最近、勇者の様子がおかしい
この旅が始まってからもう随分と経つ。
未だ仲間は俺と勇者の二人だけだけど順調な旅だと言えるはずだ。
魔物に苦戦することはあっても負けたことはないし、通り道の村や町の人たちにも慕われている。
このまま行けば魔王を倒せる日もそう遠くないはず……なんだけど、最近ある一つの事が気がかりで仕方ない。
それは……―――
◆
「―――ふふ、美味しいね」
そう言って笑いかけてくるのは歴代最強と名高い今代の勇者リィナだ。
邪魔じゃないかと思うほどの長い赤髪と暗闇でもほんのちょっとの月明かりでキラキラと輝く赤い瞳を持った彼女は、その勇者としての力も相まって昔は赤鬼なんて恐れられていた時代もあった。
けど、今はこうして倒した魔物の肉を片手に笑いかけてくる只の女の子だ。
こういった食事の時くらいは勇者とかそういったものを忘れさせてやるのも、仲間である俺の役目だろうと勝手に思ってる。
「あ、ああ」
しかし、それでも相手は勇者。
国に魔王討伐を任命された重要人物だ。
いくら数少ない仲間と言えども彼女との過度のスキンシップは国が許さない。
万が一の事があったら世界が大変なことになるからな。
だから俺もリィナとの距離感には気をつけている……つもりだったんだけど、最近はちょっと、いや大分困ったことになっている。
「ほら、ジルも食べなよ。はい、あーん」
その困ったことというのが、ここ最近のリィナの様子がおかしいことだ。
今だって対面に座って食べればいいものをわざわざ俺の隣に座って肉を食べるし、今日に限ってはまるで付き合っている男女のように、あーんなんてしてきた。
こんなこと、冒険を始めたばかりの頃は無かった。
むしろリィナも男の俺と二人旅で、すごく警戒していたはずだ。
寝る時だって魔物に対するものと同じくらい俺を警戒して寝るようにしていた。
それが、それがこんな……
「もうー! なんで食べてくれないの!」
頬を膨らませ怒っているアピールをしてくるリィナは、やっぱりおかしいと思う。
これはこれで今までの彼女と比べたらとても可愛らしい。
聖剣を振るいながら魔物を蹴散らしていくリィナの姿は、正しく勇者然としていて近寄り難かった。
自分とは違う世界の人間だと感じて、仲間として話しかけるのも戸惑う時期があったほどだ。
それがまさかこうなってしまうなんて……。
「す、すみま……ッ!」
咄嗟に謝ろうとして出てきた言葉を聞いたリィナは、さっきまでの明るかった雰囲気が嘘のように怒りの感情をのせて睨んできた。
しまった。
リィナは、様子がおかしくなってから俺に敬語をやめるように言ってきた。
もしその命令を破って今みたいに言おうものなら、すぐさま勇者からの威圧を受けてしまう。
「悪い、今日はあんまり腹が減ってないんだ……」
「そっかー。じゃあ、私が全部食べちゃうね」
冷や汗を流しながら絞り出した言葉に明るく返事をするリィナ。
様子がおかしくなってからは、彼女の機嫌を損ねてしまわないように気をつけるしかない。
今の彼女は怒ると何をしでかすか分からないからな。
「そういえばジル……何を見てるの?」
「ッ! いや、何も―――」
振り向いた彼女が話しかけてきた時、つい視界に入った動くものを見てしまった。
そこにいたのは一匹の角うさぎで、別段珍しい魔物じゃない。
どこにでもいる只の魔物だ。
ただ、今回ばかりは出てきて欲しくなかった。
リィナは、様子がおかしくなってから会話中のよそ見に厳しくなった。
今だって話す前から角うさぎを見ていたなら何も言わなかっただろうけど、彼女が話しかけてきてから見てしまった。
