最終話「選択」
「クレイン……先生」
「武夫。どういうつもりだ」
まあ、見逃してはくれないとは思っていたが、まさかこうまで早く来るとは……。
それより。
「どうやってここだ」
「VRBSヘルメットにはGPSもついてる。それを追ってきたわけだ」
そうか。しくじったな。
寮に置いていけば良かった。
「武夫。学校に戻りなさい」
「嫌です。俺は戦争には行かない」
「分かった」
お、じゃあ。
「200万Gの退学金を請求する」
え……。
「100万ならまだしも200万!?」
「うん。そうだ。本来はこの学校に通う1位の生徒のために100万が用意されていたのだ。その1位の座を君は奪った。プラス100万も妥当だろう」
「ちょっと待ってくださいよ!」
「一つだけ200万を払わないで済む方法がある」
払わないで済む方法……。
「それは何ですか?」
「学校に通い続けなさい」
何だよ結局それか。
「だとしたら戦争に駆り出されて死ぬんでしょ」
「強い魔術師師なら簡単には死なんさ」
「しかし」
「選べ武夫」
クレイン先生は二つの選択肢を俺に託した。
一つは退学金200万Gを納めるか。
もう一つは学校に通うか。
どうする俺。
「自分の気持ちに正直になってもいいと思うよ」
エルベルトの言葉を思い出していた。
「分かりました」
「学校に戻る気に「200万G払います」
「な、正気か!?」
「はい」
俺は自分の気持ちに正直に生きる!
「分かった。その選択で後悔はないんだな」
「はい!」
――――。
あれからというもの。
200万G返済するのに10年はかかると思っていたが。
家族の協力もあり3年で済んだ。
「母ちゃん。仕事行ってくるね」
「いってらっしゃい」
俺は現在、火魔術を扱う仕事に就いている。
あの学校に入るのは嫌だが、火魔術が上達したのでそれについては感謝している。
ただ心残りも少しある。
学校にいる友達。
彼らは今どうしてるだろうか?
戦争に行くのが怖くないのだろうか?
そんな思惑を頭の片隅にしまいつつ。俺は今日一日を過ごすのだった。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
ほんとはもっと続けたかったのですが、全然続きが思いつかなくて、こういう形で終わってしまったことに申し訳なさがいっぱいです。
まあまた一つの作品が完結したってことでプラスに捉えようと思います。
それでは皆さん。機会があればまた別の作品でお会いしましょう!
さようなら!




