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観察のお時間です

少し時間はたって・・・

「いました! 悪魔です」

 電波が小さな声で俺に教える。ちなみに今俺たちがいるのは隣町にある、別の学校の屋上だ。


「どれだよ?」

 目を細めてみる先には、コンビニの前にたむろするギャル系の男女の集団がいる。もちろんそのほかにも人はいるが、一番悪魔らしいのはこの集団だろう。


「あの男女グループ?」

「その通りです。なんか多いですね。」

 「なんか多いですね。」って……、なんと無責任な。


「6人いるけど、あれみんな悪魔?」

「はい、悪魔です。この時期ですから、偵察悪魔でしょうね。ほら、もう消えた。」

 電波の言葉に反応し、ギャル集団のほうを見る。確かに影も形もない。俺が来る必要あったのだろうか? 「戦闘のお時間です!」とか、こいつ言ってなかったっけ?


「どうやら、本当に下見だけしに来たようです。この時期、ああいった輩は多いらしいです」

「この時期? 季節関係あるんだ。」

 勝手に設定を足すのをやめてほしい。いくら中二病の俺でも記憶できん。


「ありますよ。魔力が大きいと異世界を移動するのって大変なんです、俗にいう魔力抵抗ですね。」

 うん、知らん。


「で、異空間移動の魔力抵抗は季節によって変動します。」

「よくわかんないけど、移動しないでずっとこっちにいたら駄目なの?」

 こっちの世界の本部は何のためにあるんだ?


「それがだめなんですよー。異空間滞在にも魔力抵抗は存在して、異空間滞在の魔力抵抗が100%になると、その空間にはいられなくなるんです。」

 なるほどね、それで第四百何十期だかってヒーロー・ヒロインを数えるわけだ。ますますこっちの世界の本部って、何のためにあるんだ。弱い奴しか来れないなら本部いらんだろ。


「異空間滞在の魔力抵抗が下がりだすのと、異空間移動の魔力抵抗が下がりだすのはほとんど一緒なんです。ですから、今の時期にいる悪魔も、私たち補佐役も弱いんんですねー、ハイ。その魔力抵抗を打ち消すために、悪魔たちは責めてきます。魔力抵抗率が0に近い季節は、そりゃあもう、死に物狂いで来ますよ」

 なんというか、いま思いついたような説明だな。で、本部。


「じゃあ、なんで去年も任せていた人間に今年も頼まないんだ?」

「それはですねー、人の魔力抵抗度は13ヶ月に一度だけ0%から100%になるからです。つまりは、強さがリセットしちゃうわけです。」

「戦いなれてる方がいいんじゃないの? つーか、本部をこっちに作る必要あるのそれ?」

「一度魔力を打ち消した人間……つまり、ヒーロー・ヒロインとしての任期を終えた者の魔力抵抗度は100%でこそありませんが、常に高いままなんです。つまり、変身できないけど、事情を知っている人たちがたくさん現れます。」

「そういうことか」

 つまり、元ヒーロー・ヒロインの天下り先ね。まぁ、こんな表現したら怒るだろうから言わないけど。


「まぁ、元ヒーロー・ヒロインの天下り先のようなものです」

「言いやがった!?」

 「ほえ?」と首を傾げ、自分の言った言葉の重さを理解していない電波を放っておき、俺には確かめたいことがあった。


「俺って、どうやって戦うわけ? 身体能力が上がっているのは、ここに来る過程で理解できたけどさ。」

 ここに来る過程でビルとビルとを飛び移っていくのは爽快感があったが、電波の「落ちたらさすがに死にますよー」との言葉を聞いては、そう安心もできない。


「そうですねぇ、知っておいて損はないですよね」

「むしろ知らねえほうが損だよね。」



戦闘の描写がわからない・・・

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