そうなると彼女は止められない。
見てしまったのが人ならまだ良い方だけど、今みたいに魔物だったらダメだ。
「ああ、魔物か……」
そう呟いた彼女は、角うさぎがいる草むらの方へと駆けて行ってしまった。
走る彼女を止める事は俺には出来ない。
目に捉えることは何とか出来るようになったけど、その動きに対応することは不可能だと思ってる。
「フフフ、邪魔しちゃダメでしょ」
草むらの中へと角うさぎと共に消えていったリィナの声だけがうっすらと聞こえてくる。
焚き火の明かりだけでは草むらの中を見ることは出来ないが、何が起きているのか予想することは可能だ。
きっと角うさぎは食材となってリィナに持たれて戻ってくるだろう。
会話中に人を見てしまったら俺を怒るだけで済むけど、もし見てしまったのが魔物ならそいつを狩りに行く。
前にそこまでしなくていいんじゃないかと言った時には、昔のリィナなら考えられないほどの暗く禍々しい瞳をしてこう返してきた。
『どうして? 私に向けられていたジルの視線を奪ったのはコイツだよ?』
あの時のリィナは本当に恐かった。
一体何がとか具体的なことは分からない。
けど、俺はあの時、確かにリィナのことを勇者だからとか圧倒的な力を持っているからとかじゃなく、ただ全く別の何かとして認識して恐怖した。
「リィナ……」
「なに? ジル」
だから、俺は狩り終えた角うさぎを手に持ち出てきたリィナに何もする事が出来ない。
例えこの旅が人類にとって最高の終わり方をしたとしても、俺は幸せになれるのだろうか。
名前を呼ばれてニコニコとしているリィナを見ながらそんな事を考えた。
◆
ガヤガヤと騒がしい店内で、リィナと二人向かい合って席に着く。
リィナに魔王討伐を頼んだ国から離れ、現在は新しい仲間が必要だということで隣国へと来ている。
以前、魔王の配下の四天王と呼ばれる内の一人と戦った時に、珍しく大怪我をしてしまい回復に時間がかかってしまったので、回復魔法が使える人物を仲間にしようと話し合って決めたのだ。
まあ、その話し合いでのリィナの嫌がり方と言ったら凄まじかった。
今後の旅には必要だと何度言っても新しい仲間を加えるのは反対だなんだと言って了承してくれなかった。
このままでは埒があかないと思った俺は、今のリィナなら困るだろうと分かっている事を言うことにした。
『そんなに嫌だってんなら国に頼んで俺より強い奴と俺を変えてもらうからな!』
昔のリィナなら喜んで賛成してきそうな事を言ったら、案の定彼女はこの世の終りのように慌てふためいた。
様子がおかしくなったリィナを見ていて気づいた事は、彼女は俺がパーティーから居なくなる事をひどく嫌がるという事だ。
四天王との戦いで大怪我をした時も、俺が薬とかを買うために部屋から出ようとしたら、けが人とは思えない力で腕を掴んできた。
なんでもこのまま何処かに行ってしまうんじゃないかと不安で掴んだらしいが、世界の運命を握る勇者を置いて行く仲間がいてたまるかと言って無理やり買い物に出かけた。
それから部屋へと戻ると幽鬼のような彼女が、あの光を感じさせない瞳で此方を見てきた。
泣いたあとなのか目は充血していて少し罪悪感を感じた。
だが、買い物に出かけただけでこれでは、旅をする上で大分困ることだ。
二手に分かれて行動するなんてことが出来なくなってしまう。
『……そうか!』
そうして、リィナが回復した後の旅について考えていた俺は、あることに気づいた。
俺をあれほど警戒していた彼女が急にこんな風になってしまった理由について、一つの予測が生まれたのだ。
