表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
<R15>15歳未満の方は移動してください。

溺愛ドラマティック! ~スカート内側のハーフパンツが好きな人、限定~

作者: 栗野庫舞

登場する女子の三つ編みは一本か二本、それ以外、など細かいことは明言していないので、お好みでご想像下さい。

 男子高校生のあなたは、帰りの路線バスに乗った。車内は()いている。車内左側の一人席に座った。


 バス停を出発して少し経った後、あなたが何気なく横を見て驚いた。


 同じ高校前のバス停で乗った女子生徒が、股を少し開いた状態で、大胆に紺色のスカートをたくし上げている。


 ただ、スカートの中は下着丸出しではなく、スカートと同じ色のハーフパンツを着用していた。


 ハーフパンツに覆われていない部分の白い太ももも、目立つ。


 あなたとは反対のほうは、電車のような横向きの、複数名が乗れる長い席になっていた。この女子以外は座っておらず、彼女は横に鞄を置いて、スカートの中を確認しているようだった。


 下を向く彼女は小柄で、黒髪を三つ編みにしている……と、眺めていたら、気まずいことが起こる。


 スカートを適当に戻した後の彼女と、あなたは目が合ってしまった。


 しかし、彼女のほうは特に気にするような素振(そぶ)りは見られない。


 あなたはずっと気まずい気分でいた。


   □


 翌日の朝、偶然にも同じ女子を見た。


 高校前のバス停に降りて、信号待ちをする際、混雑していた同じバスに乗っていたのか、彼女が隣に並んでいた。右を見たあなたは、思いきり動揺してしまう。


「……どうかしたの?」


 女子に話しかけられて、あなたはより不安になる。


 下手にごまかすと余計にこじれそうだと思い、あなたは昨日、バスの車内でスカートの中を見てしまったことを話す。


「別にいいよ。下にハーフパンツはいてるし」


 彼女は膝丈スカートの裾を持ち上げて、紺色ハーフパンツを少し見せた。周囲には他の生徒がいるのに、気にするふうでもない。


 彼女がスカートから手を放した後も、信号が青になって渡る最中も、あなたは彼女の見せてくれたハーフパンツのことが頭から離れなかった。


 あなたは気づいてしまう。


 気軽にスカートの中のハーフパンツを見せてくれる彼女に、あなたは夢中だった。


 この機を逃したら、一生後悔するかもしれない。


 そう直観したあなたは、校門を過ぎた後、彼女を引き()めた。


「いきなり何?」


 女子に対し、あなたは君のことが好きだから彼女になってほしいと告げる。


 彼女のほうは、特に表情を変えなかった。


「……私が思うに、スカートの中を見られて嬉しい程度の気持ちで、告白してるよね?」


 見透(みす)かされている。


「私、そんな人(いや)だから拒否するよ。ごめんなさい」


 相手に迷われることなく、簡単にフラれてしまった。あなたは厳しい現実に直面して、どうすればいいのか分からないでいた。


 そんなあなたのことを気遣(きづか)ったのか、彼女は、


「見たいだけなら、別に彼女にならなくてもいいでしょ。いつもハーフパンツはいてるから、見たいって言ってくれたら、見せてあげるよ」


 最高の朗報を告げてくれた。


 それから話をしていく中で、彼女が今年の春からの新入生、つまり二年生のあなたにとっては後輩だと判明した。


「あっ、先輩だったんですか。失礼しました、先輩。ずっと同級生かなって思っていました」


 敬語に変化する。その辺の一般常識はあるらしい。


 こっちも言ってなかったから、間違えてもしょうがないと、あなたは返す。それと、この子を去年一度もバスの中で見かなかったことに、納得がいった。


 こうしてあなたには、仲の良い後輩が出来た。


 通学バスの中で会ったらあいさつするようになり、時には校内で一緒にお昼を食べることもあった。


 彼女の申し出通り、ハーフパンツを見せてもらえることもあった。


 彼女へと親切に接したあなたに対し、彼女はだんだんと打ち解けてくれるようになった。


 さらには休日、二人でショッピングモールへと行く約束も出来た。


 あなたは彼女の快諾に心が(おど)った。


   □


 当日、ショッピングモール入口前にて。


 いつも通りに黒髪を三つ編みにした彼女は、不満そうな顔をあなたに向けている。


「先輩。これ、デートですよね?」


 ブラウンのロングスカート姿の彼女は聞いてきた。


 ただの買い物だとあなたは返した。


「もう……っ。あの時、先輩が告白してくれた日は、私が全面的に悪かったと認めます。拒否したのは私の失敗でした。だから今度は私から言います。――先輩の彼女にして下さいっ!」


 大きく頭を下げた彼女に、あなたはもちろんだと即答した。


「ありがとうございます! 先輩っ! 今日もいつもみたいに、ハーフパンツ着用しています!」


 彼女はロングスカートを両手でたくし上げて、ハーフパンツの裾のほうを見せた。


「彼女になってから初めての、中見せですよ」


 周囲の人目も気にしないで見せてくれる彼女が、実に(いと)おしい。


 あなたは彼女に腕を出すと、彼女はあなたの腕へと嬉しそうに抱き着いた。


 買い物の予定が休日デートに変わったのは、あなたにとって幸せな変化だった。


 最初に告白した時の彼女からは想像もつかない笑顔が、あなたのすぐ手に届く距離にある。


 つい、あなたが空いているほうの手でなでてしまうと、彼女は恥ずかしがった。けれども、喜びが多分に含まれた、素敵な表情を見せてくれた。


                    (終わり)

後輩女子「ええと……先輩? 好きなパンツを、知りたいのですか? ハーフパンツの間違いじゃなくて、パンツなのですか……。私には、そんなに強いこだわりはないです。あっ、今から、先輩が好きそうなものを選んでくれませんか? 恋人になってくれた先輩からの最初のプレゼントとして、ありがたく受け取らせて頂きます!」


ということで、最後までお読み頂き、ありがとうございました。


ハーパンチラやたくし上げの作品は他にも色々あるので、それらもよろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