ノロ商会殺人事件(疑惑編)
「入口を封鎖しろ!誰も入らせるな!」
僕はミミックに向いて叫んだ。
なくなったのは、この商会のナンバーツーだそう。吊られて宙に浮いた死体にロープに首を絞められているが、矢は背中の上の首を貫いていた。
おかしい。僕たちと初対面したとき、おっさんの首にロープなんかもなかったはず。それに、窒息死であればきれいな悲鳴を出せないはず。
僕らが悲鳴を聞こえたときに、僕たちは正面玄関から誰にも出ていないと証言できる。
あとは魔女を中にいる人間のアリバイを確認するのみ。
悲鳴を聞こえたあと、カウンターより奥側に4人いた。魔法の使われた痕跡がない。
物理手段を使った殺人だ。
「悲鳴を聞こえたときに、私はずっと奥で掃除していたわ」
「カウンター後ろに隠し窓や隠し通路でもある?」
「私の知る限りはないわ」
掃除していた子にたずねながら、彼女の微表情を観察していた。そういえばそれ、ずっと気になるのなぁ。聞いたかった。
「僕のかんだけど、なくなったおっさんを恨んでいているのじゃない?」
「…はい。なくなったノブカズさまに買われたどれいだった。どれい市場で彼にに買われたとき、期待していたけど、ずっと私をひと扱いしてくれなかった。ある日、彼が酔っ払って、私にヨドギを強いるとき、ギャンブルで負けた私を原資として出資して、この商会のパートナーとなった。…でも、私は人殺しではない!何もやっていない!」
「信じてあげるよ」
ところで犯人はなんでわざと被害者にロープをつけて、自殺を見せかけるとたんに、矢を被害者の首に射当てるのか、まだ分からない。
待って、ノブカズ、もと日本人?唐突と異世界に現れる「500円札」…「練馬信用金庫」のクリアファイル…転生者同士へのかたき討ち?
外が騒いてきた。でも人が殺されたって騒ぎではなく…
「俺らの金を返せ!」
「スマ・グラッドは真っ赤なうそ!」
まさか異世界でも巨大な横断幕を広げるなんて…しかも商会の中の人間は慣れている様子だ。
「スマ・グラッドって何?」
また掃除に夢中になっている子の肩を軽く叩いて聞いたら、どうやらこの商会、森の中を切り拓いて、商業施設や教育が整える30万人が住める都市を計画したらしい。大型住宅団地プロジェクトか…
まるでフォーレスト・シティ。冷笑う。
他人の出来事には無関心で、常にまぐれ的な考え方で生きる人もいるわけさ。
今まで見つかったことを整理して…
亡くなったのは商会のナンバーツーで、それにこの商会は完成されないままの状態で留まっている建造物若しくは建造物の群れという「スマ・グラッド」をめぐって複数人に金銭的トラブルがあるようだ。
そうすると、誰か商会のメンバーの人心を買収したやアサシンを雇用したのか。若しくは商会を残すために被害者が誰かに嘱託殺人を依頼したことか…
いずれにせよ、被害者はシロではない。