それは、リィナが魔王もしくは配下の魔族に何らかの魔法や呪い等をかけられているという事だ。
奴らは俺たちとは違った文化や力を持っていて予想だにしないことをしてくる。
そんなアイツ等なら勇者であるリィナでもどうにか出来そうな気がするし、そう考えるとリィナが俺がパーティーから居なくなるのを嫌がるのも頷ける。
例えば、奴らがかけたものが仲間を何よりも優先させるといったものなら、戦闘中に自分を犠牲にしてでも俺を助けに来るだろう。
というか、四天王戦で大怪我をしたのも俺を庇ったからだ。
国に頼めば俺の代わりに他の誰かをすぐに寄越してくるだろうに、わざわざ自分が大怪我を負ってまで助けに来たのはそれが原因に違いない。
今回は四天王戦だからまだ大怪我で済んだが、これが魔王戦だったりしたら大怪我では済んでなかった。
下手したら命を失っていたかもしれない。
国から何度でも寄越されるだろう自分より弱い仲間を庇ったせいで……。
「ふっふっふ……」
「ジル?」
だが、魔族たちの作戦もここで終了だ。
俺が是が非でもこの国に来て新しい仲間を加えようとしたのは、それぐらいの建前がないと国から寄り道を許されなかったからだ。
俺たちの国としては早く魔王を討伐して他の国に手柄を取られたくないんだろうけど、今までの歴史で他の国から勇者が現れたなんて話は聞いたことがないし、こんな危険な状態での旅は不安で仕方ない。
だから、俺はもっともな理由をつけてこの国に来たかったんだ。
リィナにかけられたものを解いてもらうために。
俺たちの国には回復魔法を使える人物が少ない上に、俺が求めるような熟練した魔法使いはいない。
でも、回復魔法が発達していることで有名なこの国なら、きっとリィナを助けられるような魔法使いがいるはずだ。
欲を言えば本当に回復魔法を使える魔法使いは仲間に欲しいけど……。
まあ、今はリィナを助けることが最優先だ。
既にこの国でも有名な魔法使いの居場所は掴んでいるし、今日は一旦休憩をして明日そこへ向かおう。
「ねえ、どうしたのジル? さっきから嬉しそうにしてるけど……」
「なんでもない。ただ、仲間はどんな人を入れようか考えてるんだ」
不思議そうな顔で此方を見つめてくるリィナに、本当の目的を勘付かれないように返事をする。
魔法か呪いをかけた魔族が監視していないとも限らないから、魔法使いに会って解いてもらうまでは本当の目的について黙っているしかない。
もし、解いたあとにもう一度魔族がかけてこようとしてもリィナなら返り討ちにするだろう。
リィナなら同じ手に二度は引っかからないはずだ。
「……そう。ジルは楽しみなんだね」
「ッ!?」
急にリィナの目から光が消える。
しまった。
仲間を入れることに反対していたリィナが、まだ納得していないことを忘れていた。
てっきり此処まで来たんだからもう諦めているものだと思っていたけど、ここまで怒るとは予想していなかった。
「だ、大丈夫だって! 仲間にしようと思ってるのは女性なんだ。男じゃないから警戒しなくても大丈夫!」
リィナの様子がおかしいのは確かだけど、それでも仲間を増やすのを嫌う理由が分からない。
俺の予想している魔法の効果と照らし合わせてみると矛盾しているようにも感じるけど、こればっかりはよく分からないから仕方ない。
とりあえず今は、俺が男の仲間を加えようと思って嫌がっているんじゃないかと仮定して答えてみたけどどうなんだろうか。
「そっか……。女を入れようとしてるんだね。ジルは私だけじゃ不満なんだね」
「え?」
リィナだけじゃ不満だって?
