生死不定のシュレーディンガーのサソリ
異国の地で自立した人格と明晰な頭脳を維持することが重要だ。そうすれば、やみくもに受動的に環境を適応させられることがはない。と僕が思い込んだら、コンビニのロックアイスが懐かしくなってきた。
水を沸かしてから飲む、でなければ病気になりやすい。これはこの異世界人でもわかることであった。けど、沸かしたお湯を冷やす方法はなく、時間を立てば、カップに天井からのほこりがパレード状態になる。
「カリ アイン アトフル アヤ マキヤフ」
「ただいま?って言っても、マイホームはないなぁ…」
女の子を貼り付けることがドラゴン娘に目撃された。
氷が欲しくて、手話で何とか通じたいことをもなか先輩ちゃんに教えたら、またヤ〇ルトを勧められた。
「勘弁してくれよ、どのくらいの糖分が入っているのかを知っている?」
「知っているからたくさん飲まないわ」
「自分が飲まない商品を人に押し付けるなよ」
「あ、そうだ。次から手軽に持ち歩ける粉末のあれを見てきなよ。それなら味の〇とのように、異世界に広がるかも」
「味の〇って、異世界に広がっているかしら?」
「わからないけど、なんかいい味」
ドラゴン娘が僕に話の続きをせずに、向かいの女の子に話しかけた。しばらくしったら、またこっちに向いてきた。
「サソリのぬけがらだわ」
「らめええ、ー三倍サソリーム」
「何を言っているの?ピンとこないわ。サソリっていって、毒がないから、安心して」
「エキア キエフ アトン」
先輩ちゃんが何かを言ったら、後ろの作業している女の子が慌ててキッチンの方向に走った。ついでにドラゴン娘も呼び出された。
二人が何かを急いで話し合っている模様。
「ごめん、毒のあるサソリかもしれんわ」
「なんだそりゃー」
100日?100時間?100分?のあとに死ぬ僕。マンガを描く才能があったら、先輩ちゃんを通じて発表して欲しいなぁ。
もしかしたら、暑く感じるのは、慢性的な中毒症状のひとつかも。
僕が目を閉じて、まるである晴れた日の午後、長者に連れて行かれ、テントに入って氷が見えたシーンを経験しているのように。すべてを済ませて、遠くへ行って元気に生きて旅しにいくための、気を引き締める強さがあるはず。あの見知らぬ人?それとも僕?
「目覚めたら、ベットに寝ていた」
「心の声が漏れているわよ」
看病してくれたドラゴン娘が思わず笑い出してしまった。看病だよね、僕の服が整っている。
わらのベッドパッドに、汗が出た。
「あの…毒というか…媚薬効果のあるサソリだったそう」
看病だったらよかった…看病?お互いに、気まずい時間が始まった。