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ノクスの嘘。

あまんとしぇんどうじゃん。

しぇんどうじゃん、しぇんどうじゃん?

♰              貴方はノクス。             ♰

エレナ「貴方何者でして?」


僕「っ!」

まずいまずい!!!!

このままだとリセル(僕の天使)に会えないどころか、処刑される…!!


僕は本当にリセルに会いたいだけなのに!!


エレナ「そういえば、親がいない…とかでしたわね。お名前は?」

僕「な、名前は…。」

名前…名前…。なんていえば…、

前世の名前は『田中雄志』。この世界と合わなすぎる。

もじるか…でもエレナの冷たい目線が痛い。殺気立っている。

頭が真っ白だ…!!!!


エレナの隣のノクスも眉間を真ん中に寄せている。

ああ、疑われているのだろう。


どうすれば…。


ノクス「──≪任せてください。≫」


え?口パクで僕に向かってノクスが何か…




ノクス「──テレーヌ・ダルビン」

僕「え?」


ノクス「彼の名前はテレーヌ・ダルビンだと言っているのです。」

僕「な、なにをいっ…」


待てよ、テレーヌ・ダルビンって…!

『エレしあ』の作者が言ってたような…。

何て言っていたか…「私自身この世界に入ったら使いたい名前です。」って

言ってた…!!!!!!!


ノクス「……。」

こいつ何者だ?


エレナ「ノクス、何故この方の名前を知っているの?」

ノクス「………申し訳ございません。黙っていたことがあります。」

エレナ「黙っていたことですって?」



ノクス「私の名前は、ノクス・ダルビン。

家の名前は言っていませんでしたね。」


エレナ「え……!?」

僕「………?」

どういうことだ…?


エレナ「じゃあ、ノクスの家族っ!?」

ノクス「ええ、私の弟です。テレーヌは覚えてないかもしれないが。なあ?」

僕「!」

まあ、ここは合わせるのが無難か。


僕「っ、ええ。僕の名前は、」

テレーヌ「テレーヌ・ダルビンです。

お兄様の言うことに間違いはありません。」


かといってノクスに今は合わせているだけだ。

命拾いしたが、相手の意図が分からない。

警戒するに越したことはないだろう。


エレナ「そ、そうなの?なら何故黙っていたの?」

ノクス「エレナ様に言ったら、より可愛がられるのが恥ずかしい…でしたか。」

エレナ「………。」

テレーヌ「っ!?」

好き勝手言いやがってッ!?!?!?


エレナ「なんだそうでしたの!焦り過ぎましたわ。」

ふう、一息だ…。


エレナ「ただ、何故家の名前を言っていなかったのか、

何故テレーヌがウ゛ェルム村にいたのか。それが気になりますわね。」

ノクス「!」

エレナ「穴が沢山ありますことよ。嘘じゃなければ…埋めれますわよね?」

…まあ、穴はあるよな。その場の嘘なんだ。エレナならすぐに見つかる。


まあこのままノクスに言われて場に流されたらどうなるか分からない。

折角なら上手く使わせてもらう。


テレーヌ「お兄様が言わなかったのは、僕のためです。

僕にシスターの才能があるのを見越して、

シスターのいないウ゛ェルム村に届けたんです。」


エレナ「まあ!危険な綱渡りなこと。」

テレーヌ「勿論僕の覚悟の上です。」

エレナ「そうだったのね…。」


さっきのやり返しだ!やられっぱなしは嫌だからな。


ノクス「その覚悟はもう固まっていて揺らぐことは出来ませんでしたので…!」

なんでそこまでリアルにするんだよ。


シスターのリーダー「あの…端からお話聞きました。」

完全に置いてけぼりにしてたな。

でも侯爵家の話には簡単に入れないよな。


シスターのリーダー「シスターにならせてもいいのでしょうか…。」

エレナ「ふふ、(笑)ええ。」



エレナ「とても興味が湧きました。これからよろしくお願いしますね♪」

シスターのリーダー「了解しました。私は手続きに取り掛かりますので

消えます。今度詳細を聞かせていただきます。」


エレナ「ええ、後のことは任せて頂戴。テレーヌ君は可愛い」

テレーヌ「テ、テレーヌ君!?」

エレナは優しくこちらを見る。

この状況を楽しんでやがるエレナ。


まあ、どっちかっていうとリセルに好かれたいから、

あんまりエレナに好かれ過ぎてもなあ。


まあリセルからの愛ならどこからでもどんとこい!


エレナ「早速私はテレーヌ君と沢山話したいところですが、

ノクスが何か言いたそうでたまりませんね。」

ノクスをちらっと見ると、ノクスは僕をじーっと見ている。

こいつは本当に何者か?


ノクス「言いたいことは一つ。リセルに会わせたほうがいいかと。」

神かお前は。愛してる。怪しくなんかない。(手のひらくるっくる。)

エレナ「それもまた唐突ね、何故?」


ノクス「さっきリセルのことテレーヌは何て読んでいました?」

エレナ「僕の天使…。」

ノクス「そうです。リセルの話すると毎回喜ぶんです。」


ノクス「……エレナ様。耳を少しお貸しください。」

エレナ「…分かったわ。」


こそこそと二人が話し始めた。

内容が知りたい。

ノクスは何を話している?やはり警戒は解けないか…。


もしかしてさっきのは嘘…とか言っているのか!?

それならノクスはやべえ奴!!そして本当になにもんだよ!!


──少し話してる途中にエレナが一瞬だけ表情が冷たくなり、

ノクスの目がどこか“知ってる”ような曇りを見せた。


エレナ「ええ、分かったわ。家がないものね、一緒に暮らしましょう。」

テレーヌ「へ」

エレナ「そうしたら毎日リセルに会えるわ!」

うそおおおおおおおおおお。

神かよ神だよな、崇めるよ?毎日だと?可愛さで死ぬよ?

殺す気だよね?え、シスターって、え?え?え?

リセルの笑顔を想像しては、寝る前に毎晩にやけていた。

それが実現というか生?無理死ぬて。


テレーヌ「夢かこれは夢だこれは、嘘だろマンゴー…夢だって言ってくれよパパイヤ…!」

エレナ「マ、マンゴー?パ、パパイヤ?」

ノクス「なんですかその果物は。」

エレナ「知ってるじゃない…でも語尾にマンゴーとパパイヤ???って何?」

ノクス「知らないほうがいいこともあるんですよ。」

エレナ「そ、そうなのね…!」

ノクス「真に受けないでくださいエレナ様。」



だがノクスとエレナに気の抜けない、

だがリセルに会うんだ。気の抜きたい生活が始まる───。

しぇんどうじゃん~しぇんどうじゃん~

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