それはどういう意味だ。
パーティーの役割的にってことだろうか。
そりゃ近距離戦闘を得意とするリィナと遠距離から攻撃をする俺の二人だから中距離から色々できる仲間が欲しいとは思ってたけど、リィナだけじゃ不満だなんて思ったことは一度もない。
むしろ俺がいることで邪魔になっているんじゃないかとさえ思っている。
もし勇者としての力を持っているリィナが一人で旅をしていれば、今よりも速いペースで進めていたんじゃないだろうか。
って、今はこんなことを考えている場合じゃない。
まだ瞳に光が戻っていないリィナを元に戻さないといけない。
「ち、違う違う! リィナに不満があるから仲間を入れようってわけじゃない。前も言った通り回復魔法を使える人がいた方がこの先の旅を少しは楽にできるからだ!」
これは本当のことだ。
一々、薬を買ったり大金を払ってポーションを買うより、回復魔法を使える魔法使いがいた方がどこでも回復してもらえて助かる。
「……分かった」
そう言って手元にある飲み物を飲み始めるリィナ。
ひとまずはこれで許してくれて良かった。
ほっと胸を撫で下ろしながら、俺も飲み物を飲む。
この後は今日泊まる宿へと向かってしっかりと休息を取らないと。
明日の魔法使い探しに支障が出ると困るしな。
なるべく早くリィナを助けてやりたいけど疲れた状態で襲われたりしたら元も子もない。
「でも……。ああ。いや……そっか」
容器を口元に持っていったままブツブツと独り言を言い出したリィナは、勇者だというのになんだか不気味に見えてしまう。
目元も髪の毛でうまく隠れてよく分からない。
けど、まるで怒っている時のような光のない目をしているような気がする。
「リィナ……?」
「ふ、フフ。そうだよね、うん。わかったよ……―――ジル」
小さな声で笑っていたリィナは何かに納得したのか、軽く頷き俺の名前を呼んできた。
その際に顔を上げた彼女の目はいつも以上の闇を孕んでいるように見えて、思わず少しだけ後ろに下がってしまった。
「な、なんだ? どうした、リィナ」
なんとか声を出して返答する。
「色々言ってごめんね。やっぱり仲間は必要だよね」
手を合わせながら軽く謝ってくる彼女の姿は、とてもあんな目をするような人には見えない。
もしかしたら、さっきの目は俺の勘違いだったのかもしれない。
今までだって似たような目はしてきたけど、あれほど暗い瞳は見たことがなかった。
そうだ、そうだな。
きっと俺が疲れすぎてるだけだな。
「あ、ああ。別にいいよ。それに、俺の方も色々言ってごめんな」
とりあえず、リィナが仲間を加えることに納得してくれたって事がちゃんと確認できたから良しとしよう。
「それじゃ、宿に戻ろっか?」
椅子から立ち上がり此方へと微笑みかけてくるリィナ。
その姿は、正しく人々から慕われる勇者の姿で、魔族に魔法をかけられているなんて思えない。
リィナに従うように席を立ちながら返事をする。
「ああ」
―――待ってろよ、リィナ。
俺が絶対助けてやるからな。
◆
私の仲間は、とっても強い。
どれだけ沢山の魔物が一度に襲ってきても逃げようとはしないし、四天王なんて呼ばれてる魔族と戦う時でも臆したりしない。
料理だって上手だし、野営の準備も速い。
私が勇者っていう役目を気にしないように会話とかに気を使ってくれるし、勇者だからといって特別扱いをしてくるわけでもない。
「ふふ……」
生まれてから今まで誰かに恐れられずにいた事がない。
勇者としての圧倒的な力。
大ッ嫌いだったこの血に濡れたような真っ赤な髪と紅い瞳。
これらが合わさって赤鬼なんて呼ばれて避けられ、恐がられてきた。
親だって味方にはなってくれず、国から勇者としての命令が下された時、嬉しそうに騎士たちに私を渡したのを覚えている。
懐かしいな。
誰も助けてくれない城の中で、勇者としての力を高めるために毎日訓練するだけの日々。
