「カオスの不満」
僕が……負けた!?
いけると思ったのだ。
確かに体術なんて使ったことがない。
だけど魔術最強な僕なら体術だって最強だと思っていたのだ。
それが何だ!! この様は!!!
僕の目の前にはLOSEという文字が浮かび上がり
僕のポイントが半分無くなり、あいつのポイントがその分追加された。
……ふさげるな!!
本当なら僕が勝ってた。
僕は1位になったはずだ。
なったはずなのだ。
今の状況を理解できない。
これほど時が戻って欲しいと思ったことはない。
近藤武雄か。
田舎もんのただの火魔術使い。
そんなものに僕は負けたのか。
近藤武雄! 覚えていろ!!
この屈辱は必ず晴らす!!!
俺の目の前にはWINの文字が浮かんでいた。
さすがに魔術最強のカオスでも体術はダメだったようだな。
しかし、あいつの走り方は面白かった。
バランスが悪い走り方……おぼつかなさ。
そこから見ても体術はまともにできないように見えた。
しかし、ちょっとやりすぎちゃったかなあ。
バーチャルとはいえ、痛みはリアルに感じるわけで
顔の原型が崩れちゃうまで殴っちゃったのはちょっとやりすぎちゃったのかなあ。
いや、でもそうしないと勝てないわけだし……。
まあそれはいいや。
それよりも……。
……100万Gだ!!
ついに俺は手に入れたぞ! 100万Gを!!
父ちゃん母ちゃん俺の妹弟たちよ! 待っててくれ
この金で裕福な暮らしをさせてやるからよ!!




