メルティアの血と初めてのホムンクルス戦
母メルティアの血は初めて吸血したルーナは、メルティアの知識や魔法、予言を受けるのであった。そんな中、ホムンクルスの王ベリタスによるヴァルセリアはジルドレイの城が侵攻を受ける事になる。真っ先に防止するルーナ。戦闘の行方は?
そして数日後、ルーナは逆らえない程の吸血欲求を自覚し、ジルドレイの血液コレクションから提供された母メルティアの血液を摂取した。
初めての血液は、バンパイアとなったルーナにはとても甘美な味がした。
まるでおさけに酔ったようなふわふわとした感覚の中、頭の中を母メルティアの経験した知識と記憶が駆け巡る。
中にはメルティアの恋人であったシェスターとシーベルへの愛情であったり、アンブロシアを天界から守るための勇気、神に反逆する恐怖や迷い。ルーナの魂に刻みこまれていく。
知識の面での効果は絶大で、メルティアの使う全ての魔法やスキルが、ルーナの身体や魂に馴染んで行く。
過去に難しくて滅多に使えなかった高難易度魔法も極僅かな力で使える様になっていた。
そしてメルティアの血液は、『神はアンブロシアを、地上の自由を許さない。』と言う予言を残したのである。
『聖戦で倒した神々は、百年単位で蘇る。』すでに聖戦から50年が経過している。天界の力が戻ればまた神々は攻めてくる可能性が高いのだ。
今回、メルティアの血液摂取は、ルーナに新たな力を与え、再び訪れる次の聖戦を予言したのであった。
ジルドレイが表立って動き出した事を知り、それを好ましく思わない各国はそれぞれに動き出していた。
更に自国においても、ルーナに怨みを持つキールらは、ジルドレイの命令を聞かず、むしろ失脚を狙っている状況であった。
ジルドレイの軍勢は、夢魔の一族を従えるのみの心持たない勢力であった。
最初に動き出したのは、ホムンクルスの王ベリタスであった。
ベリタスは早速ジルドレイの城に直接攻め込んできたのだ。
本来ならキールがそれを許さないはずなのだが、既にベリタスの間に密約がなされていたらしい。
果たせるかな、ベリタスの軍勢は多くのホムンクルスを融合させた巨人を数十体で城に攻め込んできたのだ。
「ジル?ここは私が出ますね。優しい夢魔達に被害が出たらかわいそうです。」ルーナは、率先して先陣をきって飛び出す。
「あぁ、機械の国の女王たるものが吸血鬼に落ちぶれたのですか。せめて潔く巨人の餌食になりなさい。」
数体の巨人は口から魔導砲と思しき光学粒子を放つ。
「オメガシャインシールド!」攻撃を最少単位に分解する巨大な光の盾が魔導砲を消し去る。
続いて巨人の第二陣の数体が空間振動を付与された粒子槍でルーナの光粒子の盾を拡散させて押し切る。
「ディメンションバースト!」すかさずルーナは空間爆発を起こして槍をもって突入した巨人十体以上を粉々に破壊する。
しかしながら粉々になったホムンクルス達は再び融合して更に巨大な生物を構成し、それでも侵攻を止めようとしない。
「へぇ・・・」ルーナも少し驚いた表情をみせる。
油断した隙にホムンクルスの触手針がルーナの左腿を貫き爆発する。
「きゃあぁっ!」ルーナの悲鳴が上がる。
「油断したわ・・・」巨人達はすかさずルーナを取り囲んだ。
「でも、私の作戦勝ちね。」
「ディメンションケージ!」全ての巨人を自分の周囲に隔離した。巨人も慌てて逃げようとするが出られない。
「インフィニティバーンフィールド!」隔離空間に閉じ込められた巨人はドロドロに融解して気化して行く。
ルーナは勝利を確信して城に戻りかけるが様子がおかしい。
「ぐぎょぎょぅ・・・」なんと気化したはずのホムンクルス達はまたもや集まり一体の更に巨大な異形の物を構成して行く。
「驚いた・・・でもいいわ。あなた達はゴミ箱行きよ!」
「ミニマムブラックホール!!」
ルーナの目の前に出現した小さな異空間にその巨大な異形は吸い込まれていく。
そして、抵抗虚しくホムンクルス達は吸い込まれ消えていった。
「あぁ、下手くそな戦いだったなぁ・・・こいつらしぶと過ぎ・・・」ルーナはなんとか戦闘に勝利したのだった。
「クリティカルヒール!・・・あれ?」自分に掛けたはずの治癒魔法の効果が無い。
「えっ、なんで治らないの?」
痛む左腿を引きずりながら、ジルドレイの元に帰るのだった。
や~、新しい執筆は大変。時間がなくて・・・すみません。
また頑張りますのでよろしくお願いいたします。ご閲覧お願いします。