他の兵士や騎士たちは、私に敵わないって分かってるから遠目に見てコソコソ話すだけ。
時々、外に出て魔物狩りをする時だって何も考えずに魔物を狩って帰るだけ。
何の気分転換にもならないし、何も感じない。
このまま勇者として旅に出て魔王を倒して終わり。
そんな未来を考えるだけの日々だった。
「ふふ、ふふふ……」
でも、あの日、一人の人物が私を助けてくれた。
勇者の旅の同行者として適した人間を探すために候補として呼び出された国中の強者たち。
そんな彼らが、城の訓練場へと向かっている現場に出くわした私は、ただ何も考えずにボーッと見ているだけだった。
『赤い』
誰が言ったのか分からない声が聞こえた。
ああ、またいつものだ。
きっとこの後は赤鬼だなんだと言って恐るのだろう。
あの中に私と共に旅をしてくれる人がいるはずがない。
そう思って来た道を戻ろうとした。
けど、そんな私の耳に入って来たのは衝撃的な言葉。
『綺麗な髪だ……』
独り言のように発されたその言葉は、きっと何気なく呟いただけなんだろう。
それでも、今まで恐れられてきたこの髪を、自分でも大嫌いだったこの真っ赤な髪を、綺麗だと言ってもらえたことがとても嬉しかった。
初めて言われた、強い以外の私を褒めてくれる言葉。
それが聞こえて意味を理解した瞬間、必死にそれを言ってくれた人を探したけど、見つけることは出来なかった。
「とっても、嬉しかったんだよ」
それから仲間に選ばれたのはたった一人。
今、私の目の前で眠っている一人の男。
気づけば随分と長い付き合いなってしまったジルだ。
「きっと覚えてないんだろうね」
眠っているジルの頬を撫でながら笑う。
旅を始めてから最初は、私の方からジルを避けてきた。
私との二人旅で恐怖からおかしくなって何かしてくるんじゃないかと思ったからだ。
下手したら殺しに来るんじゃないかとさえ思っていた。
けど、今考えると何をしてたんだろうって思う。
こんなに優しくて、頼りになって、唯一私の髪を褒めてくれたジルが何かおかしなことをするわけないのに。
「フフ……」
だから、最近のジルは少しおかしいなって思うんだ。
どうして私が隣に座ると距離をあけるの?
前は警戒して対面に座ってても笑顔で話しかけてきてくれたのに。
どうして私と話している時に私を見てくれないの?
何度怒っても他の人や魔物を見ちゃう。
どうして仲間を増やそうだなんて言うの?
私とジルだけの、二人だけの旅に他の人なんて必要ないはずなのに。
「フフ、フフフ……」
でもね、私分かってるよ。
ジルは操られてるだけだもんね。
魔族たちの作戦で、勇者である私と不仲にさせようとしてるだけだもんね。
ちゃんと分かってるよ。
今回の仲間を増やそうって言うのも、使えない足でまといを旅の仲間に入れさせようとしてるんだろうけどそうはさせない。
私とジルが二人きりでいても魔物とかに邪魔させないよう見張りとかを出来るだけの強い人を仲間に入れてみせる。
そして、この国を出る前には操ってる魔物を倒してジルを正気に戻してあげる。
そうしたら、ジルと魔王を倒して結婚して、二人で邪魔されないような所に住んで……魔王城でいいかな?
まあ、その時はこの国で仲間にする予定の見張り役を門番とかにしようかな?
「フフフ……。アハッ」
でも、もしその新しい仲間が、魔族に操られているジルの言ったように女になってしまったら……仕方ないよね。
できれば男がいいけど、その時は私が責任を持って教えてあげるしかないよね。
「ジルは、私だけのものだってことを……」
待っててねジル。
きっと助けてあげる。
そして、二人で幸せな未来を作ろうね。
―――彼女は気づかない。
今この時、自分の瞳が勇者としての光を失い、暗く禍々しいものになっている事に……。
「大好き、ジル」
―――仲間は気づかない。
自分が勇者として信頼する人物が、光と同じだけの闇を持っている事に……。