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小さい頃、友達を作るような性格だったらしい。

覚えてないけど…。


小学生の頃、どこにでもいる様な明るい子供だったらしい。

記憶に無いけど…。


中学生の頃、バカやってる子供だったらしい。

少しだけ記憶にある…。


高校生の頃、部活を頑張る子供だった。

ハッキリと覚えている。


短大生の頃、ごめんねと親によく言われた。

奨学金くらいどうでもいいんだけどさ…。


彼女が出来た事は一度も無かった。

子供の頃は…あまりそういう事は考えたことが無かった。

でも今は…ただただ怖い。

人の目が怖い…いや、他人が怖い。


原因は分かっている。

高校の部活。

部活の中心人物では無かったけど、優しい奴だって…皆が認めてくれていた。

けど、僕は頸椎の亜脱臼でドクターストップになった。

部活を辞めたくなかった。

熱中していたから…。

マネージャーで残りたいと顧問の先生に言ったら…泣いて喜んでくれた。


でも。


陰口があった。


(良いよな~あいつ)

(しんどい練習しなくていいもんな)

(泥だらけにもならないしな)

(楽そうだよな)


僕は…この時に刺さった痛みで、他人を信用できなくなった。

だって、四六時中頑張り合ってきた仲間に…昔からの友達にも…先輩にも…後輩にさえ…。

一人や二人じゃ無くて…全員に…。

何が何だか…訳が分からなくなった。


卒業まで何とか堪えて…もう会いたくなくて…。

あれから誰とも連絡を取らないようにした。

怖かったから。

今思えば…少しくらい言い返したって良かった。

僕は意気地なしだ…。


短大から大手企業に就職できても、外面は良く出来ても…他人が怖かった。

お金も良かったのに…10年足らずで止めてしまった。

自分が悪いのになぁ…。


何処に行ってもそうだった。

誰とも深く関わらないように、当たり障りない様にしていた。

変えなきゃいけないのは自分だと分かっていても…どうしようも無かった。

どうして良いのかも分からないし…自分勝手だけど…裏切られると思ってしまうから…。


「どうしてこうなったんだろうかな…」


踏み出す勇気が無い…。


もう何年も誰とも連絡を取り合っていない。


もっと遊びたかった…友達と。

彼女が欲しかった…。

子供が欲しかった…。

ペットを飼いたかった…。

家族が…欲しかった…。


気が付けば三十六歳。


貯金無し。趣味無し。友達無し。彼女無し。

無い無い尽くしだ…。

涙が出てきた。


「死にたいとは思わないけど…生きるのが辛い」


もう一度人生やり直せたらなぁ…。


まぁ、無理だろう。

拗らせてしまったこの性格を変える事なんて出来ない。


あの頃は良かった…って思えることも無いし…。

まぁ、このままでも良いのかな…。

先の事なんて…分からないし。

もしかしたら良い事あるかも…ってないない。


「最近多いよな…ハイビームで運転する奴…」


深夜帯の歩行者の早期発見…だったっけ?

推奨されているかは知らないけど…対向車の事も考えて欲しい。

他人に迷惑を掛けるなよと…少し憤ってしまう。


例えば、ごみをポイ捨てする他人。

例えば、近所迷惑を考えず大声で叫ぶ他人。

例えば、騒音をたててバイクで走る他人。

例えば…って、キリがないよね。


強い衝撃が来た。

仕事でも経験したことがあるから分かる。


(事故か…ドラレコ付けてないのに…)


揺れた感覚がなくなった。

けれど、身体の感覚が無い。

気持ち悪い。

と言うか…周りが見えない。


明日の仕事は休めるかな…。

不謹慎だけど…ゆっくり眠れるな…。

ここ最近ちゃんと寝てなかったし…。

後は警察とかに任せよう…。

眠い…寝よう。

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