頭が堕ちた!?
「ねぇ……これ買っていいよねぇ?」(ふふっ♪)
「え、えっと……その物騒なものより、きみにはゆりのはなが……ヒィ」
「これだけ切れ味がいいなら痛みなんて感じないわ……それでいて血もたっぷり出て痕も残らない……ああ、イッちゃいそう♪」
「ひ、ひいいいいぃぃぃい!?」(ダッ!)
「逃げるな!」(ガキンッ!)
「ひ、ひぃ……(床に小刀が刺さる)も、もういやぁぁぁぁ……」
「逃げられたか……(床の小刀を抜く)これください。領収書は亀梨マオで……」
「はぁぁ……はぁぁぁ……」
オレはもうだめだ……もうだめだ……このゴミ袋のようにゴミと一緒に消えたほうがずっと幸せだ。
なんでオレだけこんな目に……なんでこんなめにぃ……
「およよぉ……ゴミと一緒にカメが眠ってる?」
「……ス、スズメ?」
「探したよ♪」(胸ぐらを掴み無理やり立たせる)
「ひ、ひぃ……」
「服が汚れてるか古着屋に行こう? ねぇ……」
「うっ……(首を絞められる)かみさまぁ」
「神は私たちでしょう?」(ニッコリ)
こ、これギャグだよね?
ギャグ小説だよね?
ねぇ、誰かこの展開をギャグにしてくれる無敵のボボボーボ・ボーボボを連れてきてよ……
オレの理性が崩壊していった……
ちょっとした感想を頂いたとき、「監禁されてないだけまだマシかな」と言われ、そういえば監禁ネタ使ってないなと思い出し使いました。
スズメルートは次回に回して、次はちょっと息抜きにハーメルンで二次創作を掻く予定なので良ければ読みに来てください。
オリジナルのキャラをもっとイキイキと書けたらいいなぁ……