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もみじが散るように  作者: 葉加多錬一朗


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2/2

動揺

 宗盛は明らかな動揺を見せていた。


「わかっておる……」


「宗盛殿、ボソボソと言ってるようでは皆に聞こえませぬよ?」


 二位尼は険しい表情で宗盛を問い詰める。


「分かっておるのなら、なぜ考えることできなかったのです?なぜ相談しなかったのです?なぜ行動しなかったのです?なぜ、なぜ?なぜ!」


「わしも手一杯だったのじゃ!兄上を失い、相国様を失い、維盛(これもり)殿も敦盛(あつもり)殿も忠度(ただのり)も……」


 平家が劣勢に立たされて以降、平家で主力として活躍していた武将たちは次々と


討死し、清盛という大きな後ろ盾も無くなってしまった。


「後白河院も尊成親王(後鳥羽天皇)も連れ出せず……帝と神器はあれど我らの敗北は必然、どこまで逃げても、どこに上陸しようとも源氏の矢が四方八方から……」

「宗盛様、こうなってしまったのは我らが想定していたよりも早く木曽義仲の軍勢が上洛し__」


 知盛が宗盛をなだめようとするも、


「うるさい知盛!あれもこれも全部全部源氏のせいじゃ!義仲も義経も全部全部……あいつらが……」

 

 宗盛はイライラした様子で強引に話を遮り怒鳴り散らした。


 軍議の場に一筋の眩しい陽光が差し込む。この先が全く見通せない今の平家とは対照的だ。


「このまま黙っているだけでは戦になりませぬぞ。皆々方、切り替えていきませぬか」

「……教経殿の仰る通りだ。では、改めて作戦を考えよう」

「知盛殿、何か手立てがあるでしょうか?」


 そう言って資盛が身を少し乗り出した。


「それは……」

